Local-Liner ~静サツ雑記帳

静岡運転所札幌派出所=静サツへようこそ。
札幌圏の鉄道を軸に、気ままに書き連ねていく日記です。

吹奏楽アレンジ クローバー♣かくめーしょん[TVsize]/とりぷる♣ふぃーりんぐ(三者三葉OP)

2016年05月12日 | 吹奏楽編曲

 どうも、静サツです。
 再び吹奏楽作品の紹介でございます。
 曲は前々から予告していた(?)三者三葉のOP「クローバー♣かくめーしょん」(とりぷる♣ふぃーりんぐ)です。
 日常系筆頭だけあり、OPもごく普通の仕上がり(?)です。




ニコニコ動画




Youtube

※同一動画です。どちらも本人による投稿です。


 とりあえずアニメ尺(1分30秒版)での作成となりました。

 編成はこの通り。

[編成]
・Piccoro
・Flute
・Oboe
・Bassoon
・E♭Clarinet
・B♭Clarinet(1st./2nd./3rd.)
・Bass Clarinet
・Soprano Saxophone
・Alt Saxophone
・Tenor Saxophone
・Baritone Saxophone

・Trumpet(1st./2nd./3rd.)
・Horn(1st.&2nd./3rd.&4th.)
・Trombone(1st./2nd./3rd.)
・Euphonium
・Tuba

・Drums
・Glockenspiel
・Xylophone
・Tambourine
・Cowbell
・Suspended Cymbal

 それでは、ここから曲の解説です。

・意外な?つながり

 三者三葉は、名前に『葉』をもつ女の子3人を中心にすえた、ドタバタ系日常4コマ漫画です。
 連載開始は2003年と古く、10年以上たった今でも欠かさず連載が続いています。というより、昨今のアニメ化ブームを考えれば、これだけ長く連載してきてアニメ化の話が出なかったのが不思議なほどです。

 さて、作者は荒井チェリー氏なのですが、実はこの人、「未確認で進行形」の作者でもあります。
 それが原因なのかは分かりませんが、OPの雰囲気が似通っている気がします(実際、製作は動画工房で同じ。主要キャラがほぼ全員新人なのも共通)。
 今回の「クローバー♣かくめーしょん」の作曲・作詞はこだまさおり氏、編曲をmanzo氏が担当しています。未確認で進行形の時とは違う(こちらは作詞・作曲ともJunky氏)にもかかわらず同じような雰囲気になるとは意外なものです。作者が同じだから似通ったのでしょうか?


・構成メンドクサイ

 さて、いざ聞き込みしてみると、結構ごみごみしていました。
 前作のあんハピOP「PUNCH☆MIND☆HAPPINESS」はボーカルを抜くとシンプル(※単純とは言ってない)だったのとは対照的に、こちらはボーカルは掛け声がある程度でおとなしく、代わりにベースやらドラムやらシンセやらが複雑に入り混じっております。
 特に、ドラムに関して言えば『発狂』ともいえる仕上がりになっていました(ここもみでしから受け継いだのか……)

 何よりも私を困らせたのは、『薄い』ことです。
 ここでいう『薄い』とは、ボーカル、ベース、ドラム以外の音が少ないことを意味します。
 薄い曲というのはボーカルが目立つので、歌として聞く区分には問題ないのですが、編曲においてはかなりめんどくさくなります。

 人間の声は楽器に比べて倍音以外の不要な周波数成分を多く持ちます。
 これは、楽器が一定の音程の振動を増幅するのに特化した、つまり不要な周波数成分が増幅されにくい構造になっているからです。
 何を意味するかといえば、「ボーカルをそのまま移植しただけでは曲が単調になる」ということです。
 もちろん複数の楽器をユニゾンさせることである程度解消できますが、それだけで対処できるとは限りません。

 こうした理由から、何箇所か吹奏楽オリジナルの部分があります(サビのメロディーの和音、Aメロのサックス、サビのホルン、etc……)
 できる限り原曲リスペクトとしていますが、うまくできてなかったらごめんなさい。

・Dはいらない子

 TVsizeではイントロ(~A)→Aメロ(B)→Bメロ(C)→Cメロ(D)→間奏(E)→サビ(F)→転調サビ(G)という構成になっています(()は編曲版のリハーサルマーク)。
 この内最も苦労したのがCメロ(D)です。
 前半は伴奏がスラップベースとドラムのみになるため曲中でもっとも薄い区間になります。
 おまけにコード進行がBメロとほとんど同じと言う始末。
 BメロとCメロの区別のために楽器を入れ替える必要があり、担当の楽器の選出には苦労しました。

 私は正直このCメロはいらないと思っています。折角テンポよく(BPM144)進んでいるのに、Cメロで展開が止まってしまう感がぬぐえません。TVsizeの場合Bメロが9小節と長いことや、その後に間奏が控えていることも一員です。

・なんてドラムなんだ……

 この曲を聴いてまず一番に気になるのはドラムでした。え? ボーカルじゃないか?
 わずか100秒の間にドラムパターンが手のみで5種類(裏打ち、8ビート×2、4拍目のみ×2)、足を入れるともはやパターン化できないほどです。
 サビ(裏打ちビート)のバスドラが小節ごとに変わるといえばその異常さが伝わるでしょうか。
 タム回しは特に悩むものではありませんでしたが、バスドラの聞き取りには苦労させられました。
 ついでに、Cメロ前半についてはハイハットが不明確なので、勘で補っております。
 フル版では何とかしたいなあ……

・トロンボーンは不憫

 今作はなるべく全パートにメロディー(ないしメロディー和音)を担当させるためかなり楽器の入換を行っています。
 例えば、サビはTp+Cl+Fl+Obから始まり、Tpが抜けた後Saxが入り転調。後半戦はTp+SaxをメインにHrが追加。Tpが抜けた後トゥッティを挟んで再び木管へというような具合です。
 最終的に、Bar.Sax.とTuba以外全てのパートにメロディー担当を設けてあります。

 この中でもっとも苦労したのがトロンボーンです。
 というのも、音域や響きの制限から、トロンボーンを自由に使える場所がほとんどなく、もっぱら裏方に徹させるしかなくなったためです(しかも多め)。
 実際、メロディー全体の音が低い(ト音記号の下半分でほぼ完結する)ため、トロンボーンではどうしても鈍重になるという問題が出てしまいました。
 最終的にサックスとのオーソドックスな組み合わせに落ちつけましたが、フル版でははずすことを検討中です。
 それもこれもBメロ→Cメロと飽きる展開なせいだ!

・【悲報】トランペット、暇

 逆に出番を考える羽目になったのがトランペットでした。
 こちらはメロディーが低すぎるために和音による音量分散ができず、ユニゾンさせた場合他の楽器を完全に食ってしまうため、使える場面が限られるためです。
 サビは始めから決めていましたが、

・サックスの底力

 製作途中にサックスだけ抽出してみた結果、意外にも局になっていることが判明。急遽サックスだけ抜き出して、足りないメロディーなどを加えてサックスアンサンブルバージョンもできてしまいました。
 元々サックスはベースからメロディまであらゆる場所で使うことを想定した楽器ですので、こうした使われ方はむしろ本望ともいえます。
 よくピアノが1人オーケストラと言われますが、サックス四重奏は吹奏楽における1人オーケストラといえるでしょう。あ、4人か。
 動画も作ってみましたのでどうぞ。



ニコニコ動画




Youtube

※同一動画です。どちらも本人による投稿です。


 ちなみにサックスアンサンブルのフル製作予定はありません。


 ということで、「クローバー♣かくめーしょん」の紹介でした。
 3作目の楽曲は既にフルが出てしまったので、TV版ではなくフル版でお見せできると思います。


P.S. これを書いた直後にフル版がもう出てたことを知りました。あんハピ♪と同じくらいのタイミングだと思ってた……


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