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三代目 飛ばす矢玉に 民は飢え

    三代目が話題になっている。というより、三代目だからこそ世間の耳目を集めてしまう、という風潮が昔からある・・。

    「エアバッグ 会社も萎(しぼ)む 三代目」――は、最近、頓に話題になっている「タカタ」の三代目会長さん。エアバッグのリコール問題の不手際が、エアバッグの炸裂もろとも会社まで吹き飛ばしてしまった。6月26日、タカタは東京地裁に民事再生法の適用を申請し受理された。負債総額は1兆円を超え、製造業として戦後最大の倒産となった。

 

 
三代目のあなたではなく、三代目に入った企業の閉塞感が・・

    「タカタ」関連のニュースはネット上に満載だ。多くの一般庶民は新聞、テレビのニュースを見ながらそこに出てくる「タカタ」の会長を、一体どんな人だろうと詮索している。日本の多くの家庭内では、テレビに映るこの人を見ながら、あれこれと喋り合い、ブツクサと呟いたりしているのだろう。そのほとんどはよからぬ評価であることは疑いない。

 

    2015年の<Business Journal>の記事<批判殺到のタカタ、「逃げる」が常識の異常な業界体質、社長を天皇とあがめる企業文化>には、以下のような文章が出ている。

    現会長(高田重久三代目会長)が「特に実績を積まないまま社長に就任できたのは創業家ゆえの人事ですが、社員は『高田家あっての自分たち』と思っています。高田社長の経営能力については承知していますが、それに異を唱えるような意見は聞こえてきません」(質問に対する業界新聞記者の答え)。

    さらに、高田社長の能力をカバーするのが、高田家に仕える社員の使命、という企業文化が定着しているのかもしれない・・。

 

    これで現会長がどんな人かということが明確になった。ネット上に出ている写真(各新聞、雑誌掲載の)と人物像が何となく合致した思いである。

    とはいえ、この記事中には、底辺でささやかれるような人物評や会長に対する悪口(あっこう)、謗言(ぼうげん)、軽侮の文章は一行も出てこない。好き勝手を言い放つだけの人間からすると、「偉いものだ」と感心してしまう。

 


高田家あっての自分たち(社員)


    ところで、「タカタ」の記事には頻繁に、会長と会社と社員たちの結びつきや関わり合いが出てくる。

    先の記事の表題には「社長を天皇と崇める企業文化」とあり、その他、「高田家あっての自分たち」「高田家に仕える社員の使命」「高田家をいかに守っていくかが多くの社員の心境」といった文言がそれだ。

    一見結束が固く、統率された、まるで堅城のような企業に違和感を覚えつつ、何かしら「同病相哀れむ?」ではなく、ここでは「同族相哀れむ」といった“かばい合い”の企業精神を感じざるを得ない・・。

 

    同時に、この記事には、「エアバッグ」製造上の争点や今回の「リコール問題」に関する“内部告発”といったものは出てこないし、ましてや、会長や同族役員等、経営トップに対する批判や誹謗といった悪辣言動もまったくないことも書かれている。前述の、「創業家」に対する社員たちの一途な信奉と確固たる忠誠心を念頭に置けば、当然のことと思えてくる。

 

    創業家出身で二代目社長の高田重一郎氏(現会長の実父)は、特段の経営手腕を発揮し、会社を大きく隆盛させた。カリスマ性もあった。それを引き継いだ三代目は、同族経営者(役員)や多くの社員たちに庇護されながら会社運営を行ってきた・・。こうした企業体制こそが会社の命取りになってしまったと言えるのかもしれない。

 

 
部品メーカーである「タカタ」が矢面に立たされる理不尽・・

    <上記記事抜粋>高田会長は26日の会見で「我々の想定よりも完成車メーカーとの意見調整は複雑で、1週間で回答をもらえると思った案件が1カ月たっても返ってこないこともあった」と振り返った。完成車メーカーが部品の安定供給を受けるためには、苦しんでいる「タカタ」を支援するのが当然という認識だ。また「我々は原因も分からないのに悪者にされ、ひたすら糾弾されている」という幹部の声もある。

 

    部品メーカーと完成車メーカーとの立ち位置の違いがあるようだが、それにしても依存心の強さが感じられる発言だ。自分たちで問題を解決していこうとする姿勢や意欲は低い。三代目の性格と彼の育ってきた環境がよく見えてくる。またその発言内容から、部品メーカーである「タカタ」が矢面に立たされる理不尽さと、狡ったらしく逃げ回る完成車メーカーへの「恨み辛み」が迸(ほとばし)っている。

 

    他人(ひと)に依存しようとする気持ちが強いのは会長だけではない。会社の役員や従業員たちも同じ素地を持っている。先の会長の発言から、「誰かが何とかしてくれるだろう」、「誰かが何とかするだろう」という、お互いが他人任せの企業風土が見て取れる。会社全体が責任者意識を欠落させていたのである。

 

 
エアバッグ 社も萎(しぼ)ませる 三代目
 

    とはいえ、リコール問題では、会長、同族役員、従業員等々、全社一丸となって「タカタ」を護り抜いて行こうとする姿はあったようだが、しかし、空回りばかりしていた。

    二代目(先代)のように、率先垂範して舵を取る強い人間は存在せず、並みの頭の船頭ばかりが乗り込んだ「タカタ丸」。意思統一が図れず、各々がバラバラに、そして場当たり的に事に当たる企業態勢。結局、彼らは「タカタ丸」を山の頂へと担