むらくも

四国の山歩き

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岩躑躅山…高知県

2016-03-21 | 四国の山歩き
岩躑躅山               いわつつじやま


山行日                2016年3月17日
標高                 1102.9m
登山口                土佐郡土佐町中村
駐車場                なし(林道広い路肩)
トイレ                なし
水場                 標高おおよそ1000m、荒れた林道沿い沢
メンバー               ピオーネ、むらくも



早明浦ダム西に聳える嶺北ネイチャーハント中級の山である岩躑躅山に出かけた。
林道まで車で入り、下の登山口から1時間もあれば山頂に登ることができるこの山に、雪はなく、新緑でもなく、ましてや紅葉でもないこの時期に来ることになるとは夢にも思わなかった。
意図に反して登ることになった原因は妻にある。
花の好きな妻が、梶ヶ森麓に住んでいる方から「今年も花が咲いたよ、お出でなさい」との連絡があってのことだった。
早春に咲くその花はお天気のいい日の午後からしか花弁が開かず、夕方になると閉じてしまう。

鑑賞だけで出かけるには少し距離があり、なによりも時間を持て余してしまう。
かと言って、何度も登った梶ヶ森などの山へ行くのも気乗りがせず、結局、未だ登ったことのない岩躑躅山になってしまった。
山名のとおり、この山には躑躅の木が多くあって、登山適期は4月下旬頃で、標高が1000mそこそこなので夏には暑すぎる。
ツツジの時期以外には、コミネカエデやツツジ、ナナカマド、そしてマルバノキの葉が紅くなった秋、もしくは晩秋が見ごろでしょうか。
適期ではないが、家からうんと遠いところでもなく、自宅からは高速を使って2時間だ、また来ればいい。



土佐町、本山町、大豊町、本川村、大川村の三町二村が平成9年度に立ち上げた嶺北ネイチャーハント事業は初級、中級、上級それぞれ13山合計39山の嶺北の山々で植物、動物などの自然を宝に見立て、登った山の数を競ったゲームでしたが、残念ながら平成20年3月末で終了している。
終了してもう8年が経つが、未だ中級の山を登るというしつこさ、良く言えばねばちこい性格。
しつこい=執念深い、ねばちこい=粘り強いなんですが、ほんとうのところはどんくさい=鈍感で鈍い、思い立ってもなかなか行動に移さなくて、ぼっとらぼっとらして、ある日突然に思い出したように出かけるタイプです。
なので目的を達成するのはいつになることやら、因みに完登したら各級別と全コース達成者にバンダナの賞品がもらえたのですが、当然にそんなものはもうありません。
私の人生、すべては金と女が目的だが、こんなに純粋なキラキラした少年のような気持で目的を遂行するのはただこれ一つです。
本当じゃない、ウソ、オオウソのコンコンチキの塊でした。

というわけで、まだガスで煙る山を眺めながら高知自動車道を走り、大豊ICで降りて、吉野川沿いの439号線を遡る。
道の駅「土佐さめうら」を過ぎて右折し県道265号線へ、そして17号線に入り上吉野川橋ー黒丸方面への大川橋ー中村方面への七尾橋を渡る。
渡り終えるとすぐに「卍百万遍」の看板に従って、林道を上って行く。
(因みに百万遍祭りというのがあって毎年7月土用入りの最初の日曜日に大谷寺で催されている)
ダート道に入って民家を過ぎ、なおも上へ上へ。
やがて道はチェーンの張られたところ(平日は開けられているが)に差し掛かり、ここで左のやっとこさ二台ほど停められる路肩に駐車。
(ここから先は中江産業の作業道で、作業車の出入りがあるため通行の邪魔にならないよう気をつけなければいけない)

前方に聳える岩躑躅山から南東に派生する尾根を眺めながら、林道を歩く。
(駐車地点から100mほどのところに、左路肩に小さな杭があって、頭には赤いペンキが施されている。ヤブいているが、そこから下ると岩躑躅山への登山道があるとのこと、昔はここにもネイチャハントの登山口標識があったらしいが今はない。しかし、わたしたちは林道をさらに歩いてその先にある登山口へと向かった)


     チェーンの張られた林道              林道を歩く      

まだ芽吹いていない樹木の頭越しには西に景色が開け、稲叢山への尾根がどっしりと横たわっている。
かつて、この稜線をスズタケに雪が覆っている頃に、エントツ山さん(2016年3月21日現在サーバーエラーのためHP開けず、近々復旧予定)がテン泊縦走したことを思い出した。
稲叢山までの稜線は遠くてギザギザで重厚だ。
その後、石鎚山から剣山まで9日間の単独縦走を果たしている、若くはない、どちらかというとおじいさんだ、凄まじい男だ。


