むらくも

四国の山歩き

三嶺敗退の記(徳島県)…1/3

2011-01-05 | 四国の山歩き
三嶺                  みうねもしくはさんれい



標高                  1893.4m
登山口                 東祖谷菅生いやしの温泉郷
駐車場                 小采家奥登山口前広場
トイレ                 三嶺避難小屋傍
水場                  三嶺避難小屋少し下(名頃道傍・指標あり)

メンバー                ピオーネ、レチクル、むらくも
特別ゲスト               三嶺の名犬チビことシロ




卯の年、今年はぴょんと跳ねて飛躍の年にしよう。

冬の山に登ると、雪の上に点々と残されたウサギの足跡をよく見かける。
特に里山では他の動物たちと比べても一番多い。
ですが、夜行性なので昼間に見かけることはなくて、運よく遭遇するのは早朝がほとんどです。
一度、昼間に見たことがある。
山道を歩いていて、迷ってしまった時のこと、踏み跡がまったく途絶えた広い笹原っぽいところをを歩いていると、足元からいきなりウサギが飛び出して、林の中へ逃げて行った。
「脱兎の如く」というが、まさしくそのとおりで、わたしも驚いたが、ウサギもまさか自分の寝床に近づいてくる人間はいないだろうと昼間(ウサギにしてみれば丑三つ時…かな?)の高いびきだったに違いない。

ウサギの諺には二つの相反するものがある。
一つは「ウサギの登り坂」…物事が順調に進むこと
もう一つは「ウサギの糞」…長続きしないこと
わたしの人生はいつも後者、今年こそはいや来年も是非とも前者にしたい、ダメ元でも続かないパラパラ糞でなくてせめても少しでも長く続く「金魚の糞」にしよう。
願いを込めて、新しい年のスタートです。

幸い暮れから降り積もった雪は深い。
というわけで、ウサギの足跡を見に、三嶺に登ることにしました。



レチクルに声をかけてみた、OK。
前日に寒風山に初登りにでかけ、雪の深さに途中リタイアしたピオーネにも声をかけると、やはりOK、奴の足はわたしより遅いけど強靭で、連荘(レンチャン)が利く。
最近はとても敵わない。

午前4時起床、5時出発。
二人は朝マック、胃の小さいデリケートなわたしはサラダマリネマフィンとホットコーヒー。
いつものように猪ノ鼻トンネルを越えて、阿波池田ー大歩危ー祖谷トンネルー京上を走る。
運転しながら横目で見る二人の、ハッシュポテトを食べる顔が気のせいか美味しそうに見えた。

8時過ぎにいやしの温泉郷に到着し、準備をしていると、のっそり現れたチビ、ほぼ一年ぶりの再会でした。
少し齢がよったのかな、パンをあげると、食べ方が昨年と異なって、上を向いて食べている。
どうやら歯が抜け落ちたのか、あまりないようでした。

チビと呼んでいいのかシロと呼んでいいのか迷っていましたが、シロと呼んでも少し反応が鈍く、チビと呼ぶと振り向いてくれたので、以降チビと呼ぶことにしました。




8:26、アイゼンを着けて出発。
この時点で、もう、案内は無理だろうと思ってたチビ、尻尾を振りながら、登山口へと歩いていく。
少し驚いたが、まだまだ元気な様子、よ~し、一緒に行こうか。

小采家の前の道をとおり、少し広場になっている登山口、指標に従い右への登山道へ。




民家の横を通っていくが、昨年は立っていた作物の乾燥棚(ハデ杭)が倒れて雪に埋まっている。
廃屋になっていて、誰も住んでいないのだろうか。




モノレールに近づいたが、雪はふかふかでしたが、この標高では少なくて4~5cm程度、まだ歩きよい。
あまりにもわたしたちの歩みがのろいのか、チビはあくびをしながら待ってくれてる。




追いついたわたしたちを見上げ、おい、もう少し早く歩けないのかよ。
右手にモノレールの小屋。




薄暗い植林帯、モノレールを5回ほどくぐって、百葉箱のある造林小屋に到着。
チビはやはりあくびをしながら待ってくれている。

おれたちはうさぎとかめの…かめだわ。




丸太の小さな橋を渡って、植林帯へ。
このあと、夏道は植林帯を通り、尾根の左側から登るのですが、チビはなぜか直進してしまう。
チビについて行けば間違いないだろうと思いついて行くと、そのまま渓へと直進してしまいそうになった。
慌てて左に振り、尾根へと向かうが、これが雪が深く、急登。

先行するチビの足跡は渓へと向かっている。
チビを呼び返そうと思ったところ、チビは引き返してきて、尾根方向へと足並みを揃えてくれた。




11:17、夏道コースの尾根に合流。
チビの行動は不思議だ。
あのまま渓方向へと行き、三嶺へ這い上がるルートがあるんだろうか?
それとも1791m峰をトラバースするルートがあるんだろうか、考えさせられてしまった。




