白雲去来

蜷川正大の日々是口実

「叛骨」と書いて「ごじゃもん」と読ませる山平さんの本。

2017-05-23 11:55:29 | 日記
五月十八日(木)曇り後雷雨。

朝起きて嬉しいことがあると、「地球の上にィー、朝がぁー来るゥー。その裏側は~夜だろう」と、ついこの鼻歌が出てしまう。まあ浪人の私にとって、「嬉しいこと」と言っても、大したことではない。雨戸を開けた時に天気が良かったり、朝食のおかずに好きな物があったり、そして送った本や機関誌の入金があった時ぐらいだ。

朝食は、アジの干物、自家製のキャベツの糠漬け、冷奴に、青森は十三湖で取れたシジミの味噌汁。夜に向けて肝臓は宜候(ヨーソロ)だ。昼は、原稿書きで忙しかったので、「緑のたぬき」。夜は、サンズンかシゾウ程度のカツオに筍の唐揚げ、ナス焼き。お相手は、友人のビッグ・バンブーから「呑み過ぎにきおつけて下さい」と頂いた「黒霧島」を特製バカラ(多分)のロックグラスで楽しんだ。こうしてアホバカ老人の一日が過ぎて行くのである。しかし今日の午後の雷には驚いた。

昨年、山平重樹さんが上梓した『激しき雪ー最後の国士、野村秋介』(幻冬舎)以後、また山平さんの新刊本が書店に並んだ。山平さんが、「私にとって山口組を題材にした実録小説と言うのは今回が初めてのことであった」。と書いているように、数ある実録小説の中で、珍しく山口組関係の本だ。フェイスブックなどで、その本が発売されたと聞き、伊勢佐木町の有隣堂に行ったが、売り切れ。仕方がないので、注文して帰った。先日、サリーズバーのパーティーの折に、山平さんから、その新刊本をサイン入りで頂いた。二冊になってしまったが、囹圄の友に送ってあげた。(許可になるかは分からないが)。

主人公になっているのは、山口組の四代目組長の竹中正久の実弟の竹中武氏。「その暴れっぷりから”ごじゃもん”と恐れられた竹中武。実兄でもある四代目山口組組長・正久が凶弾に斃れると、五代目体制の発足にともなって山口組を離脱。比類なき巨大組織の猛攻にさらされながらも、自身の信念を貫き通した」人のドキュメントである。六十四歳で亡くなるのだが、読み続けていて、その亡くなる場面では不覚にも涙がこぼれた。山平さんの本に感動と完敗をした。この軟弱な時代にあって、是非とも「男」を感じる本をご一読頂きたい。

夜は、酔狂亭で独酌。「黒霧島」とズブズフの関係から抜け出せん。
この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 烈士は暮年になるも壮心已まず。 | トップ | 私の友人には、共謀どころか... »
最新の画像もっと見る

日記」カテゴリの最新記事