文教日本史

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茶の湯の将来

2012年02月14日 23時12分01秒 | Weblog
今日の茶書研究会は、後半、たいへん壮大なテーマを参加者で話し合いました。

それは、
美や文化に関心の低い若者が、今後、日本文化の維持にどれだけの意識をもてるか?
ということです。

私の考えでは、
戦後の日本は敗戦を機に、「合理的な考え方」というものを重視して、経済において成功を収めました。

そして政治の世界でも自民党が一党独裁を実現したわけです。

政治家にとって必要なのは個性的な人間ではなく、従順な国民です。
そして、それは企業にとっても同じことでした。
従順に仕事に従事してくれる「働き蟻」のような社員が一番ありがたい社員だったはずです。

そこで、合理化に次いで「均質化」が目指されました。

社会や集団からはみ出ない国民。それが教育のテーゼとして60年間謳われ続けたのです。

「ゆとり教育」においても、「個性を尊重する」という名のもとに、個性的な生徒を、集団の中に埋没させ、それは特別なことじゃないのよと教育して、個性を伸ばすのではなく、ただ認めるという形で没個性化をはかったわけです。

その結果、ほんとうに低レベルの均質化が実現し、品質の良いものを求める国民ではなく、100円均一で満足できる国民ができあがりました。

社会自体は、他の国々に比べてたいへんGNP,GDPの高い国なのに、国民が求める生活レベルはとても低い均質化したものになったわけです。

これはとても治めやすい国民と言えるでしょう。
それゆえ、
そこそこの満足が維持できるなら、官僚や政治家がめちゃくちゃしても、誰も文句を言わない国ができあがったわけです。

ある程度ならこれも悪くないのでしょうが、限界を超えてしまうと、つまらない国民になります。

美に対しても、本質的なものではなく、外見的なものだけをみる目しか育ちません。
整形メイクなどが発展するのも、その表れかもしれません。

「昔は」人間の顔の良さは、人生の生き方で磨かれる、なんてことを言っていましたが、そんなことは今では通用しないのです。

同じ顔なのに、こうメイクすればどう見える、というテレビ番組も増えています。

美に対するハードルが低くなっているのです。

文化についてもそうです。

理解できないものは自分に必要ないものとして近づこうとはしません。

困ったことに、私などはそこそこ茶の湯の歴史の専門家ですが、ゼミ生の一人として、私から茶の湯の歴史を学ぼうとする学生がいないのが現実です。

自分が定めた低い目標に対してだけ、最低限の努力で、そこそこの成果が出ればいい、というのが、おそらく今の若者の一般的な考え方ではないでしょうか。

そこに何年も御稽古をして、やっとなんとか茶の湯の良さがわかるのですよ、なんて説明したら、もう誰も見向きもしないでしょう。

直截には、「お茶やったらなんかいいことあるですか?」
とは質問しないまでも、基本はそういうことでしょう。

いいことが目の前に見えていないと、目に見えないゴールは目指さない。

これが合理化→均質化教育の成果です。

さて、日本文化は維持できるでしょうか。

アメリカは別として、ヨーロッパ人はリベラルなようでいて、実は保守的な人種で、家柄や血筋、名門に価値観をもっている人々です。

そうした国々は経済政策は下手かもしれませんが、文化維持ということにいいては強力です。

今の時代時、保守的ながんこなことを言うと馬鹿にされますが、それなしで果たして文化が維持できるのか、これから考え続けていきたいと思います。
ジャンル:
文化
キーワード
ヨーロッパ人 100円均一 ゆとり教育
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