Sightsong

自縄自縛日記

クレイグ・テイボーン+イクエ・モリ『Highsmith』

2017-04-27 09:27:53 | アヴァンギャルド・ジャズ

クレイグ・テイボーン+イクエ・モリ『Highsmith』(Tzadik、2017年)を聴く。

Craig Taborn (p)
Ikue Mori (electronics) 

あっと驚くデュオ。2015年にNYのStoneでエヴァン・パーカーのセッションをやったとき、テイボーンが間違いで現れず、このふたりの共演を観ることはできなかった。しかし予想通り、相性は抜群に良い。

イクエ・モリはいつもチャーミングだ。彼女のエレクトロニクスは満天の星空に流れる彗星をみるようで、宇宙的な広がりも、ファンタジックなイメージ喚起力もある。1997年に法政大学でジョン・ゾーン、マイク・パットンと共演するライヴを観たときにはそこまで浸透してこなかった。脳の障壁を取り払うのはそんなに簡単なことではない。

一方のクレイグ・テイボーンは、まったくケレンで誤魔化したりかわしたりすることもなく、あくまで硬質なピアノで相対する。満点の星空の下、冷え冷えのピアノが結晶のフラグメンツを次々に放つ。

●クレイグ・テイボーン
クレイグ・テイボーン『Daylight Ghosts』(2016年)
チェス・スミス『The Bell』(2015年)
クレイグ・テイボーン『Chants』(2013年)
クリス・ライトキャップ『Epicenter』(2013年)
クリス・ポッター『Imaginary Cities』(2013年)
『Rocket Science』(2012年)
デイヴ・ホランド『Prism』(2012年)
Farmers by Nature『Love and Ghosts』(2011年)
オッキュン・リーのTzadik盤2枚(2005、11年)
ロブ・ブラウン『Crown Trunk Root Funk』(2007年)
アイヴィン・オプスヴィーク『Overseas II』(2004年)
ティム・バーン『Electric and Acoustic Hard Cell Live』(2004年)
ロッテ・アンカー+クレイグ・テイボーン+ジェラルド・クリーヴァー『Triptych』(2003年)

●イクエ・モリ
エヴァン・パーカー、イクエ・モリ、シルヴィー・クルボアジェ、マーク・フェルドマン@Roulette(2015年)
Rocket Science変形版@The Stone(2015年)
エヴァン・パーカー US Electro-Acoustic Ensemble@The Stone(2015年)
シルヴィー・クルボアジェ+マーク・フェルドマン+エヴァン・パーカー+イクエ・モリ『Miller's Tale』、エヴァン・パーカー+シルヴィー・クルボアジェ『Either Or End』(2015年)
エヴァン・パーカー ElectroAcoustic Septet『Seven』(2014年)
イクエ・モリ『In Light of Shadows』(2014年)


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