              能谷山・東門山・西門山の山並み

歩き出して13分、右にカーブして少しのところで山手に目的の登山口があった。
登山口を示す道標は倒れてしまっていて、見つけにくい状態になっている。


         下登山口                   植林の中

急斜面を這いずりながら体を引き上げ、登りきったところの尾根上に道標があった。
わたしたちが登ってきた方向とは違う左への尾根続きの方向に道標の矢印は指している。
そちらへはきれいなふみ跡が続いていて、どうやらその道の先が駐車地点から100m先にあるヤブいた下へ降りる登山口へと続くようだった。


          急登                    肩にある道標

右に折れた。
木の根っこの陰には岩躑躅山への道標があった。
下登山口から30分弱のところで、放置され荒れた林道に出る。
その林道は出たところが行き止まりで、東へと続いていた。
しかし、ここでなぜかわたしたちは林道を歩かずに、笹の生えた林道右のり面の肩に乗って、ずんどこ進んだ。
ふみ跡薄く、笹が茂るその尾根は、足元に境界杭が一定の間隔で埋設されている。

わたしはこの山を当初からピクニック気分で歩きに来ており、地図もコンパスも持っていない。
妻は地図を車に置き忘れたと言葉少なくつぶやいた。
GPSはログ取りとして持ってきていたので、位置や方向を見て確かめることなど考えていない。

境界杭はあるものの、やがてスズタケは背丈を越し、両手でかき分けるほどに密集してきた。
比較的笹の薄いところで前を歩く妻の写真を撮った後、それを最後にカメラを取り出す余裕がなくなった。


     根っこの道標                     1109m南山へのヤブ  

荒れた林道から30分強かかって、一つのピークに達した。
ここでやっとGPSを取り出し、位置を確認する。
岩躑躅山とは真反対の標高1109m南山の頂上に立っている。
帰宅してログを眺めて気が付いたのだが、偶然にもこの山域で一番高い位置に登ったようです。
お粗末なことです。
この後、慌てて引き返したのですが、途中で境界杭を見失い、谷方向へ迷い込んでしまった。
スズタケブッシュに悩まされながら、体で押し分け、なんとか荒れた林道の元の場所に復帰できたのは、1時間40分後の12時55分、林道に座り込んでお昼ごはん、二人して口数少なく疲れ顔、あー情けなや。


    なんにもなかった1109mP              迷い込む

お腹が起きてちょっと余裕がでて、証拠写真を撮らなきゃと思い、荒れた林道と、迷い込んだ尾根をカメラに収める。


1109mP南山から下ってきて…、左荒れ林道、その右植林帯の尾根に薄いふみ跡と境界杭

気を取り直して荒れ林道を東へと歩くと、カーブのところで道は崩れ、山手側についている細いふみ跡を辿って林道に復帰しなおも進む。


     荒れた林道                      崩落ケ所

林道は楕円を描くように西から北へ、そして東へ。
すると、またまた崩れたところへ。
谷の右手奥に朽ちかけた細い杭に小さな「登山道」と書かれた道標があった。


       林道奥へ                  荒れた林道の中登山口

傍には下の登山口へと書かれた道標が幹の根っこに置かれている。
そこを登ってほんの数分で、車のわだちのある広くてきれいな林道に出た。

路肩にある道標を確認したところ、一枚はいま歩いてきた方向を指し、字が消えかけてはいたが「下の登山口へ約1km」と書いているのが読めた。
もう一枚は、道に転がり、「上の登山口50m」、方向は南を指していた。
疑うことなく南へ進んだ。
50m先にはなにもない。
500mの間違いか?
歩いたが何もない。
引き返した。


     中登山口にある道標             上の林道へ出たところにある道標

道標が倒れて、方向が反対に向いたようだ。
道標の向きを直して、北へ進んだ。
50m先きで、右手に登山口の道標がありました。
山頂へのふみ跡はこれまで歩いてきたなかで、林道を除いて、一番はっきりした確かな道でした。


        上登山口へ林道歩き               上登山口

13時49分、二等三角点・岩躑躅の埋設されている山頂に3時間16分もかかってやっと到着。
たぶん最長記録ではないでしょうか。


                   岩躑躅山山頂

山頂からは東の早明浦方向に開けてました。
満々と湛えたダムの湖水が空の色を映し、碧く輝いている。
本山町のはるか遠くには徳島の山並みが見え、三嶺か矢筈山だろうか、一部頂の白く輝いているところが肉眼で見えている。


