章魚庵つれづれ通信

日ぐらし硯に向かひて、遊墨三昧、遊印三昧??

早春

2007年01月30日 | 墨彩画

早春
南枝纔(わず)かに放(ひら)く両三の花
雪裡に香に吟じ粉を弄ぶこと些(いささ)かなり
淡淡として煙を著け 濃やかに月を著く
深深として水を籠め 浅く砂を籠む
白玉蟾(はくぎょくせん)(NHK出版 漢詩を読む)

南の枝に二、三の花が、
雪の中花の香の中詩を作り
梅は淡く月は濃やか
花影は川面に深く、岸辺に浅く

今日は、またなんと言う穏やかな天気なんだろう。こりゃもう
このまま春になってしまうのだろうか?そりゃない?

二行目一文字抜けました。香の下に弄と言う字が。
失敗、失敗

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赤い屋根、青い屋根の村

2007年01月26日 | 墨彩画

問梅閣
問う 春は何れの処よりか来たる
春来たりて何許(いずく)にか在ると
月堕ちて 花言わず
幽禽 自から相語る
高啓 (NHK出版 漢詩を読む)

春が来てしまったのだろうか?暖かい。
東北にも雪がない。という話だ。

この山(島か?)にも雪はない。
もうすぐ、赤い椿が咲くのだろうか。
山頭火も歩いてるみたいだ。
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「早池峰山嶺」より

2007年01月24日 | 墨彩画

昔、早池峰からあまり遠くない岩手の山の中で
三月、ひと月をすごしたことがあった。
雪がだんだん雨に変わって春が来る………。
冬は冬、春は春。かなり正確に季節は変わった。
まだ異常気象という言葉もなかったろうか?
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椿のおちる 水のながるる

2007年01月19日 | 山頭火
椿のおちる 水のながるる 山頭火

ぼちゃん……

椿の花が流れにのっている。
小さい谷川のほとり、ウトウト昼寝をする山頭火。
顔にかけた笠少しあげ、落ちた椿を目で追う。
向こう岸、スッと手がのび椿をすくう。はっとするほど白い手。
山頭火、顔をあげる。そこに、黒髪の女。微笑む。
着物のすそ、椿の柄。一瞬!春のつむじ風。アッ

山頭火、目をこする……いない、女が消えた……夢か?

………見るとそこに椿一輪
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柳島逍遥Ⅰ 柳島郵便局

2007年01月17日 | スケッチ
柳島の船着き場から坂道を登ること数分、椿のトンネルを抜けると
そこが島の小さな郵便局。懐かしい丸型ポストが迎えてくれる。
赤い瓦に白のしっくいが青い空に映えてうつくしい。

おや……若い娘が次々とポストに手紙を入れている。
聞くと都からのツアー客「柳島恋文ツアー2泊3日」だという。
「このポストから恋文を出すと恋がかなうのよ。キャ!」だと。
「俺のアイデア」と柳島郵便局長が禿げ頭を掻きながら舌をだした。

またまたツアー客が来た、「柳島恋文弾丸ツアー1泊2日」スゲ!
まっこと、「越後屋観光」このところ商売繁盛である。
振り返ると光岩湾が広がり光岩列島が輝いている。
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ハンコ達

2007年01月15日 | はんこ

日頃は、けっこう脇役(でもないか)に徹しているハンコ達に
感謝を込めてUPしてみました。ほんの一部ですが。

私、貧乏性なのでハンコの上下に彫ってしまいます。
それでも足りないと、二つに切って使ったりもします。
短いのは切った物です。こうすると一本で4面彫れます。

使った後は丁寧にティッシュで印面をふき取ります。
忘れると手のひらが悲惨な事になります。
なんせ両面が印面だから……。
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諸国島廻 大船来島図

