徒歩旅行、世界一周、3万4千キロ

過去の世界徒歩旅行の記録を紹介

8、オーストラリアを歩く-77

2010-02-28 08:46:18 | 日記
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日本をはじめアメリカ、オーストラリア、ニュージーランドそしてシンガポールからヨーロッパのポルトガルまで歩いた旅行記です。
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8、オーストラリアを歩く-77

・日記 12-55

12月24日 (金曜日) 曇り・晴れ・曇りのち晴れ  59日目

 今日はもう一泊するつもりで、キャラバンパーク(キャンピング場)の人にお金を払いに行ったら、2泊でA$8.00と言うのでビックリする。
しかし、3泊したら3泊目はタダだと言う。
この誘惑に負け、この際もう一泊してクリスマスまでいようと決める。
3泊すると気持ちが大変ゆったりするだろう。
その後、26日からは必死に歩こうと決意をする。

 暑い午前中である。それでも、昼3時過ぎぐらいから雲が厚くなり少しは気温が落ちる。
それまでの間は非常に暑かったので、このMurry River で泳ぐ。
この河は大河というタイプで河の両側は泥の丘になっている。
だから、水の色は泥色をしていて、水がユックリ流れ、けして日本の川のイメージではない。
それでもこの国の始めての河であり、この暑さをしのげる唯一の方法であったので、楽しく泳ぐ。

 夕方、キャラバンパークの隣でテントを張っている人と彼の車でWaikerie に行って帰ってくる。
普段は歩いているので自分が歩いている道以外の範囲の風景を見ることができない。
だから大変興味深く、車で乗っている間中、外の景色が気になる。
その結果、途中の風景が今までとは少し違うことに気づく。
川に沿って道が続き、果物の木が見えてくるのだ。これには感動をする。
その果樹園とか、家の周りの木々は緑が青々しているが、それ以外は青々としていないのである。
即ち、人間が手を加えているところは緑が青々としているが、人間が手を加えていないところは緑ではないというのである。

 Waikerie に着く。
人々はクリスマスイブを迎え楽しそうで、この小さな町でも大変にぎやかである。
(小さな町と言ってもこの辺では大きい方である。)
 また、Morgan まで返ってくる。

出費は後で書く。



8、オーストラリアを歩く-76

2010-02-27 07:54:28 | 日記
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日本をはじめアメリカ、オーストラリア、ニュージーランドそしてシンガポールからヨーロッパのポルトガルまで歩いた旅行記です。
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8、オーストラリアを歩く-76

・日記 12-54

12月23日 (木曜日) 曇ったり晴れたり  58日目

 午前中はトカゲとかヘビなどが珍しく目に入るので、写真などを撮り優雅な気分で歩く。
(しかし、カメラが故障してチャンと写っていない。)
ところが、今日の午後は非常に暑いので、その気分もすぐに消えてしまう。
それで、暑いから、昨日から持っていた水を全部飲んでしまった。
お昼過ぎに小さな村を通り、そこで水と食糧を手に入れる予定であった。
と言うのも、地図にはチャンと村の名前が書いてあったからである。

