min-minの読書メモ

冒険小説を主体に読書してますがその他ジャンルでも読んだ本を紹介します。最近、気に入った映画やDVDの感想も載せてます。

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完結『 居眠り磐音 江戸双紙 』

2016-05-16 11:22:10 | 時代小説
佐伯泰英著 『 竹屋ノ渡 50巻 』& 『 旅立ちノ朝 51巻 』双葉文庫 2016.1.4 初版


2002年より刊行が始まって以来14年、実に51巻まで続こうとは誰が思ったであろうか。実は著者である佐伯氏については知らなかった。
何をきっかけでこの時代小説を読み始めたのであろうか? 記憶が正しければ、2008年のNHKTVドラマ『陽炎の辻 2 』を観てのことだと思う。内容的には磐音が江戸に出て来てきんべい長屋に住み、うなぎを捌いていた頃。
最初はおこん役の中越典子さんに魅せられたのが始まり。
物語の筋が見えないのでさっそくブックオフで最初からのストーリイを追ってみたところなかなか面白いではないか!その後TVドラマが終わっても小説はリアルタイムに購入。
正直物語のクライマックスは姥捨の郷を巡る攻防戦で終わった気がする。あとはダラダラと時間稼ぎ的展開が続いた訳であるが、田沼意次との直接対決など望むべくもなく、はたまた歴史を捏造するわけにも行かないから、実際の決着はあの時点でついたと言えよう。
ま、とにかく終わってホッとしたというのが偽らざる感想である。長きに渡りご苦労様でした。

最後に、今年になっていよいよ視力が衰え読書が思いのままいかなくなってまいりました。このままでは当ブログの維持も難しいであろうことをご報告いたします。長い間ありがとうございました。
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渡辺裕之著『暗殺者メギド』

2016-02-29 18:21:39 | 「ワ行」の作家
渡辺裕之著『暗殺者メギド』角川文庫 2012.7.15第1刷 

★★☆☆☆

著者渡辺裕之氏といえばあの「傭兵代理店シリーズ」の著者である。以前このシリーズとは別物の「シックスコイン」を読んでの感想が散々であったことを記憶するが、本作品(このほか2作品シリーズ化されている)を読んで、正直感想を書くのをやめようか、と思ったほどの内容である。かくも同一作家でその出来具合が極端に違うケースは他に類例を見ないくらいだ。内容紹介するのもかったるいのでamazonから引用させてもらう。

引用はじめ
ベトナム戦争が泥沼化し、日本でも政情不安が続く1972年、奥秋川で一人の美青年が発見された。彼は記憶を失い、頭部に手術痕を残していた。キャンプ場を営む根岸に助けられ達也と名づけられた青年は、断片的に殺人の記憶が甦るようになる。やがて巨大軍需会社“大島産業”から達也に刺客が送り込まれた。だが、彼は「メギド」というもう一人の人格を自覚、敵を撃退し始める…。達也を待ち受ける凄絶な運命とは。

引用おわり

人間兵器といえば古い古いハリウッド映画『ユニバーサル・ソルジャー』(1992年作品)を思い出した。若い方は当然知らないでしょう。年配の方には出演者が分かる方もいるかも。ちなみに主演者はジャン=クロード・ヴァン・ダムとドルフ・ラングレン。
この時も時代背景はヴェトナム戦争があり、戦死した米兵から不死身の兵士を作り出す、という荒唐無稽な内容であった。今回は更にその上をいくような内容であり、読者としては素直に納得出来るものではない。
こうした人間兵器が必要となる時代背景としてヴェトナム戦争を選んだのかも知れないが、若い読者にはピンと来ないであろう。
いっそ時代設定を近未来に置いたほうが良いかも知れない。いずれにしても次作はパスさせていただきたい。
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新保裕一著『ボーダーライン』

