ケロりん魂~kerorincon 

素敵に飛びつく飽くなき魂
~浮かぶうたかたの「与太話」  

病院なう〜 年寄りの痛み無情

2017年06月13日 | ゆめゆめ笑うなゆく道だ(義母と施設と)


( ̄△ ̄)

どんなに崇高な志や美しい記憶や魂が
そこに内在しているとしても
その表現手段としての言葉や声、
明瞭な滑舌を失ってしまうと
その人がどうしようもなく
否応なく
なにやら獣のように見えてしまうのは私だけ
かもしれませんが、

とても残念で
残酷なとこだと思うのです。

記憶力、想像力を研ぎ澄ませ
真の姿を補完して対峙する

病室では何もできない立場なのに
勝手にその努力で疲れます。


いあーい
どおかわかあえん
あー、あー、いあーい

義母は痛みを訴えます
どこが痛いのか聞いても、
わからないのだと言います。

こういう時、
見舞った者はとりあえずどこか
とりあえず身体をさすってあげれば良いのではないか?
と思うのだけれど
下手に触ると
痛みがさらに増すらしく
声がさらに強くなる。

私の手は
「風の谷のナウシカ」に出てくる控えめな王蟲の触手のように
伸びて触れては慌てて縮む
を繰り返すばかり。

居たたまれなくなって、ナースステーションまで行って看護師さんを連れてくるものの
若くて可愛らしく、気弱そうな微笑みを浮かべた優しい人しか来てくれず
「先生にお伝えしておきますね」
と気弱に笑って
姿を消してしまいます。

どこが痛いか言えない限り
解決は望めないし
もっと言えば、義母のような認知症であると言う立場の者は
本当に痛いのか?
も証明できないと駄目みたいで
忙しい中、とりあえずでも出向いてくれるだけ
感謝しなければと私も自分に言い聞かせるのですが
義母は救われないのです。

こちららで原因を究明すれば、対処はしてくれるスタンスなのだと理解して
何処が痛いのか探し回るうち、
骨と皮しかない右足のくるぶし、ガッツリ骨に沿うように入った点滴の針が
内側にL字型に拘縮した左足の膝小僧でゴリゴリと圧迫されているのを発見
お願いしてクッションをもらって
足の間に挟み込んでみたり

それで得られた15分ほどの安寧の後
今度はこれまでに聞いたこともない声で
痛みを叫ぶようになり

そのうちその義母の叫びに
向こう隣の病室から
義母の声に呼応するかのような
別の老婆の叫びまでが聞こえてきて
私の脳内には
冬のロシアの荒野が展開
そこに狼の群れが走り出すのです

ダレカアーキテチョウダイ〜
ネエハヤクぅ〜
どこからか聞こえる、甲高い知らない声と
義母の痛みの切実な叫び
年寄りの叫びが、
室を超えて呼応し続ける中
私は思うのです。


見知らぬ老婆のことは知りません
ウチの義母は違うと。


昨夏の入院時
手のひら大の床ずれが
骨に達しようかとしていた時でさえ
看護師さんに発見されるまで我慢して
余計な心配かけないように
痛いと言わなかった人なのだから。 
あの人が今
こんなに叫んでいるのだから
絶対に本当に痛いはず。

義母の叫びが最高潮に達し
私は、思い余って
人生初めての
ナースコール(代理)のボタンを押しました。
結果
「医師からの指示は全て行っていますので。」
とキツめの看護師さんにサラッと釘を刺され
義母の叫びは
受け止められることはありませんでした。

本当に認知症が見せる悪夢なのかもしれない
けれど

この現実に
私は震え上がってしまうのです。

認知症になってしまったら
こんなに痛くても
こんなに叫んでも
誰にも助けてもらえないのだと

どこが痛いか
ちゃんと言えない限り
その悪夢が
続くのだと


これまで見てきたヘルパーさんの激務っぷりとか
看護師さんの任務とか
増え続ける我が国の高齢者とか

嗚呼
ゆく道は
長く険しい・・・
 orz

義母がその茨の道を裸足で先に立ち
血を流しながら歩いて
見せてくれている。




いつの間にか狼達は
寝床に帰り
私は残された荒野から
逃げるように家路についたのでした



今日はそんな







       〜( ̄▽ ̄)ノシ




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6 コメント

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痛いのだけは勘弁 (LEO)
2017-06-14 10:08:34
ウチの父母からは痛いのだけは勘弁やから、例え命が短くなっても痛いのだけは抑えてほしいと言われているので、読んでいて本当につらくなります。お義母さんが本当に痛いのなら、認知症による錯覚だとしても痛く感じているのなら、本当にお気の毒でいたたまれない(T_T)。それを見ている麦ちゃんも本当に辛いですね(T_T)。老いるって怖いなあ(T_T)。
辛いです。 (萩)
2017-06-14 11:59:08
遥かはるか昔を思い出しながら読みました。

褥瘡の残酷さ、点滴の針の痕、痛みを訴える呻き声、
何かを訴えるには、悲しすぎるほど認知症は無力過ぎます。
それを汲み取って寄り添うには
病院へ勤める職業の方々は忙しすぎるのでしょうね。
いつの間にか、看護と看病も事務的になるのは
そうしないと付き添えない辛さからくるのでしょうか?!
そう、思いたいです。

お義母さんの痛みが少しでも和らぎますように!
Unknown (ちるる)
2017-06-14 18:25:47
痛がってるのをそばで見ているのはつらいね。
小さい子もそうだけど、「どこが痛いか」がわからないと対処しようが無くて、医学知識があるわけでもなく、そばに居ることしかできないのは、ホントに大変。
麦がバテないように、家に帰ったら切り替えて休んでね。
LEOちゃん (麦)
2017-06-28 21:39:48
いやいや、ほんと老いるのって怖い。
特に脳梗塞って、要介護への最短ショートカットみたい。
ある日突然倒れて気が付いたら半身動かないとか怖すぎるよ。
血液サラサラ頑張らないとね。
脳出血の時はさらさら過ぎても困るけど。
納豆食べるのいいみたい。
あと、酢ショウガと玉ねぎとニンニクとブロッコリーとか?
健康番組見すぎてわけわかんなくなってるわ( ̄▽ ̄)

認知症ってすぐに忘れられるから
そこは救いみたい。
だから、看護師さんはまともに付き合えないよね。
萩姉さま (麦)
2017-06-28 21:46:44
介護職についておられた時もあったのですよね。

義母の腕は点滴の針の跡が鬱血して
ひじから下がヒョウ柄になってしまいました。
認知症の人のいうことにつきあってはいられないでしょうね。
義母につられて叫んでいる方は、
毎日毎日ほとんどずーっとうん〇が出るの早く来てと
ずーっと叫び続けておられ。
最後にはしびれを切らして、下半身全部脱いで廊下を歩き回られるので
私がナースステーションに知らせるということもたびたびありました。
その方の体感として本当にうん〇が出そうなのでしょうね。
同じようにうちの義母が痛いというときにはどこか痛いはずなので、
本当に気の毒で。
そして、わが身になった時が怖いです。
ちるる (麦)
2017-06-28 21:48:40
ほんとうにね
いたたまれないという言葉がこんなに身に染みたこともあまりないわ。
娘が大学に入った後でよかったわ。
お金はないけど時間はあるからね。

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