流雲片々   ~ 香川県・高松市 曹洞宗 祥福寺 ~

おりおりの風光とよしなし事を思いつくままに。栗林公園の南西、小高い山の中腹に閑居する禅寺和尚の雑記です。

万灯供養

2012年03月12日 | 日記
拙寺では先週
写経供養という形で 東日本大震災慰霊法要を行いましたが

昨日の夜
今治のお寺で
東日本大震災追悼供養が行われました

みなさん
覚えておいででしょうか?
昨年、和尚が先代さまのお葬儀のお手伝いに通ったお寺です

お寺の境内に
ボランティアスタッフ手作りの
竹筒の灯篭が百本以上ならべられ火が灯されて・・・

ところが

昨日は
風花が舞い
冷たい風が吹き
ときおり雨までパラつくという あいにくの天気です

竹筒は
立て直しても
立て直しても また倒れます

蝋燭も
点け直しても
点け直しても また消えてしまいます

それでも
あきらめずに やり直し続けるボランティアスタッフ

慰霊法要が終わり
ご住職の挨拶が終わり
参列された方々が 腰を上げ始めた時に外を眺めると・・・

あれほど吹いていた風が止み
竹筒の灯篭には チラチラと蝋燭の炎がやさしく揺れていました



詩人・坂村真民は「 念ズレバ 花ヒラク 」と詠いました
あの冷たい風の中を ひたすら灯をたやすまいと尽力して下さったボランティアスタッフの姿 そのものでした
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする