伊東良徳の超乱読読書日記

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徹底解剖 自衛隊のヒト・カネ・組織

2017-04-05 23:33:05 | ノンフィクション
 自衛隊の募集、入隊、昇格、定年、再就職、給与、手当、組織等についてQ&A形式で説明した本。
 募集では、「国防の意義を訴えて、自衛隊への応募を勧めるのではなく、4年勤めれば退職金200万円をもらえる、大型自動車やクレーン車などの免許がとれる、働きながら大学にも進学できる、給料がもらえて衣食住がタダだから借金も返せる、といったことが 売りになる」(17ページ)、現実の人員では曹(旧軍の下士官)クラスは充足率が高い(97.8%)が士(旧軍の「兵」)クラスの充足率が低く(80.0%)、定年まで勤める曹が非常に多く平均年齢が高くなっていて2014年の全体での平均年齢は36.0歳、曹の平均年齢は38.3歳だとか(12~13ページ)。
 冷戦終結とソ連の崩壊でソ連の北海道侵攻という有事シナリオに現実性がなくなり、自衛隊の生き残りのために新たに見いだされたのが島嶼防衛という任務で2004年12月に策定された「防衛計画の大綱」で防衛力の役割の1つと明記された。「島嶼防衛は中国の軍事戦略を分析したうえで導き出された構想ではなく、陸上自衛隊が生き残り戦略として勝手に想定しているに過ぎない。本土侵攻の可能性は低いのに、なぜ敵は島嶼部に侵攻してくるのか、逆に、なぜ敵の侵攻は島嶼部だけにとどまるのか。こうした疑問に陸上自衛隊は答えていない。」(88~89ページ)。なるほど。そういう事情で、近年やたらと領土問題として無人島の防衛が強調されるわけですね。
 日本有事の際には、陸上自衛隊、海上自衛隊、航空自衛隊は一体的に作戦を展開しなければならないが、実際には独自に発展してきたというかむしろ海上自衛隊は米軍の第7艦隊と一体化されていて、例えば、沿岸防衛に当たる陸上自衛隊の地対艦ミサイル部隊と洋上監視に当たる海上自衛隊のP-3C哨戒機は今でも通信を直接行うことができない(108~109ページ)って…


福好昌治 コモンズ 2017年2月10日発行
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