伊東良徳の超乱読読書日記

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2016-12-25 00:01:16 | 実用書・ビジネス書
 インターネット上のサイトやアプリなどによる個人の行動データ(検索履歴、閲覧履歴、閲覧時間、ダウンロード等)の収集と利用の実情、行動データの利用によるサイトやゲーム等の開発設計などについて説明した本。
 著者は、行動データを利用して各種のサイトやゲームのデザインをしている側ですので、行動データの収集利用について、「必要以上に恐れるのではなく」など、過剰反応するなというメッセージを繰り返し、情報収集への「理解」を求めています。「必要以上に」というのは、実は何も言っていないに等しく、この言葉は私には「直ちに健康に影響を及ぼす数値ではない」というフレーズと同じに思えます。現実には、例えば Google アカウントでも個人情報が登録されているわけで、 Google は検索履歴とその登録情報を紐づけて利用できるわけですし、それが流出しない保証はありません。個人情報と紐づけられないとしても、サイトでの広告表示では、そのサイトを訪問した人が「30代・男性・家電に興味あり」という属性を持った人だとすると機械が1000分の1秒単位でその属性の者に広告表示を希望する広告主間で入札して落札した広告主の広告画像がその人のブラウザに表示される(94~99ページ)などということが現在行われているという説明自体、すでに十分気持ち悪い。
 行動データの取得を止めさせるのは現実には難しく、この本の記述をきっかけに、Google のアカウントでのアクティビティの削除と今後の収集の「一時停止」をしてみましたが、削除方法は一応説明されているものの発見しにくくなっています。閲覧先の各サイトの情報収集中止など、どうやってできるのかもわかりませんし、いちいちやってられません。個人情報保護などと言いながら、行政の側は「個人番号」(お役所の広報用語では「マイナンバー」)を勝手に割り振った挙句、その個人番号とともに本人確認書類(自宅の住所などが記載されたもの)を取引先等の関係各所に届け出るように要求して、行政と企業が個人情報の収集をする機会を圧倒的に増やし情報漏洩のリスクを高めているように、個人情報が現実にはとても粗末に扱われる(行政と企業はやりたい放題に個人情報を収集利用できる)いやな時代だなぁという思いをさらに強めました。


小川卓 扶桑新書 2016年5月1日発行
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