鮎川俊介の「幕末・明治の日本を歩く」

渡辺崋山や中江兆民を中心に、幕末・明治の日本を旅行記や古写真、研究書などをもとにして歩き、その取材旅行の報告を行います。

2012.12月取材旅行「桐生~境橋~足利」 その8 

2012-12-21 05:29:09 | Weblog
村の真ん中に清水が流れ、水車が幾つも並んでゴトゴトと回る小俣村には「山木屋」という酒店があり、崋山一行はそこで休憩を兼ねて小酌。そこで「ポクリッカケ」というキノコ料理を生姜をすりかけて食べています。小俣村を抜けて次に至った村は葉鹿村。葉鹿村でも奥山昌庵と縁のある店で小酌。妹茂登の評判を聞いて喜んだのはこの店でのこと。大前村では今尾祐廸なる者に会い、山下村では、酒を飲み続けてへべれけになってしまった崋山は、奥山昌庵と佐羽蘭渓に助けられてある民家へと入り寝かせられてしまいます。そこから一足早く足利町に入った昌庵と蘭渓は駕籠を雇い、山下村の民家で寝ている崋山を迎えに行かせます。崋山は夢うつつにその駕籠に乗って、五十部村(よべむら)を通過して足利町の「蔦屋」という旅宿に到着したところ、そこには岡田立助(東塢)と武井孫左衛門という客が来ていて、崋山の到着を待ち構えていました。 . . . 本文を読む