読み聞かせの後、感想を聞いてはいけないという事と同じく、読書感想文というのも、子供を本嫌いにする最たるものだという考え方をする人も決して少なくはないようです。子供の頃、読書感想文を書かされて、嫌な思いをした、という大人も多いのでしょう。
「おはなしのへや」のメンバーの中には、読書感想文で賞を取った子もいますし、かつてのメンバーの中にも、将来作家になりたいと思うほど、文章を書くことが好きだと言っていた子は一人ならず知っています。
自分の経験では、読書感想文を書くことで、ひとつの本としっかり向き合い、深く読み込む楽しみを知ったと言えます。
性格が大人しく、発言するのが苦手な子でも、文章では、実に多弁で、情熱的に語ることのできる子もいます。
強制されてやらなければならない事は、確かに拒否反応を生みがちではありますが、しかし、一つの機会を与えてあげることで、輝きを放つ力もあるのです。また、少し手を引いて道筋を示してあげることで、始めは躊躇していた子供も生き生きと歩き出せることもあります。
読書感想文を書かせることで、本嫌いになる子もいるのでしょう。でも、書くことで、本と、そして、自分自身と対話する喜びを知る子供もいます。書くこと自体の楽しさに目覚める子もいます。
大人が子供達にすべき1つの事柄が、たくさんの可能性と方向性を示してあげることだとすれば、読書感想文もまた、本を読み、より深く考えることの楽しさを知るきっかけと、位置付けてもよいのではないでしょうか。
10日(土)は、久しぶりに6年生の卒業メンバーが二人、高学年の部に来てくれました。先週、会の流れは詳しく書きましたので、今週は少し短めに書きます。ハロウィーン・パーティーの時に来てくれた2年生の男の子が、また来てくれて、たくさん発言してくれました。ぜひレギュラーメンバーになって欲しいです。
低学年の部のテーマは、「さよなら、うさぎ年」。ということで、色々なタイプのうさぎのお話を集めました。例えば、カンボジアの民話。読了後、みんなで、地図でカンボジアの位置確認しました。人間を騙すとてもずるがしこいうさぎが出てくるお話でしたが、カンボジアに限らず多くの昔話の中で、うさぎは知恵者で、ずるがしこい動物として描かれることが多いのです。どうして、そう描かれることが多いと思うか、とメンバーに尋ねたら、「足が速いからじゃないの」と答えた子がいました。なるほど、簡単には捕まらない逃げ足の速さがずるがしこいというイメージに繋がったというのは、有り得そうなことです。その他、うさぎの愉快なおるすばんの様子を描いたお話や、「うさぎとかめ」の非常に奇想天外なパロディー、椋鳩十原作の紙芝居などをご紹介しました。クリスマス会に来られないかもしれない子のために、うさぎの登場するクリスマスの絵本も読みました。ゲームタイムは、十二支の順番を覚えるゲームでした。メンバーによっては、多少集中が弱くなったかな、という場面もなくはなかったですが、全体を通して、みんな積極的にお話を聞き、反応もよく、ゲームもしっかり参加してくれました。
高学年の部のテーマは、「歴史の中の足跡」。低学年の部だけと言っていた幼稚園の女の子。ご両親は2時間連続と思っていらしたようで、帰りの支度をしたままで、ずっと聞くことになりました。お迎えを気にしている様子もあったのですが、しだいに集中していきました。紙芝居の前に、「お迎えが来た」と本人。こちらは何も聞こえなかったのですが、外の声を聞き取った様子。なんと耳がよいのでしょう。でも、その後、紙芝居も観て行く、と本人が言ってくれました。自分で調整しているのか、2時間連続聞いていくことはあまりない子なのですけれど、随分力が付いています。時には、2時間連続でも十分大丈夫そうです。お話は、第2次世界大戦がからんだタイムスリップのお話、日本の神話や、海外の王に纏わる伝説などでした。ゲームタイムは、縄文時代から平成までの時代の流れを皆で覚えました。2年生の女の子がかなり興味を持っていたようで、帰る前に聞いてみたら、やはり歴史が好きなようでした。「おはなしのへや」では、「おはなしタイムトリップ」というシリーズもありますし、他のテーマの時に、歴史上の人物を取り上げることもありますので、歴史好きな人はこれからも楽しみにしていて下さい。
表彰は、聞き方がやはり他の子とは一味違う、もうベテランの貫禄の4年生の女の子が170回。歴史好きで、男の子が一人の時でも堂々としてお話を楽しんでくれる4年生の男の子が150回。素敵なお友達を連れてきてくれて、すっかりお話のへやにも馴染んだ3年生の女の子が40回。折り紙が得意で、芯が強くて優しい幼稚園生の女の子が60回。今年度、一番出席率が高く、会の雰囲気作りに特に一役買っている5年生の女の子が50回。おめでとうございます。
次回17日も楽しくお会いしましょう。(八木)









かなり以前、SHOSHIN教師の会議で、読書感想文を書かせることの是非を論じたことがありました。会議では大多数の教師が、書かせることに反対の意見でした。その根拠は「生徒を読書嫌いにさせる」あるいは「自分も子供の頃読書感想文を書くことが嫌いだったから」というものでした。なんと後ろ向きな意見でしょう。
結局、多数決で生徒に読書感想文を書かせることを取りやめたことがあります。私は今でもこの決定は誤りであったと思っています。八木先生のご意見を溜飲が下がる気持ちで読ませていただきました。
ちなみに、そのとき感想文を書かせるべきだとの意見を述べた教師は二人でした。一人は私。もう一人は、当時は大学生で、現在国立大学付属中で国語の教師をやっています。