メランコリア

メランコリアの国にようこそ。
ここにあるのはわたしの心象スケッチです。

特集ドラマ『途中下車』(2014)

2015-01-08 18:54:34 | ドラマ
特集ドラマ『途中下車』(2014)
原作:北村森『途中下車』
脚本:喜安浩平
出演:北村一輝、原田知世、松田知己、野際陽子、六角精児、池津祥子、野間口徹、木内みどり、村松利史 ほか

まだまだココロの病気の中では知られていない「パニック障害」
「過呼吸」とか、「うつ」とかと混同されたり、それらも症状に含まれるケースもあるから余計に説明しづらくて、伝わらない。
それをこうして書籍や、ドラマを通じて知る人が増えて、理解してくれたら嬉しいかぎり。

story(ネタバレ注意
次期編集長と期待される灰島(40)(やっぱり編集者なのね・・・)は、
スケジュール帳に隙間を作りたくないほど忙しいほうがテンションが上がる
各地のホテルを覆面調査する企画が当たり、ヨーロッパ特集もようやく企画が通って1カ月の滞在となるはずだった・・・

ある時、新幹線がトンネルに入って、灰島は急な発作にみまわれる。
(息が出来ない、胸の圧迫感、鼓動が極度に早まり、手足が冷えて、痺れる、気が遠くなる、など、ひと言で言えば「死ぬかも」という恐怖感

その後、地下鉄での通勤もムリ、飛行機もムリ、狭くて暗い会議室もムリ、美容院でタオルをかけられても発作が出る(パニ障あるある
病院で「パニック症」と診断され、1ヶ月後、退職願を出した。

妻・紗江は司書(パートかもね)、一人息子・樹(イツキ)には病気のことを隠して、
「もっと自由に制約のない仕事がしたいから辞めた」と言って、自宅でできる仕事を探すがなかなか見合ったものがない。
こっそり飲んでいたクスリでようやく病名を聞き出した紗江は、カウンセリングを薦める。


カウンセラー・沢渡「タフだと思っている人でもかかる。今は100人に1人、予備軍は何百万人もいる病気
「なぜ会社に理由を言わなかったのですか?」と問われた灰島は、
「“あいつ、ついに壊れた”と言われるのが嫌だった。ヒマな部署に回されるのは目に見えている」

家に帰り、紗江に「カウンセリングなんて、ダラダラ話してるだけで時間のムダだった」と話すと、
「じゃ、やめれば? あなたが“相談してほしい”て言う時は、“yes”って言って欲しい時。
 弱味を見せたくないんでしょ? ほんっとにちっちゃいね、あなたって」


沢渡「あなたは、ペンのキャップをくわえると、自分の限界以上の仕事ができていた。
   今度は、そのスイッチが思わぬタイミングで“発作”として出て、OFFにするのが難しい状態。まずはリラックス

灰島は、サエがやっている「おはなし会」にこっそり行き、『はだかの王さま』を読んでいるのを聞いて、自分のことだと思う。
イライラをイツキにぶつけ、サエ「こんな時だけ父親ぶらないでよ! 私たちのことなんてどーでもいーんでしょ

カウンセラーに「孤立感」を話すと、
沢渡「この病気の人は孤独を感じている人が多いです」

ずっと家にいる父親を見て、イツキ「僕、どうすればいいの?」サエ「フツーにしてようか、今まで通り」
(これが一番イイんだよね

灰島「どうせ、オレなんか家にいても邪魔なだけだろ?」
サエ「じゃあ、イツキと一緒にいなよ。今、一緒にいないともったいないよ。大きくなるのなんかあっという間なんだから」


家のローンも抱えているため、サエは夫の分まで働こうと、スーパーなどのパートを増やし、
カレンダーにギッシリ予定が組まれていることに気づく灰島。

頼まれた買い物も、レジの列がちょっと長いだけで発作が出て、自分の無力さ、変化に戸惑い号泣する。


乗り物が大好きなイツキと電車に乗った時も発作が出て、イツキはチュッパチャップスを渡して
「これ何味か当てて?」という遊びをすると、いくらか気が紛れて、海まで遠出する