ふかふかの柔らかい雪は一層深くなり、時間がどんどん過ぎていく。
12:02、大岩を左に巻き、しばらくのところで堪らずにワカンを装着。
ところがアクシデント、妻がワカンを取り出そうとして、ザックを降ろして後ろを見ると、括り付けていたはずのワカンが片足分しかない。
どこかに落としたらしい、最後尾に付いてもらう。




時刻も時刻だが、もう周回することは適わず、ピストンに切り替え、そして三嶺登頂も断念した。
1791m峰少し手前にある、展望の好い場所に近づく。




祖谷山系方面を振り返る。




ちょっとした雪原。




チビもうれしそうに雪原を歩き回る。




遅すぎたクリスマスツリー群。




念願のウサギの足跡がありました。
12:52、大休止、シートを広げる傍でチビもうれしそうだ。




お湯を沸かしている間にも、チビは剣山への稜線をジッと眺めて感慨深そう。
お寿司、肉、ラーメン、チビにもお裾分け。

お腹が起きたところで1791m峰をトライすることにした。




何かが仮眠もしくは寝床にしたような場所に出会う(周りの雪が潰れているので食み跡ではなさそうです)。
当初、鹿のベッドかと思ったが、傍にあった足跡、ベッドの様子からカモシカでないかと思った。
鹿ならベッドの数が単体ではない。

鹿の足跡とカモシカの足跡は非常によく似ていて、判断が難しい。
両者とも蹄は二つに割れているが、先がわずかに異なっている。
鹿は細く尖り、カモシカは少し丸っちょい。
雪に残っている足跡は後者のような気がしました。
因みに猪の足跡は副蹄があるので、区別が容易です。

ツリーの間からジロウギュウが覗く。




渓方向に降りていったチビ、直ぐに戻ってきた。




斜面ほど雪は深く、ワカンも潜ってしまう。




峰頂はもうすぐ、持ちあげる足は重たい。




13:48、1791m峰頂に着く。
右前方に見事な三嶺北西尾根。




真ん前には指呼の間で三嶺、避難小屋トイレの建物が小さく見えている。




本日はここまで、これがわたしたちのつつ一杯の実力です。
悔しさを噛み締めながら、ポケットに手を突っ込み、ジッと三嶺を見つめる親子でした。

引き揚げ~!
チビがいない、チビー、チビー、しばらく叫ぶと、どこからか走り寄ってきた。




帰りはシリセード、あっという間の下り。




祖谷山系矢筈山、塔ノ丸・丸笹山。




剣山・ジロウギュウ。




雪原でくつろぐ、チビと二人。




折角案内してくれたけど、チビ、帰ろう、と声を掛けたら、分かってくれたのか、しっぽを振って、付いてきてくれた。




落としたワカンも直ぐに見つかった。
造林小屋で一休み、そしてモノレール。
ここでもチビの不思議な行動、モノレール上部で東方向へと直進、チビ、と呼び止めると、首を後ろへひねって、わたしを眺めて一瞬考えた後、再び戻ってきてくれた。
突然、鹿の警戒音、チビが追う。

下りは速い、あっという間に民家へ。





チビがふらふらっと民家へ入っていった。
ここに住んでいた主はチビを可愛がっていたのだろうか?

しばらく民家をうろうろしていたチビ、しばらく待っててあげたら、戻ってきました。
※写真左端に小さくチビの姿が写っています。




肥えぐろ、小采家。




いやしの温泉郷。
ソリで楽しそうに遊んでいた、子どもたちの傍で、一緒になって遊ぶチビ。
高松から温泉に泊まりに来たという子どもたちはチビをシロ、シロと呼んでいる。
片付けをして、帰る準備をしていると、チビが名残惜しそうに寄ってきた。
ドリンクをコップに入れて、飲ませてあげる。
それじゃ~な、そろそろお家に帰らないと、晩ご飯が待ってるよ。
温泉郷の方へとゆっくりと歩いて行く。
今日は途中敗退だったけどチビのお陰で楽しかった、本日、かめさん相手に10回ほどあくびをしてくれた三嶺犬チビことシロ、ありがとう。




登山口8:26ー造林小屋10:01-12:52雪原休憩ポイント3:26-1793m峰13:48ー雪原ポイント14:02-造林小屋15:10ー16:09登山口



(注)尾根途中にある輪っかのログは右回りが夏道で、左回りはチビ案内のチビログです。
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6 コメント

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お疲れ様~ (佐々連)
2011-01-06 00:34:28
また、また親子登山、うらやましい~
お疲れ様でした。楽しくて疲労感はないかも。

