11日午後7時20分ごろ、愛知県犬山市犬山の飲食店「犬山ローレライ麦酒館犬山城下町店」から出火していると119番通報があった。県警犬山署と犬山市消防本部によると、同店が1階に入る木造2階建ての建物が全焼したほか、周囲の飲食店など少なくとも7棟に延焼した。12日午前1時現在、消火活動は続いている。けが人はいないという。

 同署によると、同店は11日午後6時過ぎに閉店し、出火当時は無人。2階は空きスペースだった。

 中部電力によると、この火事で付近の20~30戸が停電。犬山市は近くの市福祉会館を開放して住民を受け入れ、12日午前1時現在で約15人が避難している。

 現場は、国宝犬山城の南約400メートルで、「犬山城下町」と呼ばれる一角。木造の古い町並みを生かした観光地で、飲食店や土産物店などの軒が連なっている。

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 市福祉会館に避難した近くに住む会社員の男性(50)は「あっという間に火が上がって、がたがたと屋根が落ちる音がした」と話す。現場に居合わせた京都市の看護助手の男性(36)は「風が強く、火の回りが早かった。火の粉と煙がすごく、前が見えないくらいだった」と話した。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150111-00000076-mai-soci

<火災>観光客、一時騒然 愛知・犬山城下で7棟焼失

毎日新聞 1月11日(日)23時27分配信

 11日午後7時20分ごろ、愛知県犬山市犬山の国宝犬山城の城下町にある飲食店「犬山ローレライ麦酒館犬山城下町店」から火が出ていると、119番があった。県警犬山署や市消防本部によると、周辺の店舗や住宅などに燃え広がって計7棟1100平方メートル以上を焼失し、約6時間後に鎮火した。けが人はなかった。

 現場は犬山城の南約400メートルで、城下町の面影を残す本町通りの一角。店では地ビールなどを提供していたという。週末は観光客でにぎわい、出火直後、周辺は一時騒然となった。

 出火元の隣で飲食店を営む加藤邦彦さん(56)は「午後5時に店を閉めて自宅に戻ったが、知人から火事の知らせを受けて戻った。自分の店はほぼ全焼で、手が付けられない状態だった」と話し、消火作業を見守った。延焼を免れた五平餅店経営の山田紘一さん(71)は「店を閉めて翌日の仕込み中、男性が飛び込んできて消火器を貸してほしいというので、一緒に現場に行った。火の回りが早くて、手が付けられなかった」と話した。

 市は現場近くの市福祉会館に避難所を開設し、近所の住民が続々と避難した。市は毛布や食料などを配った。【花井武人、石塚誠、金寿英】