Sunday Song Book #1236

2016年06月19日 | Sunday Song Book

2016年06月19日プレイリスト
「『父の日』で棚からひとつかみ」
1. いのちの歌 / 竹内まりや "6月25日封切り 映画「嫌な女」主題歌"
2. ROCKIN' DADDY / HOWLIN' WOLF "LONDON HOWLIN' WOLF SESSIONS" '68
3. パパの歌 / 忌野清志郎 '91
4. I'M HER DADDY / BILL WITHERS "JUST AS I AM" '71
5. SUNDAY FATHER / BARRY MANILOW "ONE VOICE" '79
6. MY HEART BELONGS TO MY DADDY / MARILYN MONROE "映画「恋をしましょう」" '60
7. LET ME BE THE MAN MY DADDY WAS / THE CHI-LITES "GIVE IT AWAY" '69
8. 父親の悲哀 / 矢野顕子 "映画「ホーホケキョ となりの山田くん」" '99
9. DANCE WITH MY FATHER / LUTHER VANDROSS "DANCE WITH MY FATHER" '03
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■内容の一部を抜粋
・近況
梅雨だというものの関東地方は利根川が渇水していて取水制限がはじまったとか。「このまま行くと給水制限なんて。なんか観測史上最低の貯水率とか言ってますが。最近、だけど、メディアの言ってる観測史上というのはですね、'90年代くらいからのカウントでありまして。40年、50年のアレじゃないんですよね。だから70年住んで最低だと言うとビビリますけれどもね。最近はどうも、そういうのが気になって仕方がありません。3日ぶりに株価が下がったとかですね。一月ぶりの円高だとかですね。もっとなんかロングスパンで話しろ。まぁ、そんなことどうでもいいんですけれど(笑)」と達郎さん。

レコーディングがはじまって毎日夜中過ぎまでウンウンやってるという。いろいろあっち行ったりこっち行ったりして、曲が変わったりしているのだという。具体的に話せるようになったら、またお知らせしたいと思います、と達郎さん。

・『父の日』で棚からひとつかみ
今週は二月に一度の恐怖の聴取率週間だが、レコーディングでテンパってて、あまり関係ないそうだ。しょっちゅうライヴ音源をかけてるわけにもいかないし、それだってけっこう作業が必要なので、プロデューサーから助け舟が出て、6月の第3日曜日が「父の日」なので何かやることになったという。「父の日になんかやったって、聴取率週間がうまくいくかどうかわかりませんが、まぁ助け舟ですので」と達郎さん。2000年前後に『父の日』絡みで何かやったことがあるので15,6年ぶり。今週は『父の日』で棚からひとつかみ。テーマ優先だと曲の質が落ちるので、なるべく曲優先に。そうなると「父の日」なのにテーマにそぐわない暗い曲というか、歌の内容が辛気臭くなるので、その辺りはご容赦をとのこと。あくまでシャレということで。

・いのちの歌
女優の黒木瞳さんが初監督した映画『嫌な女』。桂望実さん原作の作品の映画化で主演が吉田羊さんと木村佳乃さん。吉田羊さんは映画初主演の作品になるという。この作品が今週土曜日6月25日から全国ロードショウになる。この映画の主題歌に竹内まりやさんの「いのちの歌」が起用される。もともとはNHKの連続朝ドラ「だんだん」の劇中歌で、まりやさんがMIYABIのペンネームで作詞。作曲・編曲は村松崇継さん。シングルにもなった。この曲を黒木瞳さんが是非とも主題歌に使いたいとご要望で、この程、映画の主題歌として使われることになった。映画の詳細は『嫌な女』オフィシャル・サイトにて。
http://iyanaonna.jp

・ROCKIN' DADDY
シカゴ・ブルースを代表する存在、ハウリン・ウルフの1971年のアルバム『LONDON HOWLIN' WOLF SESSIONS』から「ROCKIN' DADDY」。ロンドン・レコーディングでハウリン・ウルフのレパートリーを、エリック・クラプトン、スティーヴィー・ウィンウッド、ビル・ワイマン、チャーリー・ワッツのメンバーがリスペクト溢れる演奏をしている。

・パパの歌
お父さんの歌で達郎さんがいちばんいい歌だと思うのが2000年前後のときにもかけた忌野清志郎さんの「パパの歌」(1991年)。「傑作です」と達郎さん。糸井重里さん作詞。

