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それでもあなたは不妊治療雑誌や不妊治療ネットを見て治療施設を決めますか?

2017-01-30 22:40:01 | 日記
 小生が東北地方で初めて男性不妊専門施設を開設して来月で半年になります。開院日から連日男性不妊顕微鏡手術をこなしているのですが、口コミや医師からのご紹介で手術待ちは2ヶ月半以上になってしまいました。医院広告は一切出しておらず、ホームページのSEO対策なるものにも一切お金はかけていません。そのため自費診療の手術費用は他の施設に比べて相当安くなっています。
 一方で開業してから、いろいろな広告代理店や不妊雑誌編集者から広告を出しませんかとお誘いが来るようになりました。診療時間中に電話で勧誘されたりすると本当に迷惑です。中には有名タレントと一緒に座談会の企画などもあり、話をついつい聞くと、最後には雑誌掲載料として、目玉が飛び出るような広告料を支払うよう言われます。
 先日もある不妊治療雑誌編集者より、男性不妊特集を組むので掲載しませんかとお誘いが来ましたが、院長の顔写真を載せたり、インタビューを載せたりすると、高額な料金となるようでしたので断りました。しばらくしてその男性不妊雑誌が発売されたようなのですが、全国の男性不妊施設の紹介一覧で、小生のクリニックの所在地が実際とは異なる別の県の記載になっていると、親切な不妊治療仲間の先生方から連絡が来ました。びっくりして雑誌を見てみると、小生のクリニックと同じ地域で男性も不妊治療をしているとプロパガンダしているある施設が雑誌の冒頭で幾ページにもわたってカラー写真で掲載されており、一方で小生のクリニックはモノトーンのリストの中で、実際の所在地とは別の県にあるとする記載を勝手にされていたのです。
 早速抗議の電話を雑誌編集者にしたところ、年に4回も発刊しているので、広告費を支払っていないクリニックの詳細までいちいち気にしてはいられないというような開き直りの対応で、あきれてしまいました。その雑誌では内部事情を知っている立場からすればいささか怪しい不妊治療施設まで大きく紹介されており、逆に堅実な診療をしている施設はあまり載っていません。
 こうした不妊治療紹介雑誌は普通に書店で販売されており、不妊治療を始めようという方々はこうした雑誌を見て、目立つところを良い施設だと思って受診するかもしれません。だとするとそれは決して賢明とは言えず、こうした広告業者と広告を出している治療施設の策にはまってしまいます。広告費を多く費やす治療施設では治療費用は高額化し、妊娠の可能性の極めて低いカップルであっても構わず治療対象者の獲得に精を出すことになります。
 このような傾向は雑誌のみではなく、不妊治療施設を紹介するネット業者にもあてはまります。多くの広告費を支払うところを先頭にあるいは大きく掲載するだけで、実際の治療実績や診療技術を客観的に評価して反映させたものでは決してないのです。
 こうした金にものを言わせる医業広告は自由診療を主とする美容外科や顕微授精の周期数が多い不妊治療施設に特徴的で、健康保険で診療を行う通常の病院ではまずありません。
 世の中には人の弱みにつけ込んだ商売は他にもたくさんあります。詐欺事件では騙される方にも理由があるからと言うひともおりますが、愚かであるから騙されて搾取されていいということは如何に資本主義の末期的段階にあるとはいえ、許されてはいけません。このブログにたどり着いておられる方は既に不妊治療を経験されてその問題に気づいた方が多いだろうと推測します。しかし多くの新規の患者さんは商業主義に徹した雑誌やネットを見て、受診先を決めてしまっているのかもしれません。日本の学校教育でもそろそろ賢明な消費者になるためにはどうすればよいのかということを真剣に教えなければいけないのではないのでしょうか?
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