人生の裏側

人生は思われた通りでは無い。
人生の裏側の扉が開かれた時、貴方の知らない自分、世界が見えてくる・・・

天国は既に…

2017-03-05 10:58:31 | 雑感
大阪の名物と言ったら、衆目の一致するところお好み焼きですね。
ところが私はほとんど”う、うめえ!”(江戸っ子でんがな)と思ったことがありません!…自分で焼いて、自分の味付けで食べれる店以外は…
どうも私には、マヨネーズ(これが苦手!)、濃厚ソースをコテコテに塗りたくって、カロリー過多で胸やけになりそうになるのです。(先日テレビで”大阪が健康寿命ワーストの都市”と言っていたのも分かる気がします)第一あんなに塗りたくってしまったら、折角の食材そのものの風味が消されてしまうんじゃないか、と思います。
こういう事に拘る私は、焼く前にはやたらとかき混ぜません。焼く時には最初に小麦粉を溶かしたものでベースを作り、その上に、ここは野菜のパート、ここはお肉のパートと大まかに分け、裏返したら真ん中に窪みを造り、そこに卵を入れるのです(卵のパート)。ソースは各パートの風味を損なわないようになでる程度でよろしい。これこそがお好みの食べ方というものです!
ところが、ある日私がこのように秘密の儀式をやろうとしている最中に、あのお節介極まりない大阪の女将さんときたら、「兄ちゃん何してん!貸してごらん!」とボールを強引に奪って、グチャグチャとかき混ぜ始めたではありませんか! ンで頼みもしないのにコテコテとしやがった!
「もう…なんちゅーことをしてくれたんだあああ」
かくして私のささやかなお昼時の幸福なひと時は、食材と私の個性が消されるように、消えてしまったのです!(ああ…このコテコテめがあ…)

もうすぐレイコーがうまい季節になりますね。
(東京で喫茶店で”おいレイコ、レイコはまだか”と言ってたら、ウエイトレスのレイコが来たりして)
レイコーは勿論かき混ぜてはなりません!…茶色に塗りつぶしてはいけない。上は白、下は黒、このコントラストを保たなければなりません。
レイコーにはレア・チーズケーキが合う! 甘いような甘くないような微妙なのがいいのです。その上に甘いのか、酸っぱいのかこれまた微妙にしたたるブルーベリー・ソース…おお…これは白と紫のコントラスト!
あのうま味というのはあのコントラストの相似が相似をたがいに惹きつけあって、相乗しているのだろうか…
(ところで何で”レイティー”って呼び名は無いんだ?レイコーは有るのに。大阪の喫茶店でレイティーって注文したら多分レモンティ―が来るだろう。ホットで。レイコー=アイスコーヒー)

私の日常生活は音楽というものと切り離すことが出来ませんが、一つの曲の中にアンサンブル、コーラス(合奏、合唱)というものがあり、ソロ(独奏、独唱)というものが有ります。そのどちらが欠けてもその曲は成り立ちません。
個的なものがあり、全体的というものがあって、それを一つにさせる、というよりも元々それはどちらも分かち難くコンセプトされているのです。
ソロイストというものに個性が有るのは当然だとしても、集団によるものでもバンド・リーダーなりアレンジャーによりそれ自体に個性が出てくるのが不思議です。いやもう、曲が作られた段階で青写真の如くソロといい合奏といい、その個性は内包されていた(コンポーザーの頭の中にか)とも言えるでしょう。それが具現されたものを毎日のように聴いている訳ですね。
個と全体のハーモニー、命のリズム、ハートを揺さぶるメロディー…天国は既に実現しているかのようです…

単一のあるもの、そのものに備わった素材、この素材について詳しく調べてみれば全く単一とは言えないものに思えてきます。
といって全体とも言えない…ビルの屋上などで見渡す限りの空、眼下に広がる景観に接することが出来ますが、観方を変えればこの多様な世界そのものが一つの全体にも見えます。このようにどこまでも広がり、どこまでも収束しフラクタルに展開しているのが私の現前にある世界なのです。天国は既に実現しているかのように…

そろそろ、アチコチで花の便りが…




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