2016-02-27 13:58:15 | 「サ行」の作家
新保裕一著『ボーダーライン』集英社 1999.9.10第1刷 1,700円+税

おススメ度:★★★★☆

米国ロスアンジェルスの日系信販会社で調査課の探偵として働くサムこと永田修の元にある日本社筋から一件の依頼があった。
それは本社の重要な取引先の社員のご子息を探す依頼であった。サムは送られてきた隠し撮りと思われる写真を見て、何か違和感を覚えた。違和感は写真だけでなく捜査を開始してすぐにただならぬ相手ではないか?という疑問が彼の知り合いを通じて感じ取れたのであった。
結審前で留置されている彼(サニーと呼ばれた)の部下らしき人物からサニーの潜伏先を暗に示唆されるところまで成功して、サニーを探しに出た。教えられた場所の家に近づいたところへ一台の車が近づいてきた。
窓を下ろし「あんたが俺を探しているという探偵かい?」と満面の笑みを浮かべるなり突然手にした拳銃の全弾を打ち込んできた。
サムの車は幸いにも防弾ガラスとドアを補強していたため致命傷は免れたものの、若干の肩の負傷と何より精神的に大きなダメージを受けたのであった。
サニーという男はまるで握手をする感覚で平然と銃を発砲し人を殺して平気な人間であったのだ。

そんな彼の病的人格崩壊は既に日本で明らかになっており、これ以上日本にはおられずに米国へ逃れたものと思われた。そして数年経過した今、再び犯罪者としての噂が立ち始めた彼を追い、彼の父親が所属会社に知らせることなく単身渡米してきた。その目的とは?
人は生まれついての犯罪者というものが存在するのであろうか?タイトルのボーダーラインとは通常の国境の意味ではなく、人と、人であることから大きく逸脱した人間とのボーダーラインを意味したのである。
また本編のサイドストーリーから、米国人と日本人そして男と女の間に横たわるボーダーラインとも呼べる大きな境界線が存在することを、重厚なタッチで綴っている。相当に重いテーマを追求している作品であるが最後の展開でカタルシスを感じることが出来ほっとした。
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ジョン・ハート著『アイアン・ハウス 上・下』

2016-02-12 15:32:04 | 「ハ行」の作家
ジョン・ハート著『アイアン・ハウス 上・下』ハヤカワ文庫 2012.1.20  第一刷 

おススメ度:★★★☆☆

マイケルは凄腕の殺し屋としてこのギャング組織のボスオットー・ケイトリンに彼の実の息子以上に可愛がられていた。そのボスは今不治の病で床に伏していた。マイケルは彼女が出来そして彼女が妊娠したことをきっかけにギャング組織から足を洗おうと決意した。ボスは理解してくれたがそのNO2である息子ステヴァンとマイケルを殺し屋として訓練したジミーは組織への裏切りだとして頑として認めなかった。
ギャング組織から抜けようとして戦う殺し屋の話はよくある話で、最近もキアヌ・リーブス主演の「ジョン・ウィック」をみたばかりで、似たストーリーかと一瞬思ったが、さすがジョン・ハート、あの映画の物語ほど単純おバカなものを書くはずがない。
ボスが死に先述の組織の二人の制止を振り切ってマイケルは彼女を連れて逃走を図るのであるが、組織のボスの息子ステヴァンの一言、マイケルの弟の身にきおつけろ、という言葉で急遽分かれて暮らすことになっていた弟の元へ赴く。
実は二人の兄弟は幼い頃捨て子になり、とあるノース・カロライナの山中にある施設に預けられた。そしてある日里子に欲しいという人物が現れ二人とももらわれて行くはずが・・・ここから運命は二人の兄弟を引き裂き、兄は前述のギャングのボスの元へ、弟は富裕な上院議員宅へもらわれていったのだが・・・
この間逃げるマイケルと彼女を追うギャング一味との壮絶なバトルが展開され、更にマイケルの弟の住む上院議員宅へ舞台がうつり更に激しい攻防戦が繰り広げられるのか!?と思いきや物語は思わぬ方向へ向かいだす。
マイケルと弟の出自を巡るミステリアスな展開は止まる所を知らないかのように読者を振り回す。下巻はあまりにもこの点に深くハマリ、一種中だるみ感を覚えたほどであったが、最後事態は一挙に走り出し、結末はかなり意外な結果となる。
作者ジョン・ハートと言えば「川は静かに流れ」そして「ラスト・チャイルド」で読ませた重厚なタッチを今回も期待したのであるが、ちょっとばかし期待が外れた気がする。
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小川一水著『天冥の標5羊と猿と百掬の銀河』