2007年01月12日 | 墨彩画


江上の呉処士を憶う
びん国 帆を揚げて去り
蟾蜍(せんじょ)かけて復た団(まど)かなり
秋風 渭水を吹き 落葉 長安に満つ
此の地 聚会の夕 当時 雷雨寒し
蘭橈(らんじょう)殊に未だ返らず
消息 海雲の端
賈島(かとう) (NHK出版 漢詩をよむ)

思えば7月28日に「大船が来た!」の予告編を出して以来
雑事に追われなかなか筆も進まない。
まさに苦節6ヶ月………(ウソ) やっと出来ました。



月待島と猫島は干潮時には歩いて渡れます。
満月の宵、猫が月見をしている風流な姿がよく見られます。



休島と柳島、共に風光明媚、美味絶品のグルメな島(?)
高級カラオケ設備完備。唄うたいの島としても有名。



越後島と越後屋丸
半年振りに越後屋丸が来た。越後島はそりゃあ大騒ぎ。
越後屋丸にはバッタ物満載……との噂。



旅夕
風は古陂に散じて宿雁を驚かし
月は荒戍(こうじゅ)に臨んで啼鴉(ていあ)を起たしむ
吟断して人の見る無きに堪えず
時に復た 寒燈一花を落とす
高蟾(こうせん)  (NHK出版 漢詩をよむ)

タコ島 八方に伸びる狭い道、はためく白幡まさに怪しの島。



大光岩島と光岩大社と光岩横島
由緒正しき光岩大社春の大祭の準備がもう始まっているらしい。
横島との海峡は鯛の名所「光岩鯛」として「関さば」と
並び称される地域ブランド。光岩鯛味噌は絶品

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昭和の部屋・正月

2007年01月10日 | 子供の頃の絵


昭和30年代後半の我家
去年の9月2日の家の玄関をがらりと開けて
土間を進んでもう一つ引き戸を開け左を向くとこの場所。
右は縁側があって、裏庭。
記憶が飛んでるところもあるんだけど、思い出しながらノートに落書き。
思い出せないのが畳をどう敷いてあったのか?それで下の絵を見た。
ゲッ違う。どっちなんだー。



同じ場所を書いた正月の絵がありました。
ここにお供えがあったか~?記憶に無い。
この頃は、お供えにホンモノの伊勢海老がのっていた。
TVが無いので昭和36年以前
二人いるのが私と③兄



か~さんは、夜なべをしての世界。
針仕事をしている、この場所にもうすぐTVが来る。



これは、おまけ。
二枚目の絵の本棚の上にちょこんと乗ってるのがこの獅子頭。


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探梅

2007年01月08日 | 墨彩画
探梅
山間に幽歩すれば奇に勝(た)えず
正に是れ深寒浅暮の時
一樹の梅花 一朶(いちだ)を開き
人を悩ますは偏えに最高の枝に在り
楊万里 (NHK出版 漢詩をよむ)

山を散歩する、好いんだこれが
特に真冬の夕暮れだね
梅の木にたった一つの梅の花
悩むなー、この花、枝のてっぺんだもの
章魚庵 (イイカゲン訳)

つまり、この人、梅の一枝が欲しいのね?

我家の隣の空家の庭の雑草の中の黄色い蝋梅
(章魚庵三休の詠める)

年の初めに猪突猛進などと勇ましく口走って……
しまった、しまった猪突微進に変更しよう。
いや、猪突変進?
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入山寄城中故人

2007年01月04日 | 墨彩画

山に入りて城中の故人に寄す

中歳にして頗(すこぶ)る道を好み
晩に家す南山の陲(ほとり)
興来(わ)きては毎(つね)に独り往き
勝事は空しく自ずから知る
行きて水の窮まる処に到り
坐して雲の起る時を看る
偶然、林叟(りんそう)に値(あ)い
談笑して還る期無し
王維 (岩波 新唐詩選)

今朝のNHKのニュース、中国で世界自然遺産の黄山の
松が枯れてきているというニュースをやっていた。
今まで黄山や桂林の山をイメージして適当に描いて来たけど………
一度はホンモノの黄山の岩山や松を見なけりゃねー。
コメント (6)
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