三酔人の独り言

ルポライター・星徹のブログです。歴史認識と国内政治に関わる問題を中心に。他のテーマについても。

アベ政治への容認投票はゴマカシ改憲策動を認めること

2016-01-19 22:23:27 | 国内政治
 朝日新聞社が最新の全国世論調査(*2016.1.16-17 電話)結果を発表した。

「朝日新聞」2016.1.19(朝刊)「参院改憲派「3分の2ない方がよい」46% 世論調査」

 以下、特に重要な質問・回答のみを紹介する。
 *質問は簡略化した。【問】の番号は、後の考察のために仮に付けた。

【問1】安倍内閣を支持するか否か。
 →「支持する」  42%(38%)
  「支持しない」 38%(40%)
  *(  )内は前回調査(2015.12.19-20)結果

【問2】今年夏に参院選がある。仮にいま投票するとしたら、比例区ではどの政党または政党候補者に投票したいか? (択一)
 →「自民」 39%
  「民主」 14%
  「公明」 4%
  「共産」 8%
  「維新の党」 2%
  「おおさか維新の会」 6%
  「社民」 1%
  *他省略

【問3】今年夏の参院選の結果、憲法改定を目指す政党の議席が、参院全体で3分の2以上を占めた方が良いか否か。
 →「占めたほうがよい」 33%
  「占めないほうがよい」46%

【問4】安全保障関連法(*若干の説明あり)に賛成か否か。
 →「賛成」 31%
  「反対」 52%

            ≪「朝日新聞社」世論調査結果の紹介終わり≫

 今年に入り、他メディアの世論調査結果も幾つか出ている。それらに比べれば、「朝日」調査の内閣支持率はまだ低い方だ(*不支持率は高い方)。昨年末の共同通信社世論調査結果では、内閣支持率は同不支持率を10ポイント(%表示)超上回っていた。この事に関しては、当ブログ2015.12.28「アベ政治にナメられ続ける「民意」」で紹介し、私見を述べた。

 私が上記「朝日」世論調査の4つの【問】と回答を見て感じるのは、「本番の選挙では有権者はもっと戦略的・戦術的に投票行動を考えた方が良いのではないか」ということだ。

 安倍内閣を中心とするアベ政治は、違憲性の極めて高い安全保障関連法(「違憲戦争法」)を強行突破で成立させ、憲法を骨抜きにした上で、正式改憲を「だましだまし」推し進めようとしている。そのための次の一手として、今年夏の参院選で「改憲勢力の2/3以上確保」を目論んでいる。この一連の動きを容認するのか、否か。これこそが問題の核心ではないか。参院選でアベ政治の推進勢力または補完勢力に投票することは、上記の反立憲民主的策動を認めることに直結するということに、私たちはもっと意識的になる必要がある。

 「いやいや、私は安倍政権の外交・安全保障政策を支持しているんです」「経済政策に期待しているんです」と言ったところで、選挙で安倍政権与党やその補完勢力側に投票することは、アベ政治のこの本丸(*ゴマカシの改憲策動)を容認することにつながるのだ。私たちは今一度、上記の【問1】【問2】と【問3】【問4】の関係性を問い直す必要がある。

 そして「野党の側は」と言えば、有権者の「反アベ政治の思い」が有効に投票と議席に反映されるよう、共闘態勢を整える必要がある。立憲民主主義の側に立つのか否か。これこそが、最大の争点だ。

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