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■ジャンボ、ゴルフ世界殿堂入り、石川遼とジャンボ尾崎のCSの因果!

2010年10月17日 | Weblog
■ジャンボ、ゴルフ世界殿堂入り、石川遼とジャンボ尾崎のCSの因果!

今週はCS(顧客満足)、ゴルフの石川遼とジャンボ尾崎の話である。

A.尾崎、ゴルフ世界殿堂入り:

ジャンボ尾崎がゴルフ世界殿堂入りを果たした。
青木、樋口、岡本、以来の快挙である。
入って当然で、遅過ぎるという話もある。

ゴルフ界でジャンボ尾崎といえば超スーパースターである。
青木功と並んで人気を二分した。
50才以上のゴルフファンにはあこがれの人である。

身長180CM超、体重90KG超独特の髪型、太目のおおらかな容姿は、
カリスマにふさわしいものだった。

ジャンボ尾崎。
プロ野球、西鉄ライオンズからの転向。

飛距離、技ともに半端ではなく、
近代ゴルフの常識を破って日本全体にゴルフ旋風を巻き起こした。
ゴルフ場で働きながらプロに合格し3年目で日本プロに優勝した。
何せ113勝という勝ち数である。

金属ヘッドはまだ無く、パーシモンの木のヘッドの時代に、
良く飛ばす、しかも小技のセンスが抜群で奇跡的な逆転劇で聴衆を沸かした。
なによりビッグマウスでファンを惹きつける。
派手で華があった。

因みに、ジャンボ尾崎の血液型はB型で、独特の奔放な性格が大衆に受けた。


B.本物のプロ、ジャンボ尾崎の真相:

プロデビューして、数年で連続して賞金王に輝き頂点に達した。
しかし、何年間も優勝から遠のく大スランプで落ち込んだこともある。

ゴルフ界の第一人者になっても、
練習の虫で、冬季、シーズンオフは、若手を引き連れて合宿をする。
尾崎軍団と称せられた。

見えないところでの努力する人、
ゴルフに対してひたむきで、ゴルフの虫であった。

投資の失敗で自己破産したことなど、
辛酸をなめたが、
半端ではない、人間的な魅力にあふれているからこそ人が寄ってくる。
いろいろな誘惑があったに違いない。

何をやっても絵になる人である。
いまだにその人気は落ちてはいない。

今、63歳。
今でもツアーの現役を自認する。
50歳を過ぎればシニアツアーに移行するのが普通だが、生涯現役にこだわる。

今回の世界殿堂入りも、
それがプレッシャーになって、現役ツアーへの成績に影響してはいけないと
本音は嬉しくなかったという話もある。
また、殿堂入りは過去の人になるというイメージも強く、
現役という意識の自分にはふさわしくないとも思ったらしい。

しかし、最終的には周囲の人が喜んでくれるのであれば、
と受けたという。

青木も我孫子カントリークラブでの練習生からの出身、
ジャンボ尾崎もいわゆるゴルフの英才教育を受けたエリートではない。
人間くさい、人の温度を感じさせる選手である。

ジャンボ尾崎は一オクターブ違う人である。
超プロフェッショナルである。


C.マーケティングの本質はCS(顧客満足):

ジャンボ尾崎に見るCS(顧客満足)の話。

ゴルフ世界殿堂入り発表の記者会見に、
急遽、今のゴルフ界を二分する若手の池田勇太と石川遼の2人が参加した。

この席で、石川遼選手が面白い話を披露した。

十数年前の日本オープンへ石川遼が父親と観戦に出かけ、
一番ホールで、ジャンボ尾崎にサインをお願いしたところ、
ジャンボは快く応じてくれたという。

石川遼のプロゴルファーへのあこがれがここから生じたという。
そのときは石川遼君がここまでのスーパースターになるとは誰も思っていなかった。
しかし、スーパースターへの布石を打ったのはジャンボ尾崎というのは衝撃的である。

さて、話はCSのことになる。
マーケティングは、端的に言えば、
作る側(商品を供給するメーカー)のノウハウ価値と使う側(商品を需要する生活者)の要望価値の
交換である。
CS(顧客満足)とは、
その価値の交換を、スムーズに正確に心地よく行うことである。

ゴルフというマーケットのCSでは、
「商品」はプロ選手が供給するプレー、「CS」はゴルフファン(最終需要家)の心象
である。

今、考えて見ると、
ジャンボ尾崎は当時の石川遼君に最高のCSをしたということになる。

CSとは、基本的には、作り手のこころの持ち方で決まる。
お客様へ良いプレーを見せ、サービス精神を発揮して喜んでもらう、
というマインド(心の構え)が無ければならない。

ジャンボ尾崎のCSセンスとは?
自分はお客様にいかされているという、
お客様を喜ばせようという、
生まれつき身についた本物のプロ意識、
生まれつきのエンターテナー意識である。

その心構えが、当時の石川遼君にサインをプレゼントし、
巡りめぐって今の石川遼選手を生んだことになる。

プロは普段のマインドの普段の持ち方が重要だ。
その一挙手一足動を、必ずやどこかで見ている人がいる。
そのCSのセンス(配慮・一挙手一足動)がめぐりめぐってどこかで報われることになる。
自分に対しても、その業界に対してもである。

出会いは大切。

一期一会という言葉あるが、その出会いに何かの縁を感じ、
その場をきちんとしようということではなく、
一流選手であればあるほど、
その出会いが生み出す価値は連鎖し、どこかで別の価値を生むことになる、
ということを本能的に知っている。

一流選手は、一流のCSプレーヤーである!

果たして、スーパースターは因果で結ばれているのだろうか。
試合展開の意外性、カリスマ性ということでは、
ジャンボ尾崎と石川遼は極めて似ている。

この稿終わり

追記:

アサヒビールは、
スーパードライが出る前にはシェアが10%で苦戦を強いられていた。
存亡の危機もささやかれていたぐらいである。

スーパードライの前に、アサヒ生ビールの新作を発表した。
コクとキレの味わいを両立した「コクとキレの生ビール」である。
もう昔の話であるが、青木、ジャンボ尾崎の二人がTVCM出演して好評を得た。

それがアサヒのキリンに対する攻勢のはじまりであった。
アサヒの「つき」はジャンボ尾崎から始まったといっても過言ではない。

ジャンボ尾崎はいろいろな節目に顔をだす。

スーパースターはどこか違う人生の歩みを見せる!!
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