むらくも

四国の山歩き

屋島<南嶺・北嶺・長崎の鼻>(香川県)…1/9

2011-01-11 | その他<香川の山>

屋島<南嶺・北嶺・長崎の鼻>           やしま



標高                       292.1M、282M、8.5M
登山口  高松市屋島中町屋島神社
駐車場                      屋島神社駐車場
トイレ                      神社、山頂近辺各所にあり
水場                       特段に沢水というものはない

メンバー                     ピオーネ




朝起きてしばらくは寒くて口が回らない。
普段から無口だのに、それに輪をかけたように、ますます回らない。
どうしてもやむを得ずに、必要に駆られて口を開くと、酔っ払いのように、口回りの筋肉が固まって、呂律が回らない。
なので、冬の朝の散歩などには、口回りの筋肉体操をするようにしている。
唇を真一文字に思い切り引っ張り、あんぐり開き、点のようにおちょぼにしたり…。

ついでに目の体操もする。
目を細~く、そして思い切りドングリ眼、10回繰り返して、今度は顔を動かさずに目だけで空を見、地を見、目の中心で壷目。
次にぐる~りぐりぐり回転目、右に10回左に10回、そして最後の仕上げに遠くの山の頂を見つめ、直ぐに指先を見つめ、10回繰り返して終わり。

これで一日むっつりした顔の表情は幾分か、いやほんのわずかですが豊かになった…ような気がする。
若い頃からむっつりすけべとときどき言われてましたが、すけべはすけべですがおしゃべりすけべではない。
人間て、すけべでないと子どもが出来ませんので、すけべには間違いないのですが、おしゃべりかむっつりかで、第三者の受け止め方や印象が随分と違って見えるようです。
となると、どうせ同じすけべなら、ち~とでもおしゃべりな明るいすけべな方がいいかな。
おしゃべりは苦手だから、それをカバーするには無表情な顔を、すこしでも緩めるしかない。
今日も山に出かける前の朝の散歩で、わんちゃんが傍でおしっこする間に、表情トレーニングに精を出す。

歳が往くとすけべであろうがなかろうがどちらでもいいようになるんですが、気にされる方は、少し緩まった顔は余計にすけべ(本人の意に反して)になったと言われることもあるかも分かりませんので、表情トレーニングはお山と同じく自己責任で。
まじめな話、目の体操は白内障予防に役立つそうですし、顔筋トレはキリッとした美貌(?)を少し(ここが問題)でも維持するようです。
余計に崩れたが~との苦情は承っておりませんので、これも自己責任でお願いします。



というわけで今日もお山に、今回は、登れば先ず間違いなしに敗退するかなと思う深い雪山から離れて、久方ぶりに里山歩きにしました。
行き先は香川のかつてケーブルカーがあって大いに賑わっていた古き名勝、屋島。
以前にはケーブルカーで上がったり、遍路道を歩いたりしてたのですが、今回は端から端までずずずーいと歩いてみよう、ですが車をデポして縦走するのも面倒だし、幸いに標高もですが距離もそれほどでもないことから、ピストンすることにしました。

7時過ぎに家を出発して、国道11号を東へ東へ、途中でお弁当の調達、今日はちょっと趣向を変えてケンタッキーかモスバーガーショップにしようと思ったのですが、生憎近くに店舗が見つからず、結局、国道から四国村へ入る入り口のところでいつものマックになってしまいました。

9時に屋島神社の駐車場に車を停めさせて頂きます。
元旦にはたくさんの方が初詣に見えられたのか、広い駐車場には白線が白い粉で引かれていましたが、今日はガラ~ンとして誰もいません。
境内を上がって、お賽銭兼駐車代、といっても賽銭箱に転がり込む音の軽いこと。

個人的な重たく無理なお願いは止めにして、無難なところでみなさまの健康と平和を願って…。




柱の上から獅子がギロリとこちらを睨む、うっし、今日のハイキングはこれで安全や。
社の左側尾根についている踏み跡から登っていく。




意外と急登ですぐに額から汗が吹き出す。ジャンパーを脱ぎ、リュックに括り付ける。
妻も脱ぐという、どうやって脱ごうかしゃんと言うが、もう娘でもあるまいし…。
脱ぐ傍からババシャツに貼っていたホッカイロが足元にコロリンと転げ落ちた。

登山口から20分ほどで神社から見えていた、南嶺の崖下に到着。
左に巻く濃い踏み跡があったが、右に行くとどうなるのかなと思い、わざとに右に進む。
すると直ぐに岩に危険と赤のペンキで書かれたところに出合い、踏み跡が上へと続いている。
どうやらこの急なところをよじ登れば南嶺先端の崖上に出られるらしい感じがしたが、止めにして、さらに右へと進む。
展望の好いところにでたところで、踏み跡は消えており、引き返す。




元のところへ返り、崖下を左へと巻いていく。
この崖を構成している岩は黒っぽく、薄く剥がれやすいようで、ところによって足元には剥がれた平たい石がたくさん転がっている。サヌカイトのようでもありましたが、叩いてみても独特のサヌカイト音は響かず、讃岐岩質安山岩かなと思ったりしましたが詳しくは分かりませんでした。




崖下から抜け出たところで展望が好くなり、西に五色台、南南東にクレーター五座。




遊歩道に出たところで、右へ進むと、南端の<冠ヶ嶽>展望所。前へ進み下を覗き込むと、足が竦むような崖。
キケンと赤書きしていた登り口はもう少し右側からかな?