・I'M HER DADDY
今回選曲していて、いい曲だと思うのはどれも哀しい歌だったという。曲が説得力あるので「父の日」なのでしみじみとしていただこう、と達郎さん。ビル・ウィザースのデビュー・アルバム1971年の名盤『JUST AS I AM』から「I'M HER DADDY」。別れた女の人がじぶんのこどもを産んでて、6年経ってから女の人に会って、6歳の女の子がいることを僕になぜ話してくれないんだ、という切ない歌。プロデュースド・バイ・ブッカーT.ジョーンズ。ギターが珍しくスティーブン・スティルス。

・SUNDAY FATHER
バリー・マニロウの1979年のアルバム『ONE VOICE』から「SUNDAY FATHER」。離婚した父親が日曜日だけ子どもと会わせてもらえるという父親と息子の交流を描いた歌。作詞はイノック・アンダーソン。

・今と違う場所に住むとしたら
リスナーから「もし今と違う場所に住むとしたらどこに住むのがいいですか?」という質問。
「私、東北がいいですね。仙台あたり、いいなと思いますが。まぁ、母の実家が仙台なものでしたから。でも、年取ってきますと寒いのが苦手になってきますと、そういうのもどうかなって(笑)。青森、岩手、宮城、山形、秋田、ああいうところはすごく人情が好きであります。べつに南が悪いというわけじゃないですよ」と達郎さん。

・MY HEART BELONGS TO MY DADDY
リスナーから「MY HEART BELONGS TO MY DADDY」を達郎さんの好きなヴァージョンでというリクエスト。
この歌のダディはいわゆるお水の人が言うパパのこと。1938年のコール・ポーターの作詞作曲。もともとミュージカルで歌われたもので、この歌の白眉はマリリン・モンローの1960年の主演映画『LET'S MAKE LOVE』(邦題は「恋をしましょう」)。イブ・モンタンとマリリン・モンローが共演して交際がはじまってしまった作品。映画はおもしろいものではないが、モンローが「MY HEART BELONGS TO MY DADDY」(邦題「私の心はパパのもの」)を踊りながら歌う場面が輝くような美しさで、この曲はモンローのためにあるようなものではないかというくらい。

・LET ME BE THE MAN MY DADDY WAS
シカゴを代表するヴォーカル・グループ、チャイライツの1969年のアルバム『GIVE IT AWAY』に入ってる「LET ME BE THE MAN MY DADDY WAS」。お父さんみたいな男にさせて、という歌。バーバラ・アクリンとユージン・レコードの共作。

・父親の悲哀
1999年の映画『ホーホケキョ となりの山田くん』はいしいひさいちさん原作で高畑勲さんが監督した作品。このサントラに矢野顕子さんのインスト「父親の悲哀」が入ってる。

・「WARNER POP MUSIC NUGGET」特集
来週はワーナーのコンピレーションの特集。6月22日に『WARNER GIRL GROUP NUGGET』がVOL.6とVOL.7、『WARNER POP ROCK NUGGET』がVOL.1からVOL.4、計6枚リリースになる。だんだんカルトになってきて、ものすごい内容だとか。コレクターにはたまらない内容でイギリスのエース・レーベルに勝るとも劣らないコンピになってるそうだ。来週はいけるところまで。その間にレコーディングをシコシコやるとのこと。

・豊漁
今年は台風が少なくて鰻やスッポンが豊漁だという情報がありますと達郎さん。だから養殖より天然のほうが値崩れしていて安いとか。「そろそろスッポンの季節なので、がんばってスッポンでも食いながらスタジオ仕事に励みたいと思います(笑)」と達郎さん。

・DANCE WITH MY FATHER
今日の最後は達郎さんが父の歌でいちばん好きな曲の一曲。ルーサー・ヴァンドロスの2003年のアルバム『DANCE WITH MY FATHER』のタイトル・ソング「DANCE WITH MY FATHER」。シングル・カットされて全米38位のスマッシュ・ヒットだが、その後、2004年のグラミーのソング・オブ・ジ・イヤーを獲得した。セリーヌ・ディオンのカヴァーがあり、今はスタンダードでたいへん有名な曲となった名作。今は亡きお父さんへの思い出と、それを悲しむお母さんに、もう一度お父さんに会わせてくれと神に祈るというひじょうに清廉で、かつルーサー・ヴァンドロスの素晴らしいヴォーカルで展開されると思わずグッとくる名作中の名作。

■リクエスト・お便りの宛て先:
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係

2016年06月26日は、「『WARNER POP MUSIC NUGGET』特集」
http://www.tatsuro.co.jp

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