山頂からの展望<左中に鎌滝山、奥に白髪山頂きからきびす山頂きへの稜線、眼下に早明浦ダム湖>

ダム湖をズームしてみた。
うっし、帰りには上吉野川橋の上から岩躑躅山をカメラで撮ってやろう。


          早明浦ダム湖ズーム、上吉野川橋と奥に本山町

さて、急いで下山しないと、電話で教えてくれた花咲くところへの時間がなくなる。
急斜面を下るのは厭だがピストンだ。


           下山                      岩

お尻が汚れるが、かまわずにシリセード、ズリズリ、杉の落ち葉があるので少しは助かる。


                    急斜面

14時57分、山頂からわずか50分で駐車地点に到着。
途中、林道から後ろを振り返ると、杉林の間から、遠くに平家平や笹ヶ峰方面の白い頂が小さくかすんで見える。

写真は、車に乗り込み、民家付近から撮影したものです。


写真左手前に能谷山への稜線、後方奥に1403m峰(野地峰ー東光森山稜線間)、右手前が加茂次郎山
右端奥に早天山

ロックな山は1072m峰とその南西に聳える山でしょうか、真っ青な空に上弦の月が白く浮かび、今夜のこの山の、月に照らされた光景と満天の星空が湖から望めるだろうなーと想像してみた。


                 ロックな山容<1072m峰と岩峰>

ダム湖では一隻のボートが長い航跡を残し、湖面をすべるようにして走り抜けていく。
その後方では岩躑躅山の荒々しい姿があり、ダムを威圧するようにして見下ろしている。


                 県道17号線ダム湖沿いから撮影

上吉野川橋の袂で、西に向いて、山並みを撮影、もう一度といわずもう二度ほど訪れてみたい。
岩躑躅山はひょっとして、山頂のある一つのピークだけの呼称ではなく、この山域全体の山名ではないだろうか。
今回はアケボノツツジやトサノミツバツツジの咲き乱れる時期ではなかったが、とても印象深い山でした。


             上吉野川橋から眺めた岩躑躅山

今夜は林道縁で採った蕗の薹の天ぷらで、いっぱいグビッだ。
花の咲く大豊町の麓では蕗の薹は花が開き、ショウジョウバカマも陽を浴びてきれいに咲いていた。


         蕗の花                    ショウジョウバカマ 

こちらは淡い色合いの瑠璃色ユキワリイチゲでした。


                   ユキワリイチゲ

駐車地点10:33-下登山口10:46-荒れた林道11:14ー1109m山頂11:48ー12:55荒れた林道13:06-中登山口13:14-林道13:20-<ミスコースによるロスタイム16分>-上登山口13:38-13:49岩躑躅山14:07-上登山口14:15-中登山口14:19-下登山口14:46-14:57駐車地点


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へえー ほーーー (坊主)
2016-03-22 20:22:40
目からウロコです。

「ヤブには行かへん」とかおっしゃってたんで
????????
と思っていましたが、
必死こいても両手でかきわけられるのは「ヤブ」ではなく、「茂ったスズタケ」というのですね。

アンジーパパさんはパパさんで、点の記にもない点名の由来までご存じとは!!!

さぐが、お二人とも博識ですね。
Unknown (坊主)
2016-03-22 20:24:35
「さぐが」ってなんやろ?
「さすが」ならわかるわな。
おでこにもチュー (むらくも)
2016-03-22 22:34:33
アンジーパパさん
坊主さん こんばんは

ええーい!
この期に及んで見苦しい!
さわぐでない!
さわぐとさすがの合成語が「さぐが」ですわ。
今年の流行語大賞に輝くかもよ。ニャハハ~

アンジーパパさん
またまたマッチョな二世さんとヤブへつっこんだんですね。
マッチョさんがアヒョーって雄たけびを上げながら、先頭切ってバリバリかき分けてくれたら、そらほんとの親孝行というもんですわ。
うちの息子にツメアカを煎じて飲ませてやりたい。
いい周回歩きだわ。

なるへそー、オシマがオオシマに聞こえたんですね。
ふむふむ、少し耳が遠くなってきてますね~、老化の始まりですわ。
若返るためには、やっぱり血の滴るような厚さ3cmはあるビーフステーキだわ。
元気が出るよ。
これを夜に食べておくと、翌日は自転車で80kmは軽く走れる。
うそだっちゃ、死ぬわ。

