むらくも

四国の山歩き

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権現山・日本石(二本石)…愛媛県

2017-07-22 | 四国の山歩き
権現山、日本石(二本石)     ごんげんさん、にほんいわ


山行日              2017年7月19日
標高               1593.7m、おおよそ1560m
登山口              新居浜市床鍋
駐車場              なし(登山口手前のカーブ前広い路肩、(注)登山口上の路肩はバツ)
トイレ              なし
水場               標高おおよそ1070m床鍋谷川渡渉地点
メンバー             ピオーネ、むらくも




6月末から7月にかけて、高山ではそろそろとシコクイチゲが咲きだす。
四国の山でこの花が咲くもっとも有名な山は石鎚山、他にも堂ヶ森から鞍瀬ノ頭にかけての笹原のなかに、わずかに咲いているのを見かけたことがある。
いまから7年前、つむじかぜさんと、当時元気だったつむじかぜさんの愛犬HANAちゃんと一緒に、河又から熊鷹山と保土野越の中間にある大窓へ登って、黒岳から権現山を経て五良津尾根へと周回したことがある。
黒岳へ登ったあと、保土野越へ引き返し鞍部へと下ったときに、ガスの中から日本石がニュッと黒い姿を現した。
そこから眺めた日本石は意外と低く見え、時刻は11時過ぎ、ガスってたこともあって立ち寄ることもなく通り過ぎてしまった。

日本岩から西へと下ったところで12時前になり、景色のいいところで腰を下ろした。
弁当を食べ終え、景色を写真に収めようとしたとき、白い花に気づいた。
辺り一面に群生している。
シコクイチゲだった。
ちょうど満開の真っ白なお花畑は、その後、頭の中に焼き付いて忘れることがなかったが、咲く時季がちょうど梅雨ということもあって積極的に動くことはなかった。

その梅雨が明けた。
しかも、今年は花の開花が全体的に10日から2週間ほど遅れている。
山に咲く紫陽花は、この時季になってもまだ色鮮やかに、輝いている。



土・日と35度の猛暑日が続いた。
塩飴をポケットにねじ込み、キンキンに凍らした麦茶ペットボトルを3本、予備にスポドリ1本をザックに放り込んだ。
他に牛乳、バナナ豆乳各1パック、バナナ1本にミカン2個と弁当、ポンチョにカッパのズボン。
ザックにスーパー森林香をカラビナで止めた。
プランプランする。
前禿&てっぺん禿げに帽子はことの外欠かせない。
ヤブ漕ぎ用の長袖シャツとズボンに皮手袋、コンパスに地図とGPS、以上。

天気予報で雲の動きを確かめて、5時過ぎ出発。
霧雨が車のフロントガラスにかかってるが、大丈夫でしょう。
金砂湖に架かる平野橋を渡って、合歓木の花が咲く銅山川を遡る。

床鍋で草刈りをされている方に駐車のお断りをして、6:50草刈り機のエンジン音の響く登山口を出発。
石段を上がってすぐ右に登山ポストがある。
過去に何度か遭難による捜索があったということだと思うが、四国では数少なく、珍しい。



青い屋根の民家を過ぎると杉植林。
オーギ、オーギ、オーギ、ギギギギギ~~、エゾハルゼミが鳴き、近寄るとジ-ジーと鳴いて飛ぶ。
飛んだセミが頭や体にぶつかってくる。



四電が設置した400kgの重量に耐えることのできるグレーチングの橋を渡る。
先を行く妻が一緒に渡ったらいかんと云うて、アカショウビンみたいにケケケヒーと笑う。
まさか、二人で400kgを超える?
どんな人間じゃ、トドか、ゾウアザラシか。

次の橋は重量制限150kgだった。
真剣な顔をして、シッシッ!離れて歩けと叫ぶ。
わし、60kgしかないのや。
よっぽどか、嫌われとる。
ゆうとっけんど、どこぞの世界に妻を襲う男がおるんじゃ、バカたれが。
頭上でキトキトキトーと鳴く鳥、何鳥?
アホウ鳥?



今日は足が重い。
いくつも橋を渡って炭焼き窯の跡を通過。
権現越との分岐を右にとり、床鍋谷へと下って床鍋谷本流を渡る。



登り返して、8:38、24番鉄塔の真下に。
ここまでの所要時間1時間50分、さぬきナメクジ隊の本領発揮。
風もなく暑い、ゆっくり行こう。
帽子を脱いで一休み。

再び歩き出したが、足元ばかり見つめてお互いに無言。
年寄り夫婦の会話は少なくて、おい、おまえ、あれそれもなく、一日静かに時が刻まれてゆく。
チクタクチクタク、そのうち古時計は止まるさ。

あれー!
ナツツバキの花が落ちてるわ。
そーかいそーかい、よかったにゃー。
上を見上げるが、花びらは全部落ちた後。
あれー!
ヤマボウシが咲いてるわ。
ほーかいほーかい、ほんによかったにゃー。

23番、22番鉄塔を通り過ぎ、21番鉄塔でまた一休み。
クロヅルの花がワンサカ咲いて、ホタルブクロにイヨフウロにオトギリソウも…。



21番鉄塔から眺める東光森山、大座礼山方面。



シモツケも咲き始めか。
ピンクの花の向こうに、法皇岩、通称法皇権現さんが見えている。
ここには法皇神社が建立されていて、白河法皇、大山袛大神、高靇神(雨、霧を司る竜神)が主祭神で、山岳信仰修験者の参拝道場になっている。

10:13、稜線分岐へ到着し右折。
ヨツバヒヨドリの咲く道を一登りして10:31、四等三角点が埋設されている権現山山頂に立つ。



山頂から向きを北東にとり下降。
天気はややこしい。
ガスったり、小粒の雨がパラっときたり、晴れたり。
青空には小粒の青い実をつけたナナカマドがよく似合う。



バイケイソウの咲く鞍部を過ぎると、赤茶けたスズタケ原の向こうに黒岳とエビラ山が見えている。
一面のスズタケは2~30cmほどの花茎を伸ばしていて、それも茶色く枯れていて、緑の葉がほとんどない。
笹や竹は50年に一度花を咲かせた後、全部枯れてしまうという話を聞いたことがあるが、それだろうか?
笹が枯れると、ブナなどの木が芽生える千載一遇のチャンス到来だ。
50年に一度は、人間にとっては長い年月だが、自然界ではほんの一瞬のできごと。
あっ!あっ!だ。



下方に雨宿りができそうな奇岩の横をすり抜ける。
橄欖岩だろうか?
24番から21番への鉄塔巡視路でも、ミヤマハナゴケの模様が入った滑りやすい石がごろごろしていたな。
前方に谷からガスの立ちのぼる日本石が見えてきた。



なんとなく見覚えのあるところで、ミヤマガンピの小さな花が出迎えてくれた。
岩の壁を首を突き出すようにして覗き込むと、咲いてました。
7年ぶりのシコクイチゲに出合えました。



しかし、一面の群生地だったはずですが、ずいぶんと数を減らしている。
7年前に撮った写真と比較したが、やはり少ない。
足元をよくみると、小さな若い葉があちこちですくすくと伸びてきているようだ。
原因はわからないが、来年には元のような一面真っ白に咲いた群生地が見ることができるでしょう。



他にもコメツツジの花やイワキンバイの花たちも岩にへばりついています。



コメツツジの陰にはウチョウランも咲いていた。
さて、日本石へ急ごう。
適当なところでお昼ご飯を済ませて、12:53、字が消えかかった日本石の標識のところへザックを置き、北への踏み跡
を辿って奥へと入っていく。



ここはロッククライミングの訓練場所だと云うが、こんなところで練習している人、おるんじゃろか。
クライマーと云われる人たちは、ほんとうにマニアックな人たちなんやな。
先ほどまで稜線は真っ白だったが、ややガスが退いてくれた。



こんなところで咲いているギボウシは孤高の花と云っても言い過ぎじゃないですよね。



写真の時系列をちょこっといじくりました。
本当は降りてるところなんですが、登ってることにして、見た目ほどには危険じゃない。
ヤッホー、岩場の頂に到着です。



真っ白で何も見えなかった稜線がぽっかり浮かび、東赤石山の山頂がくっきり。



檜でしょうか、形のいい白骨樹がありました。



Uターンして、ツツジの咲いている岩場へと引き返します。
デポしていたザックを担ぎ、稜線を下って、再び一面に枯れたスズタケの尾根へ。



ガスが湧き、小雨がポツリ。
汗だくなのでカッパなど着る気持ちが起きませんが、幸い、すぐに止んだ。
14:29、権現山。



権現越から東赤石山にかけて湧き上がるガス。



14:37、四電の道標がある稜線分岐から、21番鉄塔へと下る。



振り返った権現越はあいかわらずガスの中でしたが、やや下側から眺める特徴ある法皇岩は目立ちます。
21番鉄塔でコーヒーブレイクしながら、雨でぬめった石に気を使いながら下って、16:07本流に架かる橋を渡り…。



16:16沢を渡渉。
17:00、麓の集落から、夕焼け小焼けの歌が流れ、床鍋谷に流れる水音に混じって聞こえてきた。
朝にはうるさかった蝉時雨は、ところどころで短発で鳴く程度のこと。
そろそろとエゾハルゼミの季節は終わりでしょうか、替わってこれからはヒグラシかな。



17:27、やれやれ登山口です。
チマッと歩いて、10時間半かかりましたわ。
これって、二ッ岳から権現越までの縦走時間と変らないのでは…?
登山口付近は草刈りが終わって、綺麗になってました。

シャツやズボンは茶色くどろどろ、妻は付けたスパッツはずぶぬれのよれよれ、少しも役に立ってなかったような。
そして妻の登山靴は一部ソールが剥がれてパコパコしてましたわ。
帰宅後、購入したお店で修繕を頼んだところ、修理費一万円弱、修繕日数3週間、一先ず修理に出して、すぐに山に行くとて、新品の少しリーズナブルな靴を購入、締めて3万円、ハレホレー。
しかし、パコパコでよかったわ、全部剥がれ落ちてたら、いくら紐で縛ったかて歩きにくいよなー。

登山口6:50-分岐8:10-床鍋谷川渡る8:15-8:38<24番鉄塔>8;45-9:55<21番鉄塔>10:15ー稜線分岐10:13ー10:31権現山10:40-12:10<休憩ポイント>12:44-12:53日本石13:32-権現山14:29-14:55<21番鉄塔>15:20-15:45<24番鉄塔>15:55-床鍋谷川渡る16:07ー17:24登山口

グーグルマップ(登山口など位置のわかる地図)→こちら
ルートラボ(距離・時間などがわかる地図)→こちら
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