詩はどこにあるか(谷内修三の読書日記)

日々、読んだ本の感想。ときには映画の感想も。

米イージス艦事故の続報の読み方

2017-06-19 10:09:01 | 自民党憲法改正草案を読む
米イージス艦事故の続報の読み方
               自民党憲法改正草案を読む/番外88(情報の読み方)

 2017年06月19日読売新聞朝刊(西部版・14版)は1面、社会面で米イージス艦事故の続報を掲載している。不明者は7人いたのだが、「数人」が船内から遺体で発見された。(1面)
 社会面の見出し。

米艦の右後方から衝突か/コンテナ船 直前、同方向に航行か

 これではコンテナ船に非がある印象だ。しかし、コンテナ船は出港してからずっと東へ向かって航行している。イージス艦は横須賀を出港し西へ向かっていた。同じ方向に進むには、イージス艦が方向を変えるしかない。イージス艦がコンテナ船の直前を横切ろうとしたのだろう。コンテナ船が右方向に見えるのに気がついて、左にかじを切った。右にかじを切ればコンテナ船の横腹に衝突する恐れがある。コンテナ船が壊れ、沈没しかねないと判断し、規則とは逆に左に回避しようとしたのだろう。
 こういうことは米軍がイージス艦の「航路」を公表すればすぐわかる。だが「軍事秘密」として公開しない。日本の領海での事故なのに、米軍は情報公開をしない。情報提供をしない。ここに一番の問題がある、ということはきのう書いた。
 きょう書くのは、別のこと。
 社会面の記事の次の部分に注目した。事故当時、多くの乗組員が就寝中で、逃げ遅れたと見られると報じたあと、アーコイン中将のことばを紹介している。

「乗組員の冷静な動きで、浸水の拡大や船が沈没する危険を免れることができた。プロフェッショナルな働きだ」と乗組員の対応をたたえた。

 私はぞっとした。
 事故は深夜。乗組員の多くが就寝しているはわかりきっている。イージス艦の構造はわからないが、衝突・浸水事故などを想定し、「防水扉(浸水防止システム)」があるはずである。乗組員の居住区からの脱出よりも「浸水防止(沈没防止)」を優先したのではないのか。
 第一報で「7人不明」と報じられたが、この段階で「誰が不明なのか」がわかっていたはずである。当然、彼らが「どこにいたのか」もわかっていたはずである。ひとり、ふたりなら、眠られずに甲板に出ていた、衝突の弾みで海に投げ出されたということもありうるだろうが、7人そろってということは考えられない。だいたい甲板にいたのならコンテナ船に気づく。衝突するまでぼんやりと甲板に立っているはずがない。
 なぜ7人の乗組員の命よりもイージス艦を沈没させないことを優先したのか。
 沈没してしまえば、その引き上げ、事故検証などに日本側がもっと関与してくる。そしてイージス艦の機密(?)も、その過程で漏れる恐れがある。それを避けたのだろう。
 本来なら「乗組員のプロフェッショナルな働きで、乗組員全員を救出できた。ひとりの死者も出さなかったのはよかった」と言うべきところなのだが、乗組員の救出を優先しなかったから、こういうコメントになったのだろう。死者が出た以上、イージス艦の沈没を防いだと乗組員をたたえる前に、死者を追悼することが大事だろう。(死者を追悼した、しかしそのことばを記者会見で語らなかった、あるいは語ったけれども読売の記者はそれを記事にしなかった、ということも考えられるけれど。)
 こういう事故の場合、 いったん防水防止扉がしまったとしても、内部に7人もいるとわかれば扉を開けて救出するということも考えられていいはずである。いのちを優先するのが、人間の生き方だと思う。
 けれど軍隊は違うのだ。これが米軍の「組織防衛」のあり方なのだ。軍隊というのは、非情なものなのである。軍隊が一番に守るのは「軍隊」という組織であり、人間ではない、ということを私たちは認識しないといけないと思う。
 もし「有事」が起きた場合、自衛隊は米軍の組織下に配属されるだろう。米軍の規律が自衛隊を律するだろう。そしてそのとき優先されるのは「米軍の組織」である。自衛隊員のいのちでも、日本の一般人のいのちでもないだろう。そういうことが想像される。

 もちろん私の書いているのは、「妄想」である。「事実」を確認して書いているわけではない。しかし、「情報」から読み取れるのは、そういうことである。


#安倍を許さない #憲法改正 #加計学園 #天皇生前退位
 
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