チビは相変わらず元気ですね。
チビのナビゲート、そのままついて行っても大丈夫のような、チビでないと行けないコースかも、悩みますね。
賢い犬で、へたれの登山客にはついて行かないそうなので、ついて行っても大丈夫かも。

雪原 (グランマー啓子)
2011-01-06 13:37:33
むらくもさん ピオーネさん こんにちは

親子3人での三嶺、いいですね~
雪原に楽しい会話が響いた事でしょう

演歌に混じって、”犬は~♪喜び 庭かけ回る~♪”とか
”ソソラ ソラ ソラ 兎のダンス~♪”
な~んて、歌声も聞こえて来そうです

それにしても、ピオーネさんの強靭な足が欲しいです!

むらくもさん ピオーネさん、そしてこの場をお借りしまして
佐々連さん、つむじかぜさん HANAちゃん
またお山で逢えるのを楽しみにしています

今年も宜しくお願い致します
卯年 (ギッチャン)
2011-01-06 18:06:15
むらくもさんピオーネさん今年もよろしくお願いいたします。

新年の親子登山、チビ(シロ)も一緒の楽しい一日だったのですね。
私も一回だけ会いました。3~4年も前の事です。
白髪~三嶺まで案内してくれました。
ずっと元気でいて欲しいです。

それにしても深い雪ですね!
週末はもっと寒くなるとか・・・。
今度はどちらに?
私は多分里山です。
雪原 (ピオーネ)
2011-01-06 22:03:51
グランマー啓子さんこんばんは♪

いつもドジで一人賑やかなピオーネですので、親子で登れるようになって、楽しく山歩きをしています。

穏やかな日和の中、雪原から見る景色は、最高でしたよ。時間があれば雪原で、ゆっくりしたかったです。

こちらこそ、また山でお会いし、ご一緒できることを楽しみにしています。今年も宜しくお願いします。


ギッチャンさんこんばんは♪

駐車場でチビに会えただけでもうれしかったのに、深い雪にお腹をすりながら案内してくれたチビに元気をもらいました。

ずーと元気でいてほしいものですね。

週末も寒くなりそうです。
何処へ行きましょうか?
真っ白な雪山に足跡をつけるのも童心にしてくれます。

里山いいところがあれば、また教えてくださいね。

今年も宜しくお願いします。
何処かでお会いできること楽しみにしています。
昨年に続いての敗退 (むらくも)
2011-01-06 23:18:59
佐々連さん、こんばんは

昨年は2月にこのコースを登ったのですが、やはり1791m峰で、時間切れ、撤退してしました。ひょっとして距離の短い北西尾根から登って、距離の長いいやしへ下るのがベターなのかも分かりません。
ただし、この時期、問題なのはふるさと林道の登山口まで車で行けるかどうかだと思います。
チビのナビゲート、不思議な行動2点、一点はなんとなく分かった気がしてます。
モノレール上部での東方面直進の行動ですが、あのルートの延長線上をなぞってみたら、どうやら菅生・名頃への道がある場所でした。チビは名頃へと行くつもりだったようです。
もう一点の尾根麓を西方向の渓へと向かった行動、あれはやはり昔チビが元気で若い頃に本当の主人とよく歩いたルートではないかと推測したのですが、どうだろう、クエスチョンマークです。雪が溶けたころに時期を見計らって、1791m北の鞍部から南へ付いている道を辿ってみようかと考えています。ひょっとしたらチビが歩こうとしたところへ行き着くかも分かりません。
チビにはいろいろと教えられました。やはり名犬ですね。

グランマーさん、こんばんは
ピオーネは山登りを始めた数年前には瓶ヶ森を林道登山口から登っただけで、二日間、筋肉痛が起きてたんですよ。
それが、いまでは雪山二連チャンでも筋肉痛は起きてないようです。
当時と比べたらたいしたもんですが、グランマーさんにはまだ追いついていません、まだまだひよっこです。
とは言ってもわたしよりは強いので、どうもどうも…笑ってごまかすしかありませんです~。

今年もどうぞ宜しくお願いします。

ギッチャンさん、明けましておめでとうございます。
チビは高知側でも歩いているのを見かけたという話を聞いたことがありますが、そうなんですか、白髪山でお会いしましたか、ビックリですね。3~4年前と言えば人間の年齢で言うとおおよそ12~16年前のことになるのでしょうか、まだまだ若かりし頃ですよね。
その頃に会いたかったな~、なんだか無性にチビに会いたくなってます。

この時期、里山も趣があっていいですよね、今年も宜しくお願いします。
訂正 (むらくも)
2011-01-06 23:25:24
佐々連さん、済みません。
1791m北鞍部でなく、南鞍部でした。
南コルから、北へ付いている道でした。

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