2016-01-25 09:17:18 | 「ア行」の作家
小川一水著『天冥の標5羊と猿と百掬の銀河』ハヤカワ文庫 2011.11.10 20 第一刷 


★★☆☆☆


西暦2349年の小惑星パラスでの宇宙農業の話と6000万年前地球からかなり離れた惑星の海底で芽生えた何かの自我。こんな二つの物語が相互に進行する。宇宙での農業とそれに従事する親子、それに地球から来た女の物語はそこそこ読ませるのであるが、もう一つの原始サンゴ虫の中で芽生えた自我意識を持った被展開体のノルルスカイン?なるものが出現し、それがミスチフなる別の被展開体となって海底から宇宙へと進出。
事態の黒幕はダダー云々、ああ、もう止めて!一体全体何のことを述べているんじゃい!オジサンには全くチンプンカンプン。
ま、内容なんざ理解できなくとも構わないのだが、この訳の分からない存在が第一巻から出てくるし、また後で出てきそうでそれも結構重要な存在となる予感がするので始末が悪い。
読者の中にはこの世界がたまらなく面白いとのたまう人がけっこういるようで、つくづく宇宙は広いものだ、と思う次第。
前巻ではあまりのエロさに手を焼いたが今度は訳のわからないノルルスカイン他にすっかり翻弄されてしまった。是非正常な世界?に戻って欲しいものだ。


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ダヴィド・ラーゲルクランツ著『ミレニアム4 蜘蛛の巣を払う女』

2016-01-08 19:58:22 | 「ラ行」の作家
ダヴィド・ラーゲルクランツ著『ミレニアム4 蜘蛛の巣を払う女』早川書房 2015.12. 20 第一刷 上下各 1,500円+tax

おススメ度:★★★★☆+α

スティーグ・ラーソンがミレノアム3部作を書き終えた時点で、その続編も考えており、内縁の妻によるとその遺稿も何ページか残されていたという。その内容はリスベットの妹のその後にまつわる物語だという噂もあった。今回はラーソンの父と弟そして出版社より著者ダヴィド・ラーゲルクランツに対し続編を書くよう要請があったという。
このようなケースは古今東西過去にもあったものだが、多くの場合作者が変われば作風も変わるのが当然で、今回もその可能性が大いに懸念された。
この新しい作者の作品は知る人は多くないであろう。だが彼が作品を書くにあたり過去のミレニアム作品とラーソンについて徹底的に研究したと言われる。結論から言えば彼の努力と才能は見事に結実し成功したものと思われる。
さて、内容であるが、当初ある意味ミレニアムのスピンオフ作品ではないのか?と思われるほど前作とは縁が薄い物語だと思っていたのだが、この件にリスベット・サランデルらしきハッカーの存在が判明することによって一挙にストーリーが加速する。
当初合衆国内の問題と思われた事案が人工知能を研究するスウェーデン人学者とその息子の命が狙われる事態となり、リスベットが直接的に強力介入してくる。何故彼女がここまで必死になるのか!?単に薄幸の障害を持った少年の命を救いたいだけなのか?実はその動機の後ろには更に強烈な彼女の介入理由が潜んでいたのである。
それは彼女いわく、亡き父の血というかDNAレベルでの戦いだと言うものであった。この辺りの詳細は重要なネタバレになりかねないので一切書けないのだが、ここで作者ダヴィド・ラーゲルクランツは見事にスティーグ・ラーソンの遺志を引き継いだと言えるだろう。
作品の出来不出来を過去作品と比較するだけではなく、この新たな物語を純粋に楽しめば良い。特に「リスベット萌え」に陥っているオジサンにとっては彼女が再び元気に暴れまわる姿を見ているだけで幸福感を得られる、というものだ。
あと2作、大いに期待したい!

