sigh of relief

くたくたな1日を今日も生き延びて
冷たいシャンパンとチーズと生ハム、
届いた本と手紙に気持ちが緩む、
感じ。

映画:俳優亀岡拓次

2016-02-07 | 映画


この映画は予告編見て、ちょっと見ようかなぁと思い
見てみると、まあ大体予告編の通りで、それを長くして見せてるだけみたいなのに
2時間、飽きずに寝もせずに見られたので、かなり面白いし好きと思う。
予告編見たら、中身はわかります。ほぼ全部わかるというくらい予告編通り。笑
ある脇役俳優の日常、ちょっとの恋心なんかもある日常を淡々と描く、それだけ。
でも、なんかいいのよ。主演の安田顕の魅力かなぁ。
うだつの上がらないダメな感じの男をやってるんだけど無理矢理感がないです。
かわいいアイドルにメガネかけさせて地味な服を着せて、ブスの役をさせるような
無理のある安直な演出でないところがいいです。
二枚目にもなれるのに、表情が自然にダメ男なんですよねぇ。うまいね。

この主人公、とにかく腰が低い。
イマドキの映画だと、こういう脇役人生で、いつも腰が低くてみたいな人って
すごいストレスと鬱憤と閉塞感抱えていて、というものばかりなんだけど、
(「恋人たち」なんかもそうですよね)
この主人公は徹頭徹尾、飄々としている。そこがなんともいいなぁ。
冴えなくても、モテなくても、仕事がぱっとしなくても、
云われた通りの仕事を云われた通りにやって、
プライドやこだわりなく、意識の高さも特になく、でも
いばりもせず、卑下もせず(めんどくさいので?誰にでもすぐ謝るようだけど)
夜になれば飲み屋で飲んだくれ、いつも誰かに1本ずつ貰いタバコをして、
一日一日すぎていく日常。
鬱屈やストレスもあるけど投げやりなだけ、というのではなく、
なんかどもう、あんまり不満もなく飄々としてるんですよねぇ。
主人公、ダメダメ感は満載なんだけど、本人的にはこれで満足と云うか
他のことを何か望んでいるようにも見えず、案外幸せそうなんです。
満足かどうか、幸せかどうか自体、あまり考えたりしなさそうな主人公です。
仕事は、まわっているようだし(泥棒の役ばかりでも、重宝がられ信頼もされてる)
好きなお酒を好きなように飲めて、ちょっと好きな子が出来たりして、
確かに悪くない人生だよなぁと思ってる感じ。実際にそんな気がする。

さて、マドンナ役の麻生久美子ですが、これがもう、すごいかわいい。
このかわいさ予告編でも十分出てるけど、
映画本編もやっぱり予告をそのまま引き延ばしたような、かわいさてんこ盛りです。
これは、ちょろい男の人みんなひっかかるわー。
ただ、ちょっと、いや、かなり、やりすぎ感があるとわたしは思いました。
演技が古いというか、いや演出が古いのか、わざとでしょうが、
これでもかというほど「かわいい女」「きれいなお姉さん」押し出すのです。
はきはきと誰にでも明るくやさしく、健気で、
お酒を飲む仕草はふんわりと軽い媚がある。
そして、どうでもいいことで、(本気じゃなく)ちょびっと怒ったフリして、
「あ、ひどぉい~」とか、にっこりとふくれた顔して、
「じゃあお詫びに1杯ご馳走させて下さい」って男が言う流れで・・・。
これを、わざとらしいと思うのは、ヒガミと云われそうだし、
ひがんでないで勉強しろよわたし!とも思うけど(笑)、
おっさんに都合のいいかわいい夢の女すぎ!と思ったのですよ。
金麦のCMの壇れい的な、待っててくれる包んでくれる受け入れてくれる感のある
一途で健気なかわいい女。。。いやそれ何も悪くはないんだけどね・・・。
〈サントリー 金麦 檀れい集 vol.1〉

・・・とはいえ、麻生久美子はわりと好きな女優さんだし、
映画としてはまあ必要なマドンナなのでいいです。笑


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2 コメント

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ますます観たくなりました! (M母)
2016-02-10 00:34:47
早速ご覧になったんですね
sighさんのブログ読んでますます観たくなってきました
こういう映画がいいなあと思えるのは歳を重ねたせいかしら、と感じます(まだ観てませんが^^;)
>M母さま (sigh)
2016-02-10 21:13:37
確かに、この映画を20代とかで見て、同じように面白いと思えたかわかりませんね。
なんか明るくも暗くもなく、淡々と現状を受け入れて、自分なりに幸せに日々をすごすこういう生き方も、負け犬とかではなく、いいんじゃないかと今は思います。若い頃はどう思っただろうなぁ~。
ぜひ楽しくご覧になってください!

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