『どうも、翁さん、やっと五月晴れに。いくらか天気が続くようだから、田植えの準備も進むだろうな、ハハハハ。どうだね、時間があるのなら寄ってお茶を飲んでいかないかさ。・・・・翁さんに興味があるかどうか、数日前の新刊本の新聞広告、「私の人生に老後はない（橋田壽賀子）、「老いの世も目線を変えれば面白い（吉永みち子）」、この見出しだけで何となく分かる気がするわ、ギャハハハ』
『やあ、茂さん、これから歯医者だが、予約時間はあって無いようなもの、そう、ゴルフ友達だからね、ファハハハ。お茶をご馳走になるかな。本の広告？、なるほど、“空ッ茶会”の皆さんはそんな生き方をしている気もするが、自分の物差しで日々満足をして過ぎる、それが余生だろう。本を買って読んでみるのも一興だろうが、作家とは生まれや育ち、暮らしの環境などが違うからな』
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『まあ、そう言うことだろうな。歯医者も何回も通うようで面倒になるわ、何か行くたびに壊されている感じで、そう、破壊（歯科医）者だわ、ギャハハハ。。それが診察券？、随分と通っているね、お新香を美味しく食べるのには歯が無いとバリバリと言うわけには。老後のことだが、翁さんの言う“自分の物差し”が判る人は少ないだろうから、毎日をどれほど満足して生きているだよ』
『まあな、老後を理屈で考えても如何なものかだろう、かとて、自然体で生きることも、面白可笑しく生きることも案外に難しい、ガハハハ。俺はだが、常識や良識には捕らわれずにアホらしく「遊び心」で、別の言い方ならニュートラルな発想とでも、それが健康的な笑いになれば・・・。あれ、１０時だな、歯医者から買い物をして病院に婆さんを迎えに行かないと、戻って昼飯だよ』
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あとがき＝「あなたは老人だ老後だ」 と周りが騒ぎ立て過ぎる、高齢者もそう自覚？してしまうのが問題よ、ガハハハ＝＝放念の翁