カラフルな原色と光と闇の、ギラギラした感じの予告編やポスター。
バレリーナたちが主人公だった心理サスペンス映画「ブラックスワン」の、
モデル業界版の話かと思って見たらなんともっと怖かったわ。
ブラックスワンは、神経過敏になり壊れていく主演の子の妄想と現実が
ないまぜになった描写がじわじわぞくぞく怖かったけど、
「ネオンデーモン」は、主役の子の精神状態の描写より、
実際に起こることや、モデル界にいる女の子たちが、幻想混じりだけどこわい。
エロはないけどグロは少々あるし、ラストもギリギリまで、
えー?これリアル?いやいやここは幻想シーンよね?ってドキドキしながら見た。
演出も絵作りも、結構凝ってて、どぎつくて面白いですが、
暗い中で妄想?的な世界がチカチカするようなシーンは、かなり目が疲れたし
ちょっとしつこくて単調な瞬間があって、何度か、数秒目を閉じました。笑
前半、無垢で頼りなげに見える主人公が、見た目ほど弱くないのよと言い切るんだけど
そこから後半になって彼女のダークな部分がもっと出せればよかったのに、
案外あっけなくて、自分で言うほど強くもないやん、とちょっとがっかり。
むしろ周りの女たちが本当に怖い。
こういう怖い世界では結局、誰も信じない者が勝ちます。
モデル志望で街に出てきたエル・ファニング。
美しいうえに、何か持ってる魅力的な彼女はすぐに注目され
トントン拍子に仕事を始めるけど、周りにうごめく嫉妬、憎悪、恋情で・・・
という話ですが、
キアヌ・リーブスがなんかちょろっと、悪っぽい粗雑な男の役で出ていて
とても楽しそうに悪い役をやってました。
キアヌの主演映画は残念なものが多いけど、こういう脇での出方はすごくいいです。
こういう怖い話は疲れるからすごく苦手で見たくないんだけど、
エル・ファニングちゃん好きだから見てしまった。
美人というより、チャーミングな童顔のファニーフェイスだと思うので、
誰をも虜にする美女の役ってどうなの?と思ったけど、頑張ってはいましたね。
こわかわいかったなー。
まだ18歳のエル・ファニングは若い女優の中で一番のお気に入りかもしれない。
主演作の「ジンジャーの朝」は映画としてもものすごく大好きだし
「SOMEWHERE」も予告編見返してはうっとりする。