【Culture & Marketing】 コンテンツ プロデューサーの徒然

音楽を中心としたカルチャー・サブカルチャー、そしてマーケティング関係で私の琴線に触れた事柄や書籍を徒然に紹介いたします。

「ネガティブ耐性」の弱まりは「批判精神」の衰退と一緒?

2012年06月04日 | 徒然
と、香山リカさんのこの記事(↓)を読んで感じた次第。
http://diamond.jp/articles/-/19288
世間の風潮、というかマスコミ論調がポジティブなのはいいことだが、ソーシャルメディアが普及しつつある今、「少しいい自分」を演出する傾向は間違いなくある。
香山が論を進めるのと同じく、私が言いたいことも、「ノマド」(タイトル)が具体的に良いか悪いか? という類の話ではない。

香山のいうところの“白鳥の水面下でのもがき”を見せないということは、欧米人の「自己顕示性」とは違って、日本人の「謙虚さ」の影響もあるのではないだろうか?
「謙虚さ」というよりも、必死の苦労をあまり表に出さない方がいいという「美徳」といってもいいだろう。

「そこで、私が「でも、これがすべてじゃないんじゃない? たとえば、あなたはツイッターに全部本当のことを書くの?」と訊くと、「いいえ、隠していることもあります」と彼女。「じゃあ、この人もそうかもしれないじゃない」。そういうと、「ああ、そうか!」と。雑誌に載っていることがすべてではないと、初めて気づいたようでした。」

「ちょっとあきれて、「そんな会ったこともない人と比べて落ち込んでも仕方ないじゃない? そもそも本当に実在する人かわからないわよ」というと、「そんな意地悪な見方をするなんておかしいですよ!」と彼。逆に責められてしまいました。」

「つまり、物事は多面的であり、複雑な事情や経緯があるということを想像できない人が増えている気がしてならないのです。だから、逆にネガティブな情報に接すると、途端に拒否反応を起こしてしまうケースもあります。」


今日、この話題が気になったのは、昨日逮捕された某新興宗教団体の元(?)女性信者の逮捕の報に接したからだ。
95年に大規模テロに走った“カルト”集団の問題は、忘れることなく検証していく必要がある。
教祖は別だが、当時の幹部を含めほぼ全ての信者たちは、“ごく普通の人達”だったはずだ。
それが、大きな世の中の流れの中で、ほんのちょっとしたことから、破滅への道を歩んだわけだ。
そして、根源的な“病巣”は、例外的なカルト集団でも、普通に社会生活を送る私たちでも同じものを内包している。
例外的な事件が、例外的に見えるのは、インパクトがあまり大きいためで、それゆえ、自分達も内包している“病巣”に気づかない、いや、眼をそむけたくなる、ということだ。
それが、あの事件を“忘れたい”“風化させたい”という集団的無意識を醸成し、何十年後かに同じような事件を引き起こさせるわけだ。

私には、香山が接してきた多くの「疲れ果てた」人達と、カルト集団の幹部たちに同じようなものが見えてならない。
そんなことになったのは、“いい人”であるだけに、「批判精神」が涵養されなかったからだ。
「批判精神」とは、世の中、社会、つまり、拙著『コンテンツを求める私たちの「欲望」』で言うところの「大きな世間」に対するものだけではない。
自分が属するゆえにかけがえのない「小さな世間」に対する批判精神だ。
もっと言えば、自分自身の「信念」に対する批判精神も必要だろう。

ポジティブでもネガティブでも「100%」の盲信・否定は危険ということだ。

人に対しても組織に対しても、一人の人間の中には「好き」と「嫌い」が構造的に存在している。
それが、人として自然だと考える。
その上で、トータルに相手を「愛する」わけだろう。

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