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米国映画『スター・ウォーズ エピソード7 フォースの覚醒』

2015-12-24 16:22:20 | 映画・DVD
米国映画『スター・ウォーズ エピソード7 フォースの覚醒』2015.12.18日本公開

おススメ度:★★★☆☆


監督:J.J.エイブラムス

出演者:ディジー・リドリー(レイ)
    ジョン・ボヤーガ(フィン)
    オスカー・アイザック(ポー・ダメロン)
    アダム・ドライバー(カイロ・レン)ここまでは若手
    ここからは卒業生w
    ハリソン・フォード(ハン・ソロ)
    マーク・ハミル(ルーク・スカイウォーカー)
    キャリー・フィッシャー(レイア・オーガナ)

Wikipediaによれば当初本シリーズは2部6作の予定であったが、今回から更に3部作が加わり次の通りとなる。

•アナキン3部作
1.『スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス』(1999年公開/3D版:2012年公開)
2.『スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃』(2002年公開)
3.『スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐』(2005年公開)

•ルーク3部作
1. 『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』(1977年公開/特別篇:1997年公開)
2. 『スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲』(1980年公開/特別篇:1997年公開)
3. 『スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還』(1983年公開/特別篇:1997年公開)※2004年までの旧邦副題:『ジェダイの復讐』


•レイ3部作
1.『スター・ウォーズ/フォースの覚醒(エピソード7)』(2015年公開[3])
2.『スター・ウォーズ エピソード8(仮)』(2017年公開予定[5])
3.『スター・ウォーズ エピソード9(仮)』(

ただし公開の順番はエピソード4,5,6そしてエピソード1,2,3となっている。今回はエピソード7となり舞台設定上はエピソード6ジェダイの帰還より30年後とのことだ。
さてここで何を書いてもネタバレと受け止められそうで、ストーリィ以外の感想だけに留めておきたい。僕が最初のエピソード4を観たのが1977年、日本公開より一年早くケニアの首都ナイロビであった。当作品の前情報を一切知らず観たのだが、当時ではまるで異次元の世界を異次元的な映像技術を持って表したこの映画に心底驚いた。一体これは何なのだ!?と。それから39年の時を経て、またあの当時の登場人物に出会えるとは。この作品が封切られる前にハリソン・フォードが出演しているとは聞いたが、まさかレイア姫とルーク・スカイウォーカーが揃って出てくるとは。まるで同窓会ではないかwww
あの時はみんな若かった・・・・というのが偽らざる感想で、時の流れは誰も止められない!ということ。
それにしても最後の作品から10年も待たされてこの出来とは?何か納得が出来ないというのが正直な感想である。新キャラBB-8は文句なくカワイイ💛

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月村了衛著『機龍警察 暗黒市場』

2015-12-20 18:15:59 | 「タ行」の作家
月村了衛著『機龍警察 暗黒市場』早川書房2012.9.20 第一刷

おススメ度:★★★★☆

第二作目では2足歩行ロボットの搭乗員3名のうちの一人、ライザ・ラーナーの過去が語られたが今回はもう一人の外国人搭乗員ユーリ・オズノフ警部の過去が語られる。
ロシアでモスクワ民警の刑事であった人間が何故に龍機兵となったのかは先のライザ・ラードナー警部同様、大いなる疑問であった。
前二作で断片的にユーリに何があったのかは語られるも詳細はわからない。彼が警察組織に裏切られ捨てられたものらしいのだが、ユーリの警察組織に対する不信感は国が違えども徹底的していた。
物語は彼がどのような家庭環境に生まれたか、その時の社会状況はどうであったのかから始まり、幼少時代にあった出来事、あった友人、更に父親の後を追うように刑事になったこと。そして若き日のユーリ・オズノフが上司に命令され潜入捜査官になったこと。
そこで起きた事件、その事件を取り巻く人物像。いくつもの多元的なプロットが展開され、やがて徐々に収斂されていく様は見事としか言い様がない。彼が辿った道のりの過酷さはライザのそれと比べてもその比類なき過酷さは甲乙つけがたいほどだ。第一作から二、三と読み終えた今、しばし呆然とする感じだ。もう一作短編があるようだが一休みさせていただく。
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月村了衛著『機龍警察 自爆条項上・下』