高松の郊外、五剣山、そして遠くに阿讃山脈の矢筈山、大滝山、竜王山、大川山の山並みがずらり。




展望を楽しんだあと、遊歩道を北へと歩くと、昔懐かしい屋島ケーブルカーの建物に。
中を覗くと右上に数字の2、弁慶号だ。因みに1号は義経号、たぶん下の駅に置かれているだろう。
かつてピーク時年間195万人もの観光客を運んでいたが、2004年10月に休止、そして翌年8月末終止符を打った。
小さい頃、何度か訪れたことを懐かしく思い出してしまう。

再開を望む声が多いが、再開を望むなら、山頂までの車道を閉鎖して便利さを抑制することを、市民・県民が考えてみることも必要かも。車道も残し、ケーブルカーも動かしでは、それにかかる経費は税金でということになるが、それでは負担が大きく重く、広く県民に求めるには理解が得られないだろう。
山の自然を大切にするなら、便利さを抑制もしくは規制することが要るのと同じで、人と社会はその覚悟が要る。

 


右回りで談古嶺へと歩く。




東に展望好く、目の前には五剣山、そして今から826年前の2月19日からわずかに3日間、源平合戦のあった檀ノ浦の入江が右奥に見える。




歩道を歩かずに尾根筋を歩くと随所に展望が得られる。
目の前に北嶺が見えてきた。




庵治町とその向こうに稲毛島。




ヤッホー♪




北嶺の最高点282mを過ぎて、左からの道と合流。

ウバメガシの遊歩道を歩いて遊鶴亭に到着。




瀬戸内の島々が一望、女木島、男木島、大島、豊島、小豊島、小豆島。




ここから下り道、長崎の鼻に向かってウバメガシの落ち葉に足を滑らさないようゆっくり下る。




洞窟、グニュグニュっとなった変な木にコアラのように取り付いて遊ぶ妻。




やがて150号線にある登山口に降り立ち、少し車道を南に歩き、折り返すように長崎の鼻へと下る。




九州行きの船だろうか、白い航跡を残し、鼻先を通り過ぎる。
三角点へ降りる手前のベンチでお昼の食事、今日はホットドッグ、妻はソーセージエッグ」、そしてピリカラチキン。
お湯を沸かしていると、岡山からの76名もの団体さん到着。
JR屋島駅で降りて、歩いてきたとのこと、今から屋島山上まで登り、そこで流れ解散して自由行動だとか。
三角点へ降りていく人、そのまま休んでいる人、賑やかだ。




長崎の鼻へと降りていく、途中、象の鼻に見えなくもない。




後ろを振り返ると、象の頭、そして一段と高いところに先ほどまでいた遊鶴亭が小さく見えていた。




標高8.5mの三角点に立つ。
昔、ここには砲台があったそうです。




ひとしきり汐風に吹かれたあと、Uターン。
不動さんが見送ってくれた。

途中、標高51mのところにある長崎の鼻古墳に寄ってみたが、古い祠と石が見られただけでした。




再度、150号線登山口から北嶺へ登り返す。




遊鶴亭へ。




アカメガシやコナラネズミモチなどが繁る北嶺西側の遊歩道を歩き、千間堂跡の広場へ。




崖の上に立つ建物と高松街。




南嶺から北嶺を振り返る。
れいがん茶屋で一休み。
甘酒とくず餅を食べて、お店を出たが、店先ではいいだこおでんの美味しそうな匂いと売り声が聞こえた。
目がそちらへと泳いでしまう。




屋島寺では、たくさんの方たちがお詣りに来ていた。
特に大きなたぬきさんは子どもたちの人気の的。
お詣りを済ませて、朝歩いた道を辿る。
少し、陽が赤くなりかけた時刻の高松の景色。




崖を回り込み、斜面を下って16:08、屋島神社に降り立つ。

妻が久しぶりにあそこのうどん屋さんに行こうという。
あそこって?あ~、漫才、横山たかし・ひろしで有名なあの店???
「済まんの~、大金持ちのお坊ちゃまじゃ、みんなわらえよ~」

わかった~、わら家の釜揚げうどん(-_-;)…いくつになっても幼稚さが脱けん。




屋島神社駐車場9:18ー屋島神社登山口9:24ー崖下9:46ー縦走路10:04-南端<冠ヶ嶽>10:07-旧ケーブルカー山頂駅10:17-南嶺292.1m三角点付近10:45-ビューポイント岩場11:29ー北嶺282m付近11:52ー遊鶴亭12:00ー150号線登山口12:26ー12:39長崎の鼻展望所13:03ー8.5m長崎の鼻三角点13:06ー長崎の鼻古墳13:19ー150号線登山口13:34ー遊鶴亭13:57ー<お茶タイム>ー屋島寺15:21ー旧屋島ケーブルカー15:42ー屋島神社登山口16:08ー16:13駐車場



(注)292.1m南嶺三角点には立ち寄っていません。また帰路に北嶺282m地点に寄ってみましたが、はっきりした位置を確認できませんでした。
(参)断崖下から少し右へ回ると冠ヶ嶽へ直登するルートがあるようですが、岩に赤ペンキで「キケン」と書かれていました。縦走路への安全なルートは左への踏み跡を辿るとよい。ビューポイントの岩場は南嶺から北嶺の尾根上のあちこちにありますので、とりあげて一カ所のみということではありません。    

コメント (2)
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