浅草文庫亭

"大哉心乎"
-大いなる哉、心や

『困難な結婚』と『逃げ恥』

2017-04-05 14:20:32 | 

困難な結婚/内田樹


この人はだいたい「いつも同じ」ことを言っている。

「いつも同じことを言っている」人って僕は意外と嫌いじゃない、「おお、筋が通っているな」と思うから。例えばマーティン・スコセッシという監督は「いつも同じ話」の映画ばっかりだし、村上春樹だって言ってしまえば「いつも同じ話」でしょう。「いつも同じ話」って意外といいもんです。創作者であれば「いつもの同じ話」ってのがある意味「作家性」なんだろう。

さて、この本もまぁいつもと同じ話でさ「結婚とは安全保障である」ということなのね。一人で生きていくのは楽だけどもし体悪くして倒れてしまったりしたら、その時点で収入が無くなり生活が成り立たなくなるかもしれない。それが二人でいればどちらかが倒れてもどちらかが働けば良い。

あとね、この人がたぶんこの本ではなかったと思うけどどこかで書いていたのが「風邪引いて寝込んでるときに優しくされちゃったりするとほろっと結婚しちゃう」みたいなこと。

さて。

それまでプロの独身としてやってきた男性が風邪ひいて寝込んだ時に結婚するってことになって、なんだかんだあって二人して「結婚とは安全保障」みたいな話、って最近ありましたね。

そうです、例の『逃げ恥』です。

福岡にいると暇なんで「そうそう話題のドラマ『カルテット』でも観てみるかいね」と思ってTBSオンデマンドに入ってみた。TBSの番組がネットで観られるやつね。2週間無料なんで「ま、2週間でカルテット観終えて解約すりゃ無料かー」と思っていたのだけど案の定解約し忘れた。こういう「初月無料」戦略にまんまとハマる自分が嫌ですね(笑)

つうことで後一ヶ月は契約が残っているので「じゃ、逃げ恥でも観るんかいさ」と思って観たんだけど面白いね!これはねー、当たると思う(今更)

で、観ててさ「なんだなんだ、『困難な結婚』そのまんまじゃないか」と思うところがあった。

はい、ここでネタばらしをしましょう。

内田樹がやってる「辺境ラジオ」(出演者は内田樹、名越康文、西靖)というラジオ番組がありましてね。


辺境ラジオ


書籍にもなってる。

たぶん第二回か第三回だと思うんだけど、この番組に「うめきた大仏」というメールを出したリスナーがいる。「大阪の梅田駅北ヤード(通称、うめきた)にビルだの建てるくらいならどーんと大仏でも建てればいいのに」みたいな内容。これが出演者3人に大層受けて、公開収録の際にこのリスナーが登場していた。これがなんと『逃げ恥』の原作者、漫画家の海野つなみ先生。はい、ここで繋がった。いや、別にどうってこと無いんですが辺境ラジオ好きとしては嬉しくてね。

もちろんドラマ『逃げ恥』には大層なオリジナリティもあってそこがこれだけ大ヒットした理由でもあるんだろう。でもこのドラマを「内田樹」といういわば補助線を引いて観てみると「ううむ、なるほど」と思うところが多い。

例えば辺境ラジオでこんな話があった。出演者の一人、西靖が結婚して、奥さんに対して「たいがいよくやってもらっている、だけどリビングの携帯電話置くところのコードがいっつもビヨーンとなっててすごく気になる。何回か言ったけどぜんぜん片付けてくれない」という話をした時。内田樹が「そういうのは絶対言っちゃダメ、黙って自分で片付けるべき。夫婦で最後まで一致しあえないのは『部屋の清潔度』なの。食べ物の趣味、服の趣味なんてのは一緒に暮らしてればだいたい合ってくる。だけど清潔度だけは絶対に分かり合えない」と答えていた。

この件さ『逃げ恥』でも出て来るよね。みくりさんが働きだしてひらまさが「風呂の鏡が磨かれてない」とか言い出す時。これね、僕観てて「ああ、ダメダメそこ言っちゃあ。。」と思ったですよ。

そういうところもねー、面白いよ『逃げ恥』、みんなも観たほうがいいよ(今更)


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