1985年 米パニック映画。原題「Runaway Train」アンドレ・コンチャロフスキー監督作品。原案 黒澤明。
アラスカ州の監獄から脱走した囚人マニー（ジョン・ヴォイト）とバック（エリック・ロバーツ）が操車場に停車していた4重連の回送用ディゼル機関車に隠れて乗り込んだのだが、機関車の運転士が心臓発作を起こして意識を失い機関車から転落してしまう。機関出力が全開のままだった為に非常ブレーキも焼き切り、列車は無人の状態で暴走を始めてしまう。速度は上がり続け、側線に退避しようとしている対向する貨物列車に突っ込んで最後尾を粉砕してなおも走り続ける。彼らも異常に気付くが乗客は疲れて寝るために乗り込んでいたサラ（レベッカ・デモーネイ）だけだった。ノンストップスリラーだけでなく絶望的状況において剥き出しになる人間の本質。絶望感と死への恐怖。仲間割れ、人間の愚かさと凶悪な人間にもある良心も描かれて人間ドラマとしても楽しめた。刑務所長ランケン（ジョン・P・ライアン）との因縁が伏線にあり結末に生きていた。