 そのあるべき村まで来て驚いてしまう。
そこに昔は村であったかのような水タンクの廃墟と家があった様な基礎があるだけである。
また、そこには木もないので、影さえもないところである。
2日前からここは地図に名前があるが、家か何かあるのか聞いてきたのであった。
従って、俺の心はあるべきものがないので、ショックが大きい。
そのせいもあり、渇いているノドが余計に渇いたようである。
即ち、精神と肉体両方で参ってしまう。
それでも地図には何々creek(小川)とあるのを見て、そこまで歩こうと努力をする。
その近くに来ると少しだけ下っていて、蜃気楼のようにカゲロウが見え、水があるかのような気がするし、水があってほしいと願うのである。
しかし、そこまで行くともちろん、水などはない。
そんなことで、道路の真ん中で一度はダウンをしてしまう。
こんな時は車の通る台数が少ないと困るものである。
前に書いた通り、自動車が通っても1時間に1台があるかどうかである。
この時ばかりはあのうるさいハエも気にならないのは不思議である。
そんな時に車1台が前から過ぎ、またもう一台が後ろから過ぎ去っていてしまった。
その車は変な人がいるので、関わりたくないと思ったのか、2台は非常に早く過ぎ去ってしまった。
ここで俺はまだ「助けてくれ」と自分から言えないことが不思議であり、自尊心がそこにはまだ残っているのだなと思うのである。
そして、3台目が後ろから過ぎ去る時、その車から水をくれる。ありがとう!
でも、水は充分に持っていなく、返ってその車の人が申し訳なく思って過ぎて行ってしまう。
そして、しばらく、たたずんでいると、今度は前から車が来て止まった。
この車は「早く車に乗れ。」と何回も言ってくれたが、「それは出来ない」と言い。
この時、俺が「水を持っているか」と聞いてしまう。
この旅でこの様に聞くのは3回目ぐらいだと思う。
あのCeduna に着く日にあまりにも苦しかったので、車が止まった時に水を持っているか聞いた。
水がないか聞くにしても、車が止まらないと聞くことが出来ない。
それでも車を止めてまで、水をもらおうとはまだ思っていないのが自分でも不思議である。
だから、車が過ぎ去ってから、車を止めればよかったのにと後悔することがある。
とにかく、今日水をくれた2台目の水だけで力が出て、この後35kmぐらい歩くことができた。
結局、昼飯はナシで歩いたのである。何とか今日は63km歩き、小さな町Morgan に着くことが出来た。

 この後、ここからWaikerie に行くにはフェリーを使わなくてはいけない。
それを使わず東の次の町までは88kmの間、また何もないようだ。
ここまで来てまた水と食糧で苦労をするとは思わなかった。
ここまで暑くなければ何とかなるだろうと思うのだが、ここのところ暑くなって来ているので心配である。
本当にこのオーストラリアの旅は大変である。

 今日、Morgan に着き、やっとこの国で川らしい河を初めて見る。
それは Murry River という河である。

出費 A$0.00



8、オーストラリアを歩く-75

2010-02-26 06:58:30 | 日記
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日本をはじめアメリカ、オーストラリア、ニュージーランドそしてシンガポールからヨーロッパのポルトガルまで歩いた旅行記です。
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8、オーストラリアを歩く-75

・日記 12-52

12月22日 (水曜日) 快晴 57日目

 少しずつ暑くなっているようだ。昨日も今日も30℃は越えているだろう。
大体の感じでは33℃~34℃ぐらいかな。
これからしばらくこれ以上の日が続くらしい。

 昨日のダートロードはBurra の町の中だけ舗装されていただけでその後も続く。
昼は1時間に1台の車が通るか通らないかである。
自動車が少ないから良いが、多いとホコリだらけになってしまうだろう。
歩いていても車が横を通らないので気が楽で歩くのが楽しい。
通る車が少ない分、後ろから通り過ぎようとする車は殆ど止まる。
その時に話しをし、何かくれることが多い。特に、果物、ビールなどを多くくれる。
品物をくれるのはともかく、人と話が出来るのが嬉しい。
この道はダートロードではあるが、本当にこの道を歩いて良かったと思う。

 今日の風景は以前歩いたNullarbor 砂漠と殆ど変わらない。
オーストラリアは基本的には砂漠なのかもしれない。
昨日までは牧場とか、麦畑であり木々は本当に少なく、俺にとってはこの辺も砂漠と同じである。
Burra を過ぎてからは小さなブッシュがところどころにあり、以前の風景と変わらない、まさにNullarnor 砂漠である。

出費 A$7.80



8、オーストラリアを歩く-74

2010-02-25 07:35:31 | 日記
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8、オーストラリアを歩く-74

・日記 12-51

12月21日 (火曜日) 曇ったり晴れたり  56日目

 本当に国道64号線は車が少なくて、大変気持ちよく歩ける。
しかも、車が止まって話しかけてくれる。
3回も同じ車に出会ったときがあり、その3回目は警察を呼んでくれ、警察のシャワールームを使わしてやれと頼んでくれる。
Spalding という所に警察があり、そこまで歩いていった時に本当にシャワーを借りることが出来る。
今日はテントで泊まるかと思っていたので、このシャワーは助かる。

 オーストラリアの警察官は大変親切である。
アメリカでは親切な警察官もいるが、多くの警察官は身分証明を見せろと初めから言い、えばっているように思う。
それというのも事件があまりにも多いので、彼ら自信の身の危険があるからだろう。
ともかく、オーストラリアの警察官は大変フレンドリーである。

 Spalding を過ぎ Boobrowie までの間はよく人々と話しをする。
途中から道路が舗装していないダートロードで少しガタガタである。
以前の水ぶくれがあった足では針山を歩いているようであっただろう。
今ではそれほど苦にならず歩けて良いのだが、ダートロードなのでホコリが出る。
この歩きのペースでは1時間に5kmがやっとではないだろうか?
(普段、舗装道路で1時間に平均6km)
せっかく、先ほどシャワーを浴びたのにまたホコリだらけになってしまう。

 夜、Boobrowie に着いたら、ここにホテルがあるという。
昼にシャワーを浴びたが、ホテルの誘惑に負けてここに泊まることにする。
部屋でシャワーを浴びた後は何時ものようにホテルの飲み屋に入る。
そこにはこの近くを歩いていた時に話しかけてくれた人が飲んでいた。
そんな訳でそこで飲んでいる人は皆、俺が歩いて旅行しているのを知っている。
だからか?酒を飲んでいても気持ちよく飲める。
飲み屋からはワインをもらう。これは明日の夕方食事の時に飲もうと決める。
明日はテントの中だろうが夕食がおいしいだろうと期待をしてしまう。

 今日は本当にいろんな人とよく話しをした面白い一日である。

出費 A$23.00



8、オーストラリアを歩く-73

2010-02-24 08:16:07 | 日記
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8、オーストラリアを歩く-73

・日記 12-50

12月20日 (月曜日) 快晴 55日目

 Port August から国道1号線を歩いていくと右側の遠くに海が見え、左側には小さな山が続いているのが見える。
なかなか良い眺めが続く。しかし、この眺めもPort Pirie を過ぎてからはなくなる。
Port Pirie にはメイン道路が入っていかず、バイパスの形をとっている。
俺はこの国道1号線もCrstal Brook までで、その後は 国道64号線に入る。
この道は車が少なく、あまり車が止まらず気に入っている。
国道1号線も砂漠の中では車が来なく、道路の真ん中で立ち話しても何の問題もなかった。
しかし、この辺りまで来るとさすがに車が多くなり、それは出来ない。
また、今まで、対向車が来た時は正面に見えるので、自転車やバイクがよくやるVサインを送ってもいたが、あまりにも車が多いのでそれもできない。
だから地方の道路に入りユックリ歩きたいと思っていたので、この道を通ることにする。
実際、もうオーストラリア横断の半分を過ぎ、町が多くなってきている。
従って、道も少しずつ増えて来るので、少しは道路を選べるようになって来た。

 まだ、国道1号線を歩いている時である。
道路の横の飲み屋を通り過ぎようとした時、中から人が出て来て何か飲んで行けと言うのである。
それでその言葉に甘えてビールを飲ましてもらう。
こんな時は何故か嬉しくてしょうがない。しかし、人の金で酒を飲むと気を使いあまり飲めない。
また、まだ歩き終わっていないので、集中して飲めない。

 今、歩くのは非常に調子が良い。
しかも、今まで大なり小なりあった水ぶくれもやっとなくなって来た。
この靴はアメリカを横断した時の2番目の靴を靴底だけ替えて使っているものである。
長い間使っているので、内側に痛みが生じ、その内側の痛みは足に負担をかけ、長い間水ぶくれを作っていたのであった。
それが何とか今は足に何もなく落ち着いているのである。
他に唇もCeduna で買ったクリームのおかげで血が出るのも止まり、今は少し乾く程度でもう殆どよくなった。
助かった!

出費 A$8.50