ウイグル人学者イリハム・トフティ氏の釈放を求める各界158名の呼びかけ
新疆ウイグル自治区主席ヌル・ベクリは2009年7月6日、ウルムチ「7・5事件」について談話を発表した際、「ウイグルオンライン」が煽動を行い、デマを流したと非難した。7月8日未明、「ウイグルオンライン」管理者、中央民族大学副教授イリハム・トフティが音信不通となり、いまだに行方不明で、すでに当局に拘禁されたものと推測されている〔訳注:中国ではかつての日本の治安維持法下の予防拘禁と同様、逮捕状なしで実質的にいくらでも拘禁できる〕。
私たちは次のことを呼び掛ける。
一、イリハム教授は民族の友好、衝突の解消に尽力してきた著名なウイグル知識人であり、犯罪者とみなされるべきではない(黄章晋のルポルタージュ『また会おう、イリハム』参照。http://www.bullogger.com/blogs/huangzhangjin)
二、「ウイグルオンライン」はウイグル人と漢人とが漢語で交流する重要な民間の舞台であり、民族間の理解を強化し、分離と暴力に反対することが一貫したその趣旨である。
三、ウェブへの参加者の一部の言説はウェブが責任を負えるものではなく、ましてウェブ管理者の罪名にすることはできない。これはインターネットの性質によって決定づけられており、インターネットの業界ルールでもある。
四、政府はまずこの間相次いでチベット、新疆で事件を招来した自らの誤りを反省すべきであり、権力で司法を操作し、身代わりの羊を探し出して自らの責任を逃れようとすべきではない。
五、イリハム教授に対するいかなる不当な処遇も、いっそう民族間の敵対を深め、理性的な対話と建設の空間を縮小させるであろう。
六、もし、イリハム教授を司法手続に掛けるなら、透明なやり方で人民の信用、とりわけウイグル人民の信用を得なければならない。
七、イリハム教授が公開声明の中で提出した要求を尊重し、当局指定の弁護人を押し付けるのではなく、彼自身に弁護人を選任させるべきである。
八、私たちは政府に対して、次のことに注意するよう求める。もしイリハム・トフティ教授のような漢・ウイグルの意思疎通に尽力してきた知識人までも敵とみなすとすれば、一体他に友人などいるだろうか? そうなったら、召使いの他はみんな敵になり、中国の民族問題は必ずや行き詰るだろう。
2009年7月13日
署名者名は原文参照
原文:http://blog.goo.ne.jp/sinpenzakki/e/
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参考(RFAのイリハム副教授インタビュー)
http://www.uyghurcongress.org/jp/
News.asp?ItemID=1236246580
(転載自由、出典明示)