横浜のほほん

横浜のはずれで、のほほんと暮らす男の見聞、考察、感想をつれづれに記す

芦ノ湖西岸歩道

2010-09-30 07:07:36 | 近所

雨の合間か昨日はよく晴れたので、芦ノ湖西岸歩道を歩いた。

箱根最高峰の神山と駒ケ岳が見える。こちらから見るのは初めてだ。






林道の両側でいろんな花や実が楽しめる。

蔓が下がってところどころにリンドウのような花がついている。






ツルリンドウ(リンドウ科)蔓竜胆
ツルリンドウ、まさしく蔓の竜胆だ。

一緒に歩いた仲間が「咲いているころだから是非見たい」と言っていたのだが、
時期が少しだけ早かったか1時間以上歩いてからようやく見つかった。






しかし中には実っているものもある。この赤い実は秀逸だ。






リンドウもまもなく咲きはじめるようだ。





アキノノゲシ

2010-09-29 06:06:10 | 近所

林の縁に背の高いキク科の花が咲いていた。







アキノノゲシだ。
茎の上部に花がいっぱい。







すでに下ぶくれの実もたくさんあって綿毛がいっぱい飛びそうだ。







この頭花は10個以上の舌状花からなっている。
黄色い雄しべのところから長く伸びた雌しべの柱頭が2つに分かれている。






同じような花にホソバアキノノゲシというのがある。
アキノノゲシも細い葉だけれど、ホソバアキノノゲシとちがって下部の葉は羽状に切れ込んでいる。





草の名前

2010-09-28 07:33:53 | 近所

自然保全センターの道路沿いの草地に小さな紫色の花が広がっていた。
ムラサキサギゴケでもトキワハゼでもなかったよねえと言い合いながら名前が出てこない。





ウリクサ(ゴマノハグサ科)
しばらくして、そうそうウリクサ・・・と同じように思い出した。
前に見たのは近所の田んぼのそばであった。






ザクロソウ(ザクロソウ科)
ここは田んぼの畔ではないけれど、そう遠くないところに田畑がある。
ウリクサのそばに咲いていたザクロソウも田畑の畔などでよく見られる草だ。

以前のザクロソウの記事 石榴草






クルマバザクロソウ(ザクロソウ科)
ザクロソウの中にクルマバザクロソウも混じっていた。






クルマバザクロソウの小さな花と実。
はじけると、ザクロウと同じような赤い種が見える。






クルマバの名前は葉が輪生していることによる。
花が葉腋に束生するのもザクロソウとの区別点のようだ。






実と虫こぶ

2010-09-27 06:52:42 | 近所

コブシ(モクレン科)
ようやく涼しくなって、さわやかな秋を楽しもうと思ったのに、秋雨前線に邪魔をされそうだ。






スズメウリ(ウリ科)
カラスウリのようには目立たないが、スズメウリの蔓にもたくさんの実がなった。






花が咲いている頃からついている楕円形の子房が実ると球状になる。






成長してもせいぜい1cmぐらいの小さな実で、これから熟すと白くなるのもカラスウリとの違いだ。








ヌルデ(ウルシ科)
少し高い木からはピンク色の実をたわわにつけた枝が下がっている。







ヌルデの実は6,7mmぐらいの扁平な球形だ。表面に白い粉をふくことがある。






枝の間をよく見ると実ではない緑色のかたまりが葉についている。







ヌルデシロアブラムシによる虫こぶだ。
この虫こぶにはタンニンが多く含まれており、黒色染料の原料になる。
江戸時代、女性のお歯黒にも使われたそうだ。



トンボの秋

2010-09-26 06:31:10 | 近所

いつまでも暑かったが、ようやく秋が来てナツアカネも真っ赤になった。






ちょっと遠くの赤トンボ。こちらは翅の先が黒くなっているのでノシメトンボの仲間だろう。






暑い間もずっと水辺を縄張り争いをしていたシオカラトンボ。
ようやく雌を捕まえても周りで虎視眈々と狙っている雄がたくさんいた。

この後、雌が産卵行動に入っても雄はほかのに邪魔されないよう近くで監視する。






珍しくギンヤンマの産卵を見ることができた。
シオカラトンボとちがって雄が守るという光景はなかった。






シオカラトンボは水面にチョンチョンとお尻をつけてまわるが、
ギンヤンマは水中にある木などに産みつけるようだ。






オニヤンマが小さな川を上流から下流までパトロールしているのはよく見かける。
雌が産卵するのを見たのは初めてなので、ボケボケの写真も載せてみたい。
ギンヤンマとちがってシオカラトンボと同じような産卵方法だった。

雄が付き添わない点ではギンヤンマもオニヤンマも一緒だった。


田んぼの花

2010-09-25 06:05:34 | 近所

ホソバヒメミソハギ(ミソハギ科)
ヒガンバナの咲いていた田んぼの2枚ほど向こうが休耕田になっている。
イネもなく手入れもされていないので、そこにはいろんな花が羽を延ばしている。






ミソハギより小さな花で数も少ないので、対生の細長い葉が目立つ。






チョウジタデ(アカバナ科)
ホソバヒメミソハギ以上に黄色い花が広がっている。






細長い萼筒が丁子のようだということでチョウジタデと呼ばれる。同様の命名にチョウジザクラがある。
タデ科ではないけれど葉の形が似ているということだろう。







5枚の花弁に5本の雄しべ。萼片は花弁より長い。







花が落ちて丁子の部分が実になる。







コケオトギリ(オトギリソウ科)
チョウジタデよりもっと小さなコケオトギリ。数でも劣勢だった。






ミズワラビ(ホウライシダ科)
ミズワラビは沢山のほかに草たちに遠慮するかのように少しだけ顔を出していた。


この休耕田、一部の花を撮り直そうと数日後に訪れたら全てきれいに刈り取られていた。



アメリカキンゴジカ

2010-09-24 06:00:43 | 近所

ここ数年は家の近所の田畑や野原を歩き回って草木などの自然を観察してきた。
このあたりの植物はたいてい知っているつもりでいたが、この黄色い花に気づいたのは初めてだ。






アメリカキンゴジカ(アオイ科)アメリカ金午時花
友人が帰化植物のアメリカキンゴジカと教えてくれた。

田んぼから一段上がった車道沿いにたくさん咲いている。
ことし急に出てきたとは思えない。なぜ昨年まで気がつかなかったのだろう。






直径1cmぐらい。ちょっと変わった形の5枚の花弁と沢山の雄しべが根元で合着している。

その間から出てきた雌しべ(白っぽい)は大きく5裂している。





前の写真は9時25分ごろの写真だが、こちらは別の場所で9時20分ぐらいの姿。
これはすでにしぼみ始めているのだ。


場所によって時間差があるようだが、どちらにしても朝早く咲いて短時間でしぼんでしまうらしい。
少し前に見たスベリヒユと似ているので、開花している時間に通りがからないと気づかない。
これまで気づかなかった理由の一つだろう。





しぼんだ花弁は翌日には萼の外へと押し出される。

いつか開花から完全にしぼむまでの経過を観察してみたい。






実がはじけたところを見ると5つの部屋に分かれ、それぞれに種子が入っている。






種子には2本の角が生えているようで面白い。





彼岸花

2010-09-23 07:02:53 | 近所

上瀬谷の田んぼの畦にヒガンバナが咲いていた。






この田んぼでは何年もヒガンバナを見たことがなかったが、
昨年から稲作りを始めたグループの人たちが球根を植えておいたそうだ。

これから毎年稲刈りのころの楽しみになるのだろう。






コナギ(ミズアオイ科)
田んぼには稲以外の雑草も生える。
オモダカの白に対して紫色の花が咲くのはコナギ。






ここの田んぼの周りは冬でも水を残す農法なので水生の草も多い。
残念ながらミズオオバコなどは見られなかった。






イボクサ(ツユクサ科)
水田のような湿地はイボクサも好む環境だ。







色はちがうがトキワツユクサに似たような姿のイボクサ。
その雄しべは長いのが3本、短いのが3本。短いのは仮雄しべだろうか。












柳のように

2010-09-22 06:39:03 | 近所

マルバハギ(マメ科)
宮ヶ瀬の林道。メハジキのほかにオオイタドリ、ヨウシュヤマゴボウやクサギなどが見られた。

ピンクや白の花が多い。





何カ所かで見られたマルバハギ。法面の上の方からは柳のように枝垂れていた。








ボントクタデ(タデ科)
こちらは低い所に群れているタデの仲間。







こちらの花序も柳のように垂れている。
ボントクタデによく似て花序が垂れ葉が細いヤナギタデというのがあり、それこそが単に「タデ」と呼ばれるものだ。
タデは香辛料として使われるが、ボントクタデはその役に立たないことが名前の由来らしい。
ボントクはボンクラぐらいの意味なのだろう。





花はいかにもタデ科の形だ。






葉には八の字形の黒い模様があることが多い。




ハダカホオズキと仲間たち

2010-09-21 06:16:09 | 近所

アメリカイヌホオズキ(ナス科)
しばらくぶりの宮ヶ瀬で小さなナス科の花が咲いていた。






イヌホオズキにも似ているが実の数が少なめで果柄が一点にくっついている。







ヒヨドリジョウゴ(ナス科)
雄しべの赤褐色が特徴のヒヨドリジョウゴ。古くはホロシと呼ばれたそうだ。







ヤマホロシ(ナス科)
ピンボケの写真になってしまったが、ヤマホロシも同じような小さな花だ。
ヒヨドリジョウゴのホロシと区別するためにヤマホロシの名になったとか。

園芸店ではツルハナナスのことをヤマホロシと呼ぶことがあるようだが本家はこちらだ。






実の付き方はイヌホオズキの仲間とは全く違う。







ハダカホオズキ(ナス科)
上記のイヌホオズキからヤマホロシまではナス属。
対してこちらはハダカホオズキ属。






ハダカホオズキはイヌホオズキなどのナス科らしい花とは多少おもむきがちがう。






実の柄とのつなぎの部分がナスのヘタとはちがって、ちょっと面白い。




メハジキとバッタ

2010-09-20 06:21:58 | 近所

このシルエットは、細長い葉をつけた長い茎のほぼ等間隔に並んだ花の後。






メハジキ(シソ科)
その花はこれ。メハジキだ。
中には人の身長以上に伸びているのもあり、茎の下から上まで花が咲く。







先日伊吹山で見たキセワタと似た雰囲気をもつ花だが葉に深い切れ込みがある。。







花の終わったメハジキにタンザワフキバッタがいた。







タンザワフキバッタは翅が短いのが特徴だ。
これでは跳べても飛ぶことはできないように思う。






こちら、儚げな色あいで恋を語っているのはカンタン。
林道を歩いている間、声が聞こえていたが寿命は短いらしい。






オンブバッタも仲がいい。雄がしっかりした奥さんにオンブされている。

伊吹山・黄色の花など

2010-09-19 06:16:16 | 近所

アキノキリンソウ(キク科)
伊吹山では7月から8月にかけてニッコウキスゲ、キオン、メタカラコウなどの黄色い花が盛んらしい。

9月にはそれらに変わってアキノキリンソウが見られる。






茎の先にたくさんつける頭花の一つ一つは舌状花と筒状花からなっている。







キバナハタザオ(アブラナ科)
キバナハラザオも7月にはたくさん咲いたらしいが、今回見たのは一つだけだった。
それもくたびれたか横になっていたが、アブラナ科らしい実はもっと長く伸びるらしい。







キバナカワラマツバ(アカネ科)
地面低く小さな岩をも覆うように松葉が広がって、黄色い花序がいくつか見える。

河原ではないのだが、石ころがゴロゴロしているような場所が好きなのだろうか。





前に見たカワラマツバのほうが背が高いような気がした。







カワラナデシコ(ナデシコ科)
河原といえばカワラナデシコもいくつか咲いていた。
これも7月にはもっとたくさん見られたのだろう。







ミツバフウロ(フウロソウ科)
ゲンノショウコをはじめグンナイフウロ、イブキフウロなどフウロソウ科の花も多いらしい。
似たような花がいろいろ咲いていても、しっくりと区別している余裕がなかった。
多分これはミツバフウロだろう。










長々と引き延ばした伊吹山の花の羅列を、最後までご覧いただいてありがとうございました。
明日から近所の自然に戻ります。

伊吹山・セリ科の花

2010-09-18 07:02:45 | 旅行

シシウド(セリ科)
伊吹山にはセリ科の花も多かった。
セリ科らしいとは思っても、なかなか即座には区別できない。






オオハナウド(セリ科)
背が高くて花序も大きく広げるシシウドと同じような花のオオハナウド。
周辺の花が大きくて茎に毛があるのがシシウドとの違いらしい。






ニセイブキゼリ(セリ科)
シスドやオオハナウドに比べずっと背が低いセリの仲間。
イブキセリという花は実際は伊吹山にはほとんどなくて、かわりに似た花のニセイブキゼリが見られる。

セリモドキとかイブキボウフウというのもあるそうで、だんだん混乱する。






ノダケ(セリ科)
これもかなり背が高いが、シシウドとは花の色が違うのでノダケと分かる。






蕾のようすが面白い。







花が開くと長い雄しべを広げる。
蕾のときに白く見えたのは雄しべであるようだ。







シシウドで蜜を吸う小さなシジミチョウ。
尾状突起があることからツバメシジミと呼ばれるようだ。







表翅が黒っぽいのが雌だという。




伊吹山には蝶の団地も

2010-09-17 06:08:17 | 旅行

ワレモコウ(バラ科)
伊吹山の三合目あたりの比較的なだらかな部分にはお馴染の花も多い。






近所でもすでにワレモコウの姿を見たと思うが、開花していたという印象がない。







メドハギ(マメ科)
マメ科の花もいろいろ咲いていた。
メドハギは茎がヒョロヒョロと長い。







クサフジ(マメ科)
クサフジは蔓を延ばして10cmぐらいの花序に小さな花をたくさんつける。






ナンテンハギ(マメ科)
花の形や色はクサフジに似ているが、ナンテンハギ花の数がずっと少ない。
二葉の腋から花序を出すのも特徴だ。






ヤマハギ(マメ科)
ハギらしいものも何カ所かで見た。
伊吹山にはヤマハギもツクシハギもあるらしいので、これがどちらなのか自信がない。






シオガマギク(ゴマノハグサ科)
遠くから見るとマメ科のようにも見えるシオガマギクはキク科でもない。
ややこしいものだ。






上から見るといくつかの花が巴になっているのもある。
仲間のトモエシオガマでなくても、巴のシオガマギクがあるとはまたややこしいものだ。







ところで登山道のあちこちでモンシロチョウが集まっている光景を見た。







これは八合目で見たモンシロチョウの団地。スジグロシロチョウも混じっている。






よほど美味しい水があるのだろう。





伊吹山・アザミと・・

2010-09-16 07:23:34 | 旅行

伊吹山にはアザミのような花がいろいろ見られる。
アザミの見分けは難しくて何種類咲いていたのか自信がない。

3合目から5合目への途中で見た花は3cmぐらいと大きかった。





タムラソウ(キク科)
葉にトゲもなかったのでタムラソウと思われる。
タムラソウはアザミに似ているけれどアザミ一族ではない。
近所で見かけるキツネアザミなんかも別の属だという。






山頂から東遊歩道を下っているとアサギマダラが飛んでいた。







アサギマダラが止まっているのはイブキアザミ(キク科)だろうか。
アサギマダラがヒヨドリバナが大好きだがアザミの花などでも吸蜜するようだ。






コイブキアザミ(キク科)
イブキ~と名のつく植物は多いが、中でもコイブキアザミは伊吹山だけの特有種らしい。
いぶきあざみ、コイブキアザミのほかにイブキヒメヤマアザミというのもありややこしい。






お花畑はジャノメチョウ、イチモンジセセリ、ツマグロヒョウモンなど多くの蝶の天国だ。






全山でジャノメチョウの動きが目立った。