2015-12-08 17:42:15 | 「タ行」の作家
月村了衛著『機龍警察 自爆条項上・下』ハヤカワ文庫2012.8.10 第一刷

おススメ度:★★★★★

「機龍警察」第一作目で登場した2足歩行ロボットの搭乗員3名のうちのライザ・ラードナーを取り出し、彼女の過去を遡行すると共に、今日本を襲う未曽有のテロ事案を相互に描いていく上下巻の作品。
ライザの普段のただづまいを見て、これは尋常の過去などではなくとてつもない過酷な過去を背負った女性であると想像される。ライザは元IRFのテロリストであった。
彼女の身に何が起き、そしてどのようにテロリストになったのかは我々の想像を遥かに超える。
テロリストとなった経緯及びプロフェッショナルと成る過程、そしてその後のテロ活動及び軍事組織内の処刑人としての彼女。更にある事情で組織からの離反に至るまでを描くだけで優に別作品が出来上がるくらい物語性に富んでいる。

英国での過去、日本で進行する現在と未来のプロットを絶妙に織りなす本作品は単なるロボットSF小説を超絶している。もはや一流の冒険小説、戦争小説とも言える作品である。
この作者の底知れぬ実力が垣間見られる傑作がここに誕生したと言えるだろう。
次回作「機龍警察 暗黒市場」もまた本作に勝るとも劣らない作品であるようなので大いに楽しみだ。

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月村了衛著『機龍警察』

2015-11-25 11:07:26 | 「タ行」の作家
月村了衛著『機龍警察』ハヤカワ文庫JA 2010.3.19第一刷

おススメ度:★★★★☆

今年、同氏による「土漠の花」を読みえらく感動した。その巧みなストーリーテリングと戦争アクション映画を観ているような映像感覚溢れる描写にすっかり惚れ込んだ。
その旨当ブログに書いたところ、読書仲間から一斉に「機龍警察」を読んだのか?という声が上がった。
「機龍警察」というシリーズの存在は知ってはいたが、ロボコップか?という独断と偏見を抱いたせいで無視してかかっていた。今般ようやく読む機会を得て第一作にとりかかった途端、魅入られるように読み進んだ。
読了する前に第二作、第三作をアナゾンで手配した。これは面白い!ロボコップのような半分ロボットではなく、かつエヴァンゲリオンに登場するロボットほど巨大かつ強力でもない。
似たようなロボットといえばかってエイリアンの何作目かで女主人公が宇宙船内で荷物荷卸し用のロボットに乗ってエイリアンと戦ったのを覚えているだろうか?
あの時のロボットをはるかに高等化、戦闘能力増強化したものと考えると近いかも知れない。
近未来の世界は大量破壊兵器が衰退し、戦争・犯罪面で重用されたのは二脚歩行型機甲兵装有人ロボットであった。これらの機甲兵装ロボットに対しては通常の警察力では対処することが出来ず警察庁内部に「特捜部」を新設し、二足歩行機甲兵装ロボットの中でも最高峰の出来具合である「龍機兵」と呼ばれる3体のロボットを所有した。
このような前代未聞の部署を警察内部に新設したこと自体非難の的となったが、「龍機兵」を操縦するメンバーの顔ぶれを見て、警察内部から猛烈な反感が噴出した
ひとりは元傭兵で世界の紛争地を渡り歩いた日本人姿俊之。ひとりは元北アイルランド軍に属したテロリスト。そしてもうひとりはモスクワ警察にいた元刑事。それぞれいわくのある過去を背負い、警察官にはほど遠い犯罪者の匂いが濃厚な3人だ。
彼らの眼前に現れたのは3台のコップゴブリンという密造型二足歩行型機甲兵装ロボットであった。彼らは何と日本警察のSATの殲滅を目論んでいたのだ。戦闘場面は本当に臨場感あふれる筆致で迫力満点。完璧にハードボイルドの世界観に酔いしれる。
戦闘場面ばかりではなく、警視庁、公安、神奈川県警など警察内部の対立、そして深い闇を抉り出し、特捜部内部メンバー個々人の心の闇をも照射してゆく。やはり「土漠の花」のヒットはまぐれでもなんでもなかったのだ。
近未来警察小説という枠を遥かに超える小説世界が出現した感じだ。続編を楽しみにしている。


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