隊長、五郎谷へ行くんですか。
1320.7から1530尾根は自然がいっぱいでいいかもよ。
反時計回りで霧谷側へ降りて、周回っちゅうのもなかなか面白いかも。

日中は暖かくなってきましたが、朝の冷え込みが残ってて、コタツとパッチはまだ必需品、今日はお昼にヨーグルトぜんざいを食べました。
甘くてほのすっぱくておいしかった。
ついでに湯葉カレーうどんたらゆうもんも食べたわ。
お先にどうぞ (坊主)
2016-03-24 18:27:07
霧谷林道は車高の高い四駆でないと厳しいようなんで、デポは無理。となると、長い車道歩き?
うーーーん。

そもそも、最低気温が10℃を超えるくらいにならんと早起きできそうにありませぬ。

元気だしたいなら、まむしドリンク2~3本を一気飲みしてみたらいかがでしょう?
ぜひ、どーぞー (むらくも)
2016-03-25 21:27:30
仏壇店の空からの宣伝かい。
耳にこびりついていかん。

なぬ!
長い車道歩きじゃと!
隊長、お言葉でございますが、二人で歩いたとぎの山を忘れとりゃせんかいのー。
あれは長い長い車道歩きじゃったど。
ほいとアンジーパパさんと三人で歩いた尾瀬山・登尾山、あれも林道歩きが長かったがー。
駐車地点ー1320.7-1542-黒笠山ー東膳棚ー1443-霧谷川林道ー駐車地点、もしくは東膳棚を止めて、黒笠山からUターンして1600mPから西への尾根を下って霧谷川林道へ。
どちらにしてもとぎの山や尾瀬山のコース取りと、距離的にはあまり変わらんちゃ。
まむしドリンクなんぞ飲まんでもちょちょいのちょいで行ける。
ええーい、いっそ矢ひゃず山へ行って、サガリハゲ山へ下って、ちょい引き返したところで東の尾根を下って霧谷川林道へ下る。
どーじゃー、行く気になったやろ。
よしよし、ほいじゃ、気温が10度になったころにな、楽しみが一つ増えたが~♪
     ↑
わいやないきんの、こない言いよる人がおるみたいやわ、わいやないで。
おっとろしいこっちゃ、ぶるぶるー、隊長にお任せします。
ふ~~~~ん (坊主)
2016-03-28 21:23:47
アンジーパパさんとPさんがそんな話をねえ。
ほほほほ~~~ (むらくも)
2016-03-28 22:02:38
そろそろ10度を越えそうな気配じゃぞーーーむふふふ。
一本5千円のまむしドリンクの用意じゃーーー!
目と鼻とケツから火が噴いて、どっぴゃーん、堪らんの~。
こらー、堅気のもんを巻き込むなーー (アンジーパパ)
2016-03-28 22:18:55
私ゃ五郎谷が何処にあるんかもわからんち。
付いて来い言われたら行かん事もないけど。

こんなチマチマした事ゆうとる間に
コモさんはヒマラヤやでー
ゆうても分からんやろ
そこらに有るスポーツ店違いまっせ
坊主親分、堅気衆に手をだしたらいかんがー (むらくも)
2016-03-29 23:10:30
アンジーパパさん こんばんは

こもれびさんのアンナプルナの写真、素晴らしい。
標高8091mがどんな世界か想像もつかない。
もう宇宙なんでしょうね。
よくはわからないけど、エヴェレストと同じく、多くの冒険家をのみこんだ山なんじゃないかと思うと、敬虔な気持ちになります。
小学生のころ、エヴェレストのことをエレヴェスト、ヒマラヤのことをヒラマヤって言ってましたわ。
いまでも一瞬どっちだったけと悩んだりしてますわ。
ところで写真をパッと見では尖がった頂がアンナプルナと思い込んでしまいましたが、左側の頂がそうなんですね。
調べたところ右側は7219m南峰だった。
余談ですが、大津美子さんの「東京アンナ」って歌知ってます?
アンナプルナで突然に思い出しました。
わしゃ、ヒマヤでー (坊主)
2016-03-30 10:12:03
「堅気のもん」て、「キジ撃ち」や「トカゲ」みたいな登山者の隠語で「藪好きな人」いう意味とちゃうん?

アンジーパパさん
鴨肉のローストとわかめスープ、パンかごはん、サラダにコーヒーつきで980円
「かもわからんち」てこんな感じ?

飛行機は完全禁煙、現地でうまい米粒は食えん、わしゃ行く気にならん。
それ以前にじぇじぇこがないわ。

甲斐バンドの「安奈」しか知りませんわ。

4月になれば最低気温が10℃を超えてきそうなんでぼちぼち準備しましょうかねえ。
けど、よちよち歩きもままならん状態になっとるかも。

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