灰島「パパにはスイッチがあって、それがいつ入るか分からないんだ」と話すと、
イツキもまた給食に出るみそ汁が大嫌いでサボったことを明かす。
灰島「パパも嫌いなものたくさんあったよ」


沢渡「(認知行動療法は1駅ずつ試すのが普通で、急な遠出をした灰島を叱るが)
   息子さんと一緒に乗りたいって気持ちがスイッチを止めたのかもしれませんね」


そんな時、サエが急性腸炎で入院してしまう。なんにも分かってくれない夫に対して号泣するサエ。

見舞いに来てくれたパートの同僚から、サエにも見栄っ張りなところがあると指摘されてハッとする。
「辛い時は、そう言ったほうがイイんだから」


灰島「立山でライチョウを探そう!」
イツキ「それ、幼稚園の時も言ってた。行かなかったけど。大丈夫? 乗り物いっぱいだよ。
    トロリーバス、ケーブルカー、トンネルもたくさんあるよ

1泊2日の旅行をカウンセラーにも許しを得て挑戦する灰島。
灰島「イツキともっとそばにいて、どんどん付き合ってみたい。そうゆうことだろ、君の言いたいのは」
サエ「絶対ムリだけはしないで」

ダムで出会った老夫婦も、夫は30年勤めた会社を辞めて、半年間無職。それから夫婦でジョギングを始めたのだという



灰島「ごめん、オレのせいだよな。君が病気になったのは。『はだかの王さま』ってオレのことだろ? 分かっていても認める勇気がなくて」



サエ「でも、アレって王さまのせいだけじゃないから。周りがダメにしたの。諦めて、見て見ぬフリして、
   どうせ何も変わらないって、そうやって病気になるまで放っておいたの。
   正直言うと、仕事を増やしたのは、あなたといると、自分まで苦しくなりそうだったから。だからお互い様でした」



灰島「病気になって分かった。ほんとはパパ、小さい人間だったんだなって。弱いんだパパは。
   パパがここまで来られたのはイツキのお陰だから。イツキはパパのお守りなんだ」



サエ「すぐには変われないもんね、人は」
灰島「オレさ、こうなって良かったと思って」
サエ「でも、最後に自分を大事にしてあげられるのは、自分だからね。ムリはしない。あなたもね」

灰島「乗っていかないか?(地下鉄に)」


手をつなぐって大事/涙

サエ「言ってよ、途中でダメになったら、そしたら一緒に降りましょう」
灰島「そん時は、また歩こうか」

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ここから社会復帰した人のストーリーも知りたいなあ。

カウンセリングは心療内科とは別に保険対象外だから30分で5000円などとお金がかかるし、
本当は「退職」などの大きな決断は避けるべきなんだけど、当人は限界状態で、予備知識もないから、そうもいかない。
自立支援、ソーシャルワーカーなど、これが連続ドラマなら、もう少し具体的な突っ込んだところまで知ってもらえたかも。

どのみち、どんな病も、同じ状況になってみないと分からないもの。
同じ病でも、夫婦や、独身、男女の場合など様々な立場で微妙に違うから、それぞれの立場に立って想像してみることが必要。

1人だけで乗り切ろうと思わずに、早めに周囲にヘルプ信号を出して、
あらゆる人、福祉サービス、周囲に頼ってもイイんだ。
まずは、今まで人一倍頑張り続けて、走り続けてきた自分をゆっくりと休ませてあげること。

「誰かのためにならなきゃ生きている意味がない」とか「働かざる者食うべからず」とか
自分を責めたり、追い詰める代わりに、「ゆっくりと自分と向き合う時間が持てた」ことに感謝すること。

