ライオンの詩 ~sing's word & diary 2

~永遠に生きるつもりで僕は生きる~by sing 1.26.2012

困っているのなら。2

2016-12-30 01:01:19 | Weblog
そのおばちゃんは、突然現れた。カレンダーを持って。どこに?って、薪をくれたやのおじいさまのところへ。

世間話に交じってきたおばちゃん。唐突に僕に聞く。
「で、なに?仕事はなにしてんの?」

仕事は?と聞かれた時に、僕の答は何個かある。
音楽家だと答える時もあれば、詩人だと答える時もある。旅人だと答える時はよほどふざけた時なのだが、こういう唐突に聞かれた場合は、なんとなく、「瓦屋さんです」と答えるのが無難だと思っている。

「瓦屋さんです」と答えると、ブログを読んでくれているうっちーがすかさず言う。

「そういえば、この前時の鐘に登ってたね」

川越の時の鐘と言えば、ここいら一帯では有名な場所である。
一同、「へぇ、すごーい」という感じになる。
つまり、一端の瓦屋さんみたいな空気が漂ったりするのである。

そこでおばちゃんである。

「ねぇ、来週さ、二日間くらい手伝いに来てくんない?あたしね、会社やってんのよ。ねぇ、来てくんない?」

へ?

なんかおかしくないですかね?

今、僕は、えっと、瓦屋さんの仕事をしてるって・・・言いましたよね?

「ねぇ、二日間だけでいいのよ。来てくんない?ねぇ?どう?どう?どうなのよ?来るの?来ないの?」

すごい圧で来るのである。

「ねぇ、ここであったのも何かの縁でしょ?ねぇ、来てよ。二日間だけでいいのよ」

ものすごい圧で来るのである。

普通は断る。だって、仕事をしている体なのだから。行けるわけがない。

そこで僕である。
なんとなーく、この何年か、困っている人がいるのなら、その助けになるのなら、やりましょう。というスタイルで生きてしまっていたりする。

ボランティアに行ったり、頼まれてアルバイトに行ってみたり。そんなこんなで生きている。

そこで僕である。

「困ってるんですか?」と聞いてしまう。

何しろすごい圧で迫り来るおばちゃんなわけで、その一言で、事は決まってしまったのである。


嵐山の我が家。うっちーが僕に聞いた。
「あのおばちゃんすごかったね。仕事、行くの?」

うーーーん、どうなんでしょーねぇ。

つづく。

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