性犯罪報道と『オタク叩き』検証

大谷昭宏part17スレの138、siebzehn138による、海外情報等の補足。『オタク叩き』は性犯罪抑止にあらず。

家出オヤジ増加中!? (9月23日修正・追加)

2005-09-22 23:09:27 | 報道
図書館で読売新聞チェックして、一週間分のニュースまとめ(19日)見なかったら気づかなかったよ、この記事。
大人の家出、5年連続7万人超…10年前の3割増

 大人の家出が増加し、2000年から昨年まで5年連続で7万人を上回ったことが、警察庁のまとめでわかった。

 未成年者の家出が微減傾向にあるのとは対照的に、10年前に比べ、約30%も増えている。仕事や家庭の悩みに耐えきれず、今の暮らしから逃れようとする人々。その風潮に、自殺の増加と同じ要因を見る専門家もいる。

 警察庁によると、昨年1年間に全国の警察で捜索願を受理した家出人は9万5989人。1995年(8万30人)に比べて19・9%増加している。このうち20歳以上は、7万4487人で、95年(5万6139人)に比べ32・7%増。また男性の家出は6万1276人を占め、10年前より1万5091人増えた。

 家出人全体の年齢別内訳では、19歳以下が22・4%を占めるものの、20歳代(19・0%)、30歳代(17・3%)も小差で続く。60歳以上も16・5%に上った。家出の理由で最も多いのは「家庭関係」で全体の19・8%。次いで「事業・職業関係」(13・8%)、「疾病関係」(12・4%)となっている。

 成人の家出が増えていることについて、関西学院大の野田正彰教授(精神病理学)は「人生を投げ出すという点で自殺も家出も同じ。不景気でリストラされるなどした中高年の男性で自殺が相次いでいるのと共通している」と指摘する。

(2005年9月15日14時37分 読売新聞)
でもソース見るか。

警察庁サイトの家出データは、『生活安全の確保』に平成15・13年中の概要しか、PDFで出てないんですが…。ウェブ版では、2年分をいっぺんに公開するらしい。(17年版警察白書もまだウェブに載ってないぞ!)

15年中のデータだと、家出捜索願対象者・101855人(16年より多いが、14年よりは少ない)のうち、19歳以下・23062人の構成は、男・9217 / 女・13845。成人・78793人は、男・54602 / 女・24191。

こう区分すると、『10代以下は女性が多く、20代以上は男性が多い』、ってちゃんと書こうよ!

3 職業別家出人数(表3関係)
「無職者」が38,667人で全体の38.0パーセントを占め、次いで「被雇用者」(28,219人、27.7%)、「中学生」(8,899人、8.7%)、「高校生」(6,328人、6.2%)の順となっている。
以上は平成15年のデータより。

しかし、14-5年の職業別増減もよく見ると、自営者・管理者・主婦主夫・無職者・その他、『学生・生徒』内では中学生・高校生が減少、逆に増加は、被雇用者、『学生・生徒』内では就学前・小学生・その他。『学生・生徒』は、中高生によって全体も減少。

サラリーマンと幼稚園児と小学生と大学・専門学校生のほうが危ないんですが…。

---

今日の一言。「ごめんなさい。」と「ガンダム全部混ぜるな。」以上。

---

(2005/09/23) 『小学生・未就学の家出人は絶対数が元々少ない』、と強調するの忘れてました。ごめんなさい。

昨日からの報道で、『小学生の暴力が増加』と文部科学省がデータを出したとあるんですが、神奈川・大阪・兵庫だけがあまりに突出して、他県都府では数が少なく、特に増加したという『教師への暴力』は、『教師からの報告』からだけのデータと思われるので(隠すにせよ、オーバーに報告するにせよ)、信用性もイマイチ。

また、『中高生の暴力件数は減っている』、という点はどの新聞報道でも見出しで全然触れてません。家出人でも中高生の数は減ってますし。

自殺においても、10代までと20代以降では、後者のほうが自殺者数・率ともに高く、10歳未満は、10代よりさらに低いです。


ただ、不祥事で処分を受ける教師の数は増えてるんで、そんな教師がいるところで『とことん耐えろ』っても無理あるだろと。教師も『被雇用者』ですからね…。