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秀山祭九月大歌舞伎・昼の部@歌舞伎座

2016-09-18 | 歌舞伎

今日、歌舞伎座で残念な光景を見てしまった……。

 

欧米系外国人男女三人組が楽しそうに開演を待っているのが、ちょうど私の視界に入りました。 

今日の私は一番安い席で、彼らのほうが舞台に近くて高いのですが、そこからは花道が全く見えません。

 

「碁盤忠信」は染五郎@佐藤忠信がまさに「ザ・カブキ」という出で立ちで、非常に華やかな舞台。

内容も単純なので、錦絵に出てくるような染ちゃんを眺めているだけでも楽しい演目です。

 

それなのに、花道に留まっている間は彼らに染ちゃんの影も形も見えない。

歌舞伎座のお姉さんに下を覗きこまないよう、事前に身振り手振りでご注意を受けていたのを忠実に守って、

ジッとしている三人さん。

まぁ、その席は覗き込んでもどうやっても花道は見えないんですけどね。

 

今月は花道が上手と下手に二本設置された珍しい両花道なので、通常はない上手の花道は見えるお席ですが、

主役の染ちゃんは従来の下手花道に陣取ります。

 

どんどんテンションが下がってくる三人。

男性の一人は途中から俯き、眠ってしまいました。

女性も退屈そう。

当然拍手もしません。

そりゃそうだよね、見えてないんだし。

 

染ちゃんの荒事は少々軽いのですが、姿は本当に惚れ惚れする立派さ、華やかさ。

こういうところをちゃんと見せないと、そりゃ面白くないよね。

 

次の「太刀盗人」は喜劇で動きもパントマイム的で分かりやすいし、花道もほとんど使わないので、笑ってご覧になっていました。

でも、昼の部トリ、本日のメインイベント、秀山祭の最大の見せどころ「一條大蔵譚」で彼らの席は空席に。

 

気持ちが分かるだけに本当に残念です。

 

私は歌舞伎が初めてという人には、少し無理しても1等席、前のほうで見たほうが絶対いいと勧めます。

最初の歌舞伎で面白くなかったら、二度目はないと思うから。

間近で迫力ある舞台を見れば、もともと歌舞伎に関心があって足を運んでいるわけですから、

必ず魅せられることを保証します。

 

忘れがたい思い出で、玉三郎の「道成寺」を1等席で見ているとき、斜め前方の外国人女性が

舞台に釘付けになっていたのを目にしたことがあります。

口をぽかんと開けて、瞬きもせずまさに一心不乱という感じ。

 

歌舞伎は25日間くらい同じ演目を続けてやるため、役者も日によって当然、若干の出来不出来が生じると思われます。

そのときの「道成寺」は間違いなく、私の中でベスト3に入る素晴らしい舞台でした。

帰宅してからも、鳴り物の音が頭から離れないほど強烈なインパクトがあり、「いいもの見た~」と今でも思ってます。

 

これも3階席からだと、少し違っていたかもしれません。

 

海外では、開演に遅刻するとチケットを持っていても、幕間まで入れてもらえないケースがあります。

そのとき、空いている席に後ろの客が移動するという粋な計らいがあるようで、私もウィーンでオペラを見たとき、

促されて安い席から前方に移動したことがあるのです。

もともと売れ残った席なのか、当日来れなくなったのか、そこは関係なく、役者もお客様が前から埋まっているほうが

気分はいいのではないでしょうか。

 

今日の歌舞伎座にも空席がありました。

私の隣も空いていて、彼らより安くても、すっぽんと呼ばれる花道で役者が留まる位置はバッチリ見えるので、

ここでご覧になれたらいいのに~と、思わずにいられませんでした。

 

遅れてくるお客さんもいるから、席の移動を認めないのも理解できますが、あの三人はあれじゃもう二度と

歌舞伎座には来ないのではと危惧した次第。

 

実際は、外国人の歌舞伎通は多いので、私などより見慣れてて、用事があって早退しただけかもしれませんけど。

ちょうど視界に入る席で気になって仕方なく、せっかく見に来てくれたのにごめんね~、と松竹関係者でもないのに

申し訳ない気分になった私はバカだねぇ。

 

あ、芝居のこと何も触れてない……。

ひとこと、吉右衛門@大蔵卿、美声でした~。

 

25日千秋楽。 

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