里山の野草と花木 宮城県北トレッキング

宮城県北部の山野を歩き回り、季節ごとの草花や果実を撮影し、その特徴や自生地の環境等について記録する。

サワオグルマ 耕作放棄田

2017-03-27 | 日記

気仙沼市本吉町馬籠地区の、角柄集落南側の沢筋に、耕作放棄田が七八枚連なっています。
沢筋といっても、山谷の起伏が緩やかですから、浅い窪地のような地形になっていて、
田んぼは広いのですが、水はけが悪いため機械化農業には向かないのでしょう。
田んぼに踏み込むと、ミズゴケや下草の間からズブズブと水が湧いてきます。
そんな湿地を好むのがサワオグルマで、何枚かの田んぼが黄色く彩られています。




                             二枚とも2015.5.9撮影

こういう耕作放棄田とか湿地を覚えておけば、毎年鮮やかな黄花を観賞できます。
ここに咲くのは知りませんでしたが、耕作放棄された湿田があるのが判っていたので、
たぶん咲くだろうと寄ってみた次第・・・ズバリ的中しました。

花が咲く前なら、山菜として食べられるようです。
こうして大群生していますから、たくさん採れることでしょう。
若い茎を摘み取り、てんぷらにしたり、茹でて水にさらした上で、和え物、おひたし、
汁の実、油いためなどにして食べられるようですが、私はまだ食べたことがありません。


                                 2015.5.9撮影

キク科キオン属の多年草で、本州~沖縄に分布する。
日当たりの良い山間の湿地、耕作放棄田、水路脇などに自生する。
泥の中に根茎を延ばし群生する。
茎は中空で直立し高さ50~80cm、質は軟らかく白い毛が疎らに生える。
葉はやや厚味があり、根生葉はへら状披針形で長さ12~25cm、長い葉柄がある。
茎葉は長さ10~20㎝、幅3~5㎝の卵状披針形、基部は茎を抱き、先が尖る。
頭花は直径3~5cmで、茎頂に散房状に多数付く。
総苞は洋杯形で長さ7~8mm、幅1.5~2cm、片は広披針形で先はとがる。
舌状花は長さ11~16mm、幅2mmほど。
痩果は無毛で長さ約4mm、冠毛は白色。



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