オムツ生活を送るおチビは、トイレトレーニングもまだなので、自身がトイレに行くという習慣はない。だがなぜかおチビは人のトイレには必ずついて来る。まだおチビが赤ん坊だった頃、おチビ一人を残してトイレに行くとおチビが泣くので、自分が用を足す時に連れて入ったのが最初で、それ以来おチビは人のトイレに必ずついてくるようになった。こは私にだけというのではなく、家族の誰のトイレにもついて入る。たまに入れてもらえずに、トイレのドアの前で泣いていることもある。
小さい子供は,トイレに行くのを最初は怖がるものだ。こうしてトイレに入ることに慣れておけば、いざおチビをトイレに座らせる時も抵抗がなくなるかも知れない。そんな目論見もあって、トイレに行く時は必ずおチビに一声かけることにしている。
「おかあはトイレに行くけど、Aも行く?」
するとおチビは決まって「うん!」と言って、自分が先頭に立ってトイレに入る。トイレには、おチビ用の折りたたみ式補助便座が置いてあるが、この踏み台部分がおチビが腰掛けるのにちょうど良い高さなので、ここがおチビの指定席だ。トイレに入るなり、おチビは便器の蓋を開けるようにこちらに促すと、自分はそそくさと定位置に腰を下ろす。そして「鍵をかけろ」とドアの取っ手を指差し、こちらの用が済むのが分かると、トイレットペーパーを指差して、仕舞にはご丁寧にズボンまで上げてくれようとするのだ(だがこれは、身長と力が足りないので実際には果たせないのだが)。おチビが一緒に入るようになって以来、ゆっくりトイレに座っていることができなくなった。
さらに今日は、新たな発見があった。いつものように便座に腰を下ろしていると、おチビが何かを指さして「とうとう、とうとう」と言う。「とうとう」とは夫のことだ。なんだろうとおチビが指差すものを探すと、それはどうやらウォシュレットのボタンのようだった。
「このボタン?」
指差して聞くと、おチビは「うん」と言う。そして再び「とうとう」と繰り返した。さてはおチビ、夫がこのボタンを押すところを目撃したらしい。
「そう,おとうがこれ使ってるの」
「うん」とおチビが頷いた。すると今度は、また同じ方を指差しておチビが「かあかあ」と言うではないか。見るとそこにはウォシュレットのブルーのボタンの隣りにピンク色のビデのボタンがある。
「このボタンは、かあかあなの?」
「かあかあ、かあかあ」
そうだと言うように、おチビはしきりにそう言った。確かに、夫が使うボタンではない。でもおかしいなあ。ビデを使って見せた覚えはないんだが。
小さい子供は,トイレに行くのを最初は怖がるものだ。こうしてトイレに入ることに慣れておけば、いざおチビをトイレに座らせる時も抵抗がなくなるかも知れない。そんな目論見もあって、トイレに行く時は必ずおチビに一声かけることにしている。
「おかあはトイレに行くけど、Aも行く?」
するとおチビは決まって「うん!」と言って、自分が先頭に立ってトイレに入る。トイレには、おチビ用の折りたたみ式補助便座が置いてあるが、この踏み台部分がおチビが腰掛けるのにちょうど良い高さなので、ここがおチビの指定席だ。トイレに入るなり、おチビは便器の蓋を開けるようにこちらに促すと、自分はそそくさと定位置に腰を下ろす。そして「鍵をかけろ」とドアの取っ手を指差し、こちらの用が済むのが分かると、トイレットペーパーを指差して、仕舞にはご丁寧にズボンまで上げてくれようとするのだ(だがこれは、身長と力が足りないので実際には果たせないのだが)。おチビが一緒に入るようになって以来、ゆっくりトイレに座っていることができなくなった。
さらに今日は、新たな発見があった。いつものように便座に腰を下ろしていると、おチビが何かを指さして「とうとう、とうとう」と言う。「とうとう」とは夫のことだ。なんだろうとおチビが指差すものを探すと、それはどうやらウォシュレットのボタンのようだった。
「このボタン?」
指差して聞くと、おチビは「うん」と言う。そして再び「とうとう」と繰り返した。さてはおチビ、夫がこのボタンを押すところを目撃したらしい。
「そう,おとうがこれ使ってるの」
「うん」とおチビが頷いた。すると今度は、また同じ方を指差しておチビが「かあかあ」と言うではないか。見るとそこにはウォシュレットのブルーのボタンの隣りにピンク色のビデのボタンがある。
「このボタンは、かあかあなの?」
「かあかあ、かあかあ」
そうだと言うように、おチビはしきりにそう言った。確かに、夫が使うボタンではない。でもおかしいなあ。ビデを使って見せた覚えはないんだが。