里山の野草と花木 宮城県北トレッキング

宮城県北部の山野を歩き回り、季節ごとの草花や果実を撮影し、その特徴や自生地の環境等について記録する。

ニガイチゴの白い花

2017-05-05 | 日記
南三陸町戸倉地区の水戸辺川流域、林道を上がって行くと、路肩や法面に低木が
茂っていて、たくさんの白い花が咲いています。
花が上向きに咲くことと、花弁にしわがあることからニガイチゴの花と判ります。

子供の頃は木イチゴの藪がどこにあるか覚えていて、6月末頃になると友達を誘って
イチゴ摘みを楽しんだものでした。
おやつなどたまにしか買って貰えない時代でしたからね。




                            二枚とも2017.4.30撮影

ニガイチゴは先駆樹種(パイオニアプランツ)の一つです。土地の崩壊や森林伐採などで
地表に日が当たりだすと最初に生えてくる樹種で、他の木イチゴ類も同類ですね。
ですから林道が開削された最初の頃は、路肩や法面は木イチゴ類がビッシリと茂って
藪を形成します。ただ徐々に他の樹種も進出してきますから、これらが背高く茂って
くると低木のニガイチゴは日射しが得られなくなり、次第に消えていきます。


                                2017.4.30撮影

バラ科キイチゴ属の落葉広葉樹で、樹高1~1.5mの低木。
本州・四国・九州に分布し、日当たりの良い原野や林縁、林道沿いなどに群生する。
茎や枝は緑白色~緑色で、茎や葉柄に鋭い刺がある。
葉は互生し、長さ6~10㎝の広卵形、葉は3裂が基本形だが、切れ込みに変化が多い。
縁にある鋸歯も大きさや深さに変化が多い。
葉柄は長さ5~10cmで赤味を帯びる。
花期は4~5月で、花は白色の5弁花、上向きに咲き直径2~2.5㎝。
細い花弁は小さく波打っていて、花弁間に隙間がある。
萼片は5個、先が鋭く尖り、綿毛がある。
集合果は直径約1㎝の球形、6月末~7月初めに赤く熟して食べられる。




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