かどの煙草屋までの旅 

路上散策で見つけた気になるものたち…
ちょっと昔の近代の風景に心惹かれます

ヴォヤージ・オブ・ジ・アカライト「侍祭の旅」/スティーブ・ハケット(1976年)

2017-02-12 | 音楽・オーディオ

〇ジャケットはB級だが、中身は超A級
ジェネシスのギタリスト、スティーブ・ハケットが在籍中の1976年に発表した初のソロアルバム。
実はこのアルバム、大学生の頃に東梅田(大阪)の輸入盤専門店で購入したのだが、ほとんどジャケ買いだった。
ジャケット全体はファンタジー系の雰囲気なのだが、ドアから出てくる白目をむいた幽霊?(足がない!)はかなりおどろおどろしくて、いかにもB級プログレバンドの匂いがプンプンする。

ところがジャケットのクレジットを見ると、なんとあのブリティッシュ・プログレバンドの雄ジェネシスのギタリスト、スティーブ・ハケット御大の名が。
参加メンバーにはフィル・コリンズマイク・ラザフォード といったジェネシスの豪華な面々も名を連ねている。
僕は当時、熱心なジェネシスのファンというわけではなかったのだが、Nursery Cryme「怪奇骨董音楽箱」やSelling England By The Pound「月影の騎士」で聴いたスティーブ・ハケットのギターは結構好みだったので、まあはずれはなさそうということで即購入。 

中身はまさにこれぞ大英帝国の様式美を思わせるブリティッシュ・プログレの 王道。
ほとんどインストの楽曲は美しく繊細でドラマッチクな展開を基調としながらも、ドライブ感のあるタイトな演奏も織り交ぜ、本家ではピーター・ガブリエルちょっと遠慮してできなかったことを、ここぞとばかり伸び伸びやっている。
プログレ界稀代のギタリスト、スティーブ・ハケットのベストに数えられる傑作アルバム。


■ヴォヤージ・オブ・ジ・アカライト/Voyage of the Acolyte「侍祭の旅」(1976年)
70年代ならではのB級プログレバンド風のベタなジャケットが良い味を醸し出している。


■タロットをコンセプトにした幻想的なイメージの中開イラスト
「隠者」「法王の陰」「恋人」などタロットカードにちなんだ曲名がいかにもといったかんじで泣かせる



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