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斎藤吉久の「誤解だらけの天皇・皇室」 制度を変更させなければならない理由は何か

2017-05-19 08:47:31 | 斎藤吉久

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 平成29年5月19日発行 vol.393
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 斎藤吉久の「誤解だらけの天皇・皇室」
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制度を変更させなければならない理由は何か
──ねじ曲げられた渡邉前侍従長の「私見」 9
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 以下は、拙著『検証「女性宮家」論議──「1・5代」天皇論に取り憑かれた側近たちの謀叛』からの転載です。一部に加筆修正があります。


第1章 いつ、だれが、何のために言い出したのか?

第3節 ねじ曲げられた前侍従長の「私見」──岩井克己朝日新聞記者の「内親王家」創設論


▽9 制度を変更させなければならない理由は何か

 それなら、「女性宮家」創設の先にあるものは何でしょうか?

 園部逸夫元最高裁判事は、先に引用した岩井克己記者による「週刊朝日」の記事のなかでずばり、「男系皇統は終わり」を示唆しています。

 私が一貫して指摘してきた宮中祭祀簡略化問題の問題点は、歴代天皇がもっとも重視してきた祭祀より、法的に明文化されているわけでもない御公務なるものを優先させ、御公務を削減せずに祭祀へのお出ましを激減させたところにありました。

 それと同様に、国家機関としての天皇はいざ知らず、皇族方の社会的活動をも確保したいがために、悠久なる皇室の歴史と伝統のみならず、男系男子によって継承されてきた皇統を断絶させかねない策動は、本末転倒であると同時に、天皇制度の変更なのです。

 なぜ変更させなければならないのか、説明が必要なのです。

 逆に、皇族の減少に対応する代案はあるのか。戦後唯一の神道思想家といわれる葦津珍彦(あしづう・ずひこ)は女帝論に関連して、かつてこう語りました。

「女統継承論を掲げ、伝統的な日本人の君臣の意識を動揺させるよりも、まず男統の絶えない制度を優先的に慎重に考えるべきではないか」(『大日本帝国憲法制定史』)

 不思議なことに、前侍従長らが男系拡大のために知恵を絞ったという形跡はありません。男系の拡大を真っ先に模索しようとしない理由は、何でしょうか?

 もう1点、指摘すると、不思議なことに、「女性宮家」創設反対派から前侍従長批判が聞こえてきません。なぜでしょうか?


以上、斎藤吉久『検証「女性宮家」論議』(iBooks)から抜粋。一部に加筆修正があります



◇ 筆者のプロフィール ◇

斎藤吉久(さいとう・よしひさ) 昭和31年、第32代崇峻天皇の后・小手姫(おてひめ)が里人に養蚕と機織りを教えたとの物語が伝えられる福島県・小手郷(おてごう)に生まれる。子供のころ遊んだ女神川は姫の故事に由来する。弘前大学、学習院大学を卒業後、総合情報誌編集記者、宗教専門紙編集長代行などを経て、現在はフリー。著書に『天皇の祭りはなぜ簡略化されたか』など。過去の発表記事は斎藤吉久のブログで読める。「戦後唯一の神道思想家」葦津珍彦(あしづ・うずひこ)の「没後の門人」といわれる

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