白窯だより

陶芸家の日常、思い事

やきものの即時性

2016-10-11 08:09:49 | 日記

音楽は即時的な芸術。 楽譜や約束ごとはあるにしても、その時その時作られていくもの。

その時その時生み出されたて、消えていく。 一回限り。

録音はあるにしても、それは「思い出」のようなもの。

 

やきものも、即時性は尊ばれる。特に、日本では。

ろくろのゆっくりした回転。 指あと。 筆先の遊んだ絵付け。 勢い。 窯の中での窯変。

釉薬の流れ。 焦げ付き。 焼きゆがみ。 割れ。

もののなかに、時間の流れを感じさせるものを尊ぶ。

時間の流れ、動きを凍りつかせたような物。

即時性は尊ばれるのに、決して即時にできあがらない。結果が出るのはずっとあと。

作った時のことを忘れてしまうくらい、ずっと後。

 

「アドリブ陶芸」という言葉がもてはやされた時がある。即時性とは違う、即興性。

作るものは「アドリブ」に憧れる。 思うまま、自由に、するすると、のびのびと 轆轤がひけて、

筆が走らせたら、、、自由に、気負いなく、、インスピレイションを大事に、、、、、。夢をみる。

ただ、破綻する。だらしないものになる。ああ、、、、、これは、、、、だめだ、、、、になる。

きっと、思うままにろくろを回し、筆を運べるのは、子供か、天才か、巨匠。

古唐津の中には、たしかにそんな奇跡のようなものがある。パッとひらめいて、無意識のうち

に描いてしまったような絵付け。あこがれる。憧れる。憧れながら、、、絵付けする。

憧れてるうちは、ダメか。

 

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