まほろば俳句日記

毎日見たこと聞いたこと感じたことを俳句にします。JーPOP論にチャレンジ。その他評論・エッセー、学習ノート。競馬も。

【斉藤由貴特集】見つめたり瞳ふせたり未来を夢みたり/J-POP論・POP詩の宇宙

2017-09-12 08:43:23 | J-POP論/POP詩の宇宙

自由な子どものころの私 虹をかけあがる ー斉藤由貴『さよなら

1980年代の斉藤由貴主演映画は4作ある。第一作は、かの相米慎二監督による『情熱』(1985)である。榎木孝明と世良正則を相手に、宿命の出逢いとその死を見事に描いた。続いて、大森一樹監督の【斉藤由貴三部作】があり、その第一作が『恋する女たち』(原作 氷室冴子)である。この作品は青春映画の傑作と呼ばれ、当時、私も名画座やビデオ(VHS)で繰り返し観賞した。その清新さと斬新な《世界観》に酔い痴れた。続く第ニ作は、黒柳徹子の自伝映画『トットチャンネル』である。全編に斉藤のコミカルな独特の演技が続き、ラストシーンの真っ赤なコスチュームでの《沈黙の演技》は、戦後復興期に続くテレビ草創期の日本国民の精神の高揚の最深部に届いていた。まさに彼女のもの凄い演技力の賜物であった。第三作は『さよならの女たち』である。札幌の女子大生の卒業を前にした倦怠の中の精神の再生と出発を描いた作品で、伊牟雅人演じる父親が、GSのタイガースのドラマーで、解散後、慶応大学文学部に入学し、故郷の札幌に帰って、何と!高校の漢文教師を勤め挙げた「ピー」こと【瞳みのる】をモデルにしたものであった。 ラスト近く、神戸ポートサイドのフライングドルフィンで父親の行うライブシーンは、実に感動的だった。そしてラスト。父と母の間に子どもが生まれたとの知らせが入る。主人公にとって22歳下の妹の誕生である。彼女はたどたどしく赤ん坊を抱き上げる。まさに、光に包まれた誕生の瞬間!その後、彼女の実生活でも同じシーンを演じることになったに違いない。・・・《続く》 
 
 
斉藤由貴主演第三作 『さよならの女たち』テーマ曲
 
光の中で生まれたら きっとこんなふうだろうなと
私より一瞬先に 同じ事言った
あなたの心の扉が 陽に透けて見えた
その奥に あふれる愛の優しさは
泣きたくなるほど ・・・・
 
(詞・唄 斉藤由貴 曲 原由子)
 

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