詩はどこにあるか(谷内修三の読書日記)

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米イージス艦衝突の報道からわかること

2017-06-18 09:42:25 | 自民党憲法改正草案を読む
米イージス艦衝突の報道からわかること
               自民党憲法改正草案を読む/番外87(情報の読み方)

 2017年06月17日、米イージス艦とフィリピン船籍のコンテナ船が伊豆沖で衝突した。7人が行方不明である。この報道には非常に奇妙なものがある。
 2017年06月18日読売新聞朝刊(西部版・14版)は1面にコンテナ船の航路を克明に「図入り」で描いている。「午前1時30分 ほぼ直角に右旋回。このころ、米イージス駆逐艦と衝突か」という註釈がついている。コンテナ船は衝突後現場に引き返し、再び目的地へ進んでいる。
 コンテナ船の「航路」がわかるなら、イージス艦の航路はもっと正確にわかるだろう。米軍がイージス艦がどう動いているか把握していないはずがない。どこにいるのか、どう動いているのか即座に把握できないようでは実際の「戦闘」のとき困るだろう。いまは「戦争」が起きていないから、どこにいるのか、どんな動きをしているのか把握していないというような、ばかげた「運用」はないだろう。
 で、ここからわかることは。
 米軍は何があっても米軍の情報を日本には提供しないということである。
 今回の場合、「7人不明」が米軍関係者だが、これが民間人だったらどうなるのか。日本人だったらどうなるのか。安倍は(日本の捜査機関は)、米軍に情報を要求し、徹底捜査ができるのか。
 よくわからないが(「日米地位協定」を読んだことがないのでわからないが)、米軍は日本に情報提供などしないだろう。米軍がかかわる事故については米軍が捜査(調査)するだろう。捜査の「支配権」は米軍にあるだろう。
 で。
 もし不明者がコンテナ船の乗組員だったら、日本人だったら、どうなるのか。どんな捜査が行われ、どう結論づけたのか、日本が検証できるのか。

 平和時でさえ、こうである。実際に戦争が起きて、その渦中で事故が起きたときは、もっと情報は公開されないだろう。イージス艦が横須賀基地を出港したということさえ公開されないかもしれない。
 「自衛隊」が米軍といっしょに戦うとき、その「指揮系統」がどうなるか、ということもここから考えてみる必要がある。
 安倍は有事の際に自衛隊が必要であるというが、有事の際、日本にいる米軍はどう行動するのか。米軍と自衛隊の行動を指揮するのは誰なのか。安倍は安倍自身を「最高責任者」と呼ぶことが大好きなようだが、有事の際も「最高責任者」なのか。日本にいる米軍を指揮できるのか。
 できないだろう。
 自衛隊は、米軍の指揮下に入って、米軍の「先鋒」とし戦うということになるに違いない。米軍の直轄になり、安倍ではない誰かの指揮を受けるしかない。
 それでも「自衛」隊と言えるのか。
 「有事を想定する」というとき、安倍は、北朝鮮など、外国が日本を攻撃してくるということだけを想定している。その攻撃に対して、どうやって「自衛隊」が行動するか、そのときの「指揮系統」はどうなるかを説明しない。「指揮系統」のわからない戦争など、何の役にも立たない。
 朝鮮半島にいる日本人がどう避難するか、さらには日本国内の日本人がどう避難するかということさえ「指揮系統」にからんでくる。すべて米軍の判断待ちになってしまう。
 日米は「対等」ではないのだ。「対等の関係」ではないのだ。

 そういうことが、今回の「情報公開」から「わかる」。

 船同士が正面衝突しそうになったとき、どうするか。「海上衝突予防法では、海上で船同士が衝突する危険性がある場合、相手が右側に見える船に衝突回避義務がある。正面衝突を避ける場合は、互いに右にかじを切る規定されている」と読売新聞は書いている。事故写真をみると、イージス艦の右舷が壊れている。イージス艦の右舷にコンテナ船がぶつかった形だ。右舷が壊れているということは、イージス艦の「右手」にコンテナ船が見えたということだろう。回避義務はイージス艦にある。
 また正面衝突の危険があったかどうかはわからないが、コンテナ船は右にかじを切っている。このことから想像すると、コンテナ船は衝突を回避しようとしていると想像できる。
 船のことはさっぱりわからないが、海上衝突予防法で最初に書いている「衝突の危険性」というのは「T字型の衝突」のことだろう。そのときはようするに、航路を横断する形の船に責任がある。正面衝突を避ける場合、右にかじを切るというのは、船が右側通行を原則とするということだろう。今回の場合なら、イージス艦は海岸より、コンテナ船は太平洋沖より。そうすれば正面衝突はしない。コンテナ船が西から東へ進んでいて、衝突を回避しようとして右にかじを切った。それがイージス艦の右舷にぶつかったということは、イージス艦が伊豆沖を西に向かって進んでいるのではなく、どこかの地点で左方向に(太平洋沖の方向に)向きを変えているということだろう。左折したということだろう。つまりコンテナ船の航路を横断する形になっているということだろう。そのためにぶつかった。
 こんなことは、イージス艦の「航路」が公表されればすぐわかることである。
 またイージス艦に非がなくて、コンテナ船に過失があるのだったら、これも即座に公表されることだろう。航路全体を公表しなくても、イージス艦は「右側通航」を守っていた、それに対して左側通行をしていたコンテナ船が急に右にかじを切ってきたというくらいは言えそうである。そうしないのは、慎重に捜査しているというよりも、どうやって米軍の過失をごまかすか検討しているということだろう。



#安倍を許さない #憲法改正 #加計学園 #天皇生前退位
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