自分で自分を肯定すること。

誰からも褒めてもらえなくても、これまで頑張ってきた自分に「お疲れさま」「今日も1日生き延びられた」ことだけでも奇跡
無意識にムリしてきたことに1つずつ気づいて、立ち止まって、「それが自分にとって本当に必要か」を考えてみる。
そして、時間をかけて本来の「等身大の自分」を見つけること。

これって、病に関わらず、ヒトがこの世を生きている意味だと思うんだ。

だから、周囲は静かにその過程を見守って、アドバイスはせず、「早く治ってね」とプレッシャーをかけず、
本人が話したい時だけ聞き役に徹し「傾聴」「共感」「肯定」、長い目で寄り添っていて欲しいんだ。




灰島さんの日常に、パニ障になりやすい人の傾向がちょこちょこ見られたな
・人の仕事まで引き受ける(そのほうがラクだから
・洗濯物もキッチリと畳まないと気が済まない(几帳面さ
・リラックスするにも「目的」をキチンと作ってこなさないとヤル気が出ない などなど


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オラたちの関ケ原 ~天下分け目の合戦VS.農民~@歴史秘話ヒストリア

2015-01-08 18:42:24 | テレビ・動画配信
オラたちの関ケ原 ~天下分け目の合戦VS.農民~@歴史秘話ヒストリア
出演:石井正則(アリtoキリギリス)

 

番組でもゆってた通り、「関ヶ原」というと、何もない広い原っぱを想像させるけれども、
そこには村があり、しかも季節は、これからたわわに実った稲穂を刈り入れようという矢先。

大河ドラマや時代劇では、勇壮に戦う様子ばかりがダイナミックに描かれるけれども、
実際は、その土地土地に住む農民たちの暮らしを一変させ、家も焼かれ、田畑を踏み潰され、
さらには妻子までさらわれる、まさに戦場、戦争とはそういうものなんだ。
関ヶ原の合戦を農民側からみた視点が興味深かった。


【内容抜粋メモ】(ネタバレ注意
 

 

この地図は、地元の有志が検地帳を元に当時の関ヶ原を調査して作成。
慶長5年当時、関ヶ原には8つの村に約2000人が住んでいた。
米だけでは足りないため、麦も育てて暮らしていた。

ある日、石田三成ら西軍が進軍し、大垣城に入る。
大垣城は、当時珍しい天守と濠をもつ城で、難攻不落と言われていた。

 
領主は西軍として出陣中で留守。農民らは命令されるまま無休で土地の案内、土木作業をさせられた

農民は、お金を払って禁制を出してもらった。また、兵に乱暴されぬよう女房、子どもを山奥に逃がした。

 

 


・兵農分離


村は稲の刈り入れ前。戦国時代ですら秋に合戦はあり得ないことだった。
以前は、農民は戦になると狩り出されたが、収穫期は兵役を断って農業を続けることができた。
「兵農分離」となってからは、兵士の命令に従わざるを得なくなった。

 

そこで、米が熟す前に稲を刈ることにする。「青田刈り」


家康は、大垣での決戦を避けて大坂へ向かうと言い出す。東軍も関ヶ原へ軍を進めた


9月15日早朝。農民らはなにかあった時に避難する裏山に逃げ、戦の様子を見守る

当時、野上村には54戸、212人ほどの村人が住んでいた。
戦闘開始。領主・竹中は西軍から東軍に寝返っていた。

家康は本陣を進めたことで、三成は総攻撃の合図ののろしを上げる。
松尾山にいた西軍の小早川秀秋が家康側に寝返ったことで西軍は敗走。
合戦の犠牲者は1万2千人といわれる。

 
家康は、庄屋で数人とこっそりと勝ち鬨をあげ、石を天下に見立ててペタペタ踏み、上機嫌だったというw

家康は後始末を竹中に命じ、迷惑料として米千石を渡した。
家康軍は関ヶ原を離れるも、落ち武者が怖くて多くの村人が村に戻らなかった。
全滅にされた田畑にすぐに麦を蒔かなければ、村の存亡がかかった一大事となると相談し、
家康を追って「禁制」を出すよう直談判。これは命懸けの賭けだったが家康は承諾。「自力救済」

 

 
落ち武者狩りは行われず、村人が墓を作って弔った

 
遺族がこっそり故郷の石を運んで作った塔


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官兵衛を支えた24人の男たち~@歴史秘話ヒストリア

2015-01-08 18:10:18 | テレビ・動画配信
いつだってみんなのヒーロー~官兵衛を支えた24人の男たち~@歴史秘話ヒストリア
★タイトル

・母里太兵衛
 
街の人々の一番人気は母里太兵衛。絵図を床の間や神棚に飾るようになった

・日本号の逸話
織田信長を経て、豊臣秀吉に渡り、秀吉から福島正則に与えられた。
ある日、酒豪を争って、太兵衛が勝って正則から家宝の槍をもらっていった。
あとで「返してくれ」と頼んだが、「武士に二言なし」と断ったというw

 
その逸話が後に♪黒田節 の歌詞となった

・原種良
 
戦で兵に囲まれ危機一髪の時に朗々と歌をうたって、みんな引いて逃げたというw

・吉田長利
 
逃げた忍者を走って追いかけ、しとめた

・久野重勝
 

 
「日本で由緒正しきそろばんは前田利家のものだったが、定説が覆る可能性は十分にある」(専門家)


・官兵衛の「家中間善悪之帳」
 
「人事は政治という言葉がある。人の仲の良し悪しを詳しく調べてメモし、組み合わせを吟味した」(教授)

・母里太兵衛+栗山善助
短気な太兵衛と知略家の善助に義兄弟の契りを結ばせたところ、暴れん坊の太兵衛が丸くなったw


・「関ヶ原の戦」
三成は各大名の妻子を人質に差し出すよう命令。官兵衛の妻・光姫を救い出すため、
太兵衛と善助は商人の姿に化け、光を俵に入れて、見張りに囲まれた城から担ぎ出す。

 
光のソックリさんを用意する周到さ/箱の中身を聞かれて「中を見るなら私が相手だ!」と脅しが成功

 
官兵衛が幽閉中、さらに絆を深めるためにサインした


・官兵衛は「福岡」の名付け親
 


博多は商人の町で、福岡は武士の町なんだ/驚

 

兵火に焼かれて焦土と化した土地を復興させたのも黒田二十四騎。
その後、次第に人が集まり、元通りの活気がよみがえった。

 
国内屈指の防衛力を持つ、国内最高峰のお城

 
敵が登ってきたら石を落としたり、熱湯をかけたり/干しワラビは非常食にもなる

・今はなき天守台を見る
 


官兵衛の死後、代々の藩主と折り合いが悪く、二十四騎の子孫らは半数近くが追放された。
バラバラになった福岡藩の絆を取り戻そうと10代藩主・黒田斉清が考えたのが二十四騎の正確な絵図の制作。
それまで描かれた絵は大体な感じだったため、お抱え絵師・尾形洞谷に依頼。

彼は子孫を1人1人訪ねて詳細を聞き、大量の伝記や資料を集めて詳しくメモした。
絵図の完成には、10年以上かかった。

 

 
昔の野口/修正後

 

 
1人ずつを1枚ずつに描いた、長さ10mの大作は本邦初公開!

 

 
版木を使って版画が刷られ、広く大衆にまでいきわたり、神として祀られ、信仰を集めた

 
二十四騎の格好をして練り歩く

 
太兵衛の子孫・母里忠一さんは師範。みねでうつ方法は「人を殺さず生かして使う」黒田家のポリシー


追。
黒木さんがご当地の麺料理を食べてるシーンは、思わず「LIFE!~人生に捧げるコント 西田尚美のニッポン麺紀行」かと思っちゃった/爆

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