１９７３年の第４次中東戦争ゴラン高原の戦車戦。イスラエルのショット戦車とシリアのＴ５５戦車が対戦。

　１９７３年に起きた第４次中東戦争のゴラン高原の戦車戦をＤＶＤで見た。１０月６日はイスラエルの断食の日で、兵士は休んでいた。シリア軍とエジプト軍はこの日にイスラエルの東西から侵攻を開始した。シリア軍は１２００両の戦車を有し、イスラエル軍は１７０両の戦車しかなかった。シリア軍の目標は１９６７年の第３中東戦争で失ったゴラン高原を取り戻すことだった。シリアはゴラン高原の北部と南部から攻撃を進めた。シリア軍のＴ５５戦車は１００ミリ砲を装備し、重量は４０トンと小型だった。イスラエル軍のショット戦車はイギリス製のセンチュリオン戦車を改造したもので、１０５ミリ砲を装備した中型の戦車だった。北部から進撃したシリア軍の戦車は戦車壕にはまって身動きできなくなり、イスラエル戦車に狙い撃ちにされた。南部ではシリア軍は進撃を続けて、ヨルダンとの国境の橋を確保しようとしたが、イスラエル軍が反撃した。シリア軍の戦車は赤外線暗視装置を装備していて暗闇でも見えたので、夜も進撃した。イスラエル戦車と出くわしたが、イスラエル戦車はサーチライトを照射して目標を確認して砲撃した。イスラエル戦車は数発撃つと移動し敵弾を避けたが、シリア軍は動かないか、前進するかで多くの戦車を撃破された。南部のフスニアで大戦車戦になった。北方のヘルモン山でも戦車戦が起きた。イスラエルが勝って、２３日にシリアが降伏した。１６日間で第４次中東戦争は多くの死傷者が出て終わった。世界の争いの原点となっているイスラエルとアラブの対立は困ったものだ。