南三陸町北西部の払川集落近くの道路を歩いていると、山側法面下の草藪に
紅紫色の花が点々と咲いています。歩み寄るとアザミの花ですね。
第一印象は「ずいぶん鋭く尖った総苞片だね、栗のイガのように痛いかも ?」
初めはモリアザミかと思ったのですが、モリアザミの総苞片はもっと長く、斜め上に
出ていますから、別種と思われます。アザミは国内に100種以上も自生しているといわれ
ますから、種を同定するのは難しい作業になりそうです。
ただ、国立科学博物館植物研究部で「日本のアザミ」と題したデータベースを、ネットで
公開していますから、それを参考にすれば種を特定できるかも知れません。
二枚とも2016.8.26撮影
「日本のアザミ」には161種が収録されていて、個々の特徴がキャッチフレーズ欄に記載
され、分布域も入っていますから、特徴と併せて参考にすれば種を特定できるでしょう。
特に注目したのが花の付き方で、上向きに咲くのか、下向きに咲くのか、それと総苞片の
特徴ですね。もちろん葉の形状等も参考にします。
データベースに収録されている特長や写真と、私の写真のアザミを比較した結果、
「キタカミアザミ」に最も近いと判断しました。
キタカミアザミはナンブアザミの系統で、花は上向きに咲き、総苞片は鋭く、開出します。
2016.8.26撮影
キタカミアザミの諸データについては、下のURLをクリックして参照願います。
https://www.kahaku.go.jp/research/db/botany/azami/detail.html?no=48