先日、MaximaのWindows版GUI環境wxMaximaを最新版に更新しました。Maxima普及委員会によれば、8 月 12 日付でアップされたものです。
これまで中川義行さんの『Maxima 入門ノート1.2.1』にお世話になりました。良く出来た文章ですが、Maximaが古いため戸惑うこと、悩む個所がありました。今度は新しすぎて悩むことになります。それで購入したのが『Maximaで学ぶコンピュータ代数』です。同書はMaxima 5.20.1とwxMaxima0.8.4をベースに執筆されています。ブルーバックスのCD付きの解説書は初心者向けと謳っていますが、はっきり言って初心者には薦められません。横田博史さんの『はじめてのMaxima(改訂α15 版)』は大部過ぎることもありますが、どちらかと言うと数学書の趣があります。初めての方にはちょっと敷居が高いでしょう。
『Maximaで学ぶコンピュータ代数』の個人的な購入動機は第6章の「グレブナー基底」ですが、同書の第3章はMaximaの解説、インストール方法、使い方まで丁寧に記述され、やっと初心者向けの書籍が完成したと感じました。私でも分かる誤植が眼に入りますが、第2版では最新版を参照すると同時にこれらの誤植を訂正されることを望みます。
さてwxMaximaの家元の更新履歴を見ると、0.8.0で大きく変わったことが分かりました。次いで0.8.5ではギリシャ語と日本語に対応しました。以前の0.7.2のスクリーンショットです。
画像をクリックすると拡大します。私はこれまでスクリーンショットをJPGで掲載して来ましたが、今日からPNGで掲載します。PCの操作画面をお知らせするにはPNGの方が好適です。次いで0.8.6です。
この画像もクリックすると拡大します。大きな変更はGUIにあります。0.8.0以降ではMathematica風のセルの中に数式が入出力されるようになりました。新旧のスクリーンショットからもそれが分かります。そして以下のように記されています。
wxMaxima 0.8.0
* wxMaxima document now made of 'cells'
* cells can be evaluated with SHIFT-ENTER
* long Maxima outputs can be hidden by clicking into the triangle at the top of that cell's left bracket
セルが導入され、セルは[SHIFT-ENTER]によって評価され、左端のブラケットの三角をクリックすることにより式を表示したり隠したりすることが出来ます。
見た目がどんどんMathematicaに近づいています。とは言ってもMaximaはLISPで開発された特色が見えます。式(表現)を評価しない場合はシングルクォート「'」(7+Shift)を使います。上の画像をご覧下さい。
(%i1)'integrate(sqrt(x),x,0,1)=integrate(sqrt(x),x,0,1);
左辺は式を評価(evaluate)せず、積分の式だけを表示し、右辺で実際の定積分を行い、厳密解2/3を計算しています。
これからwxMaximaの学習記録を掲載しますが、お付き合い頂ければ幸です。
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これまで中川義行さんの『Maxima 入門ノート1.2.1』にお世話になりました。良く出来た文章ですが、Maximaが古いため戸惑うこと、悩む個所がありました。今度は新しすぎて悩むことになります。それで購入したのが『Maximaで学ぶコンピュータ代数』です。同書はMaxima 5.20.1とwxMaxima0.8.4をベースに執筆されています。ブルーバックスのCD付きの解説書は初心者向けと謳っていますが、はっきり言って初心者には薦められません。横田博史さんの『はじめてのMaxima(改訂α15 版)』は大部過ぎることもありますが、どちらかと言うと数学書の趣があります。初めての方にはちょっと敷居が高いでしょう。
『Maximaで学ぶコンピュータ代数』の個人的な購入動機は第6章の「グレブナー基底」ですが、同書の第3章はMaximaの解説、インストール方法、使い方まで丁寧に記述され、やっと初心者向けの書籍が完成したと感じました。私でも分かる誤植が眼に入りますが、第2版では最新版を参照すると同時にこれらの誤植を訂正されることを望みます。
さてwxMaximaの家元の更新履歴を見ると、0.8.0で大きく変わったことが分かりました。次いで0.8.5ではギリシャ語と日本語に対応しました。以前の0.7.2のスクリーンショットです。
画像をクリックすると拡大します。私はこれまでスクリーンショットをJPGで掲載して来ましたが、今日からPNGで掲載します。PCの操作画面をお知らせするにはPNGの方が好適です。次いで0.8.6です。
この画像もクリックすると拡大します。大きな変更はGUIにあります。0.8.0以降ではMathematica風のセルの中に数式が入出力されるようになりました。新旧のスクリーンショットからもそれが分かります。そして以下のように記されています。
wxMaxima 0.8.0
* wxMaxima document now made of 'cells'
* cells can be evaluated with SHIFT-ENTER
* long Maxima outputs can be hidden by clicking into the triangle at the top of that cell's left bracket
セルが導入され、セルは[SHIFT-ENTER]によって評価され、左端のブラケットの三角をクリックすることにより式を表示したり隠したりすることが出来ます。
見た目がどんどんMathematicaに近づいています。とは言ってもMaximaはLISPで開発された特色が見えます。式(表現)を評価しない場合はシングルクォート「'」(7+Shift)を使います。上の画像をご覧下さい。
(%i1)'integrate(sqrt(x),x,0,1)=integrate(sqrt(x),x,0,1);
左辺は式を評価(evaluate)せず、積分の式だけを表示し、右辺で実際の定積分を行い、厳密解2/3を計算しています。
これからwxMaximaの学習記録を掲載しますが、お付き合い頂ければ幸です。
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