完成したばかりで、まだタイトルも付いていません。
19日にアップしたデッサン2点のうちの一つがこんな作品になりました。
ところで・・・、この絵の中の元さんのヒゲ、何本あるか分かりますか?
改めて数えてみると、人間の眉毛にあたる毛も入れると50本近くになります。
「このヒゲはどうやって描くのですか?」
個展のたびに必ず何回となくいただく質問・・・。
きっと今度の個展中にも、この絵をご覧になった方から同じ質問をいただくことになると覚悟しています。
だから・・・前もって・・・というわけではありませんが・・・。
制作の一番最後に先をとがらせた白のパステル鉛筆を使い、息を止め、神経を集中させて、「エイッ!」とばかりに描き入れます。
しかし、柔らかいパステルが芯なので、あっと言う間に減って先が丸くなってしまいます。
1本のパステル鉛筆で描くことができるヒゲは4〜5本が限界。 無精をしてそれ以上続けて描こうとすると、妙に太くて締りのないヒゲになってしまい、ガックリ・・・。
一旦描いたヒゲを完全に消すのはまず無理。 ただでさえ気合と共に力も入っているので尚更です。
だからと言って、数本のヒゲを描くたびに鉛筆の先をとがらせていたのでは集中力が途切れてしまいます。
そこで私は新しい作品を描き始める前のルーティンとして、必ず鉛筆削りをします。
白だけでも最低10本・・・。 先が丸くなったそのほかの色も併せると、平均して30本近くをカッターナイフを使って丁寧に削ります。
電動、手動にかかわらず、鉛筆削り機はダメ。 芯が柔らかいので折れてしまう確率が高いから・・・。
それに・・・、実はこの鉛筆削りの時間が、私にとっては気持ちを集中させるための貴重なひとときになっています。
芯を折らないように注意深くカッターの刃を押しながら、これから描こうとしている作品のイメージを頭に浮かべ、モデルのコ(今回はもちろん元さん)との会話を楽しんでいるのです。
まさに、けっして欠かすことのできないルーティンなのです。
ただ・・・、大量の削りカスを見るたびに思うことがあります。
使った分よりも削り落とした方が多いのでは・・・と。
しかし、生き生きとしたヒゲを描くためには、それも必要なのだと自分を納得させています。
個展まであと二週間。
きっとギリギリまで・・・、このルーティンを繰り返しながら元さんの元気なヒゲを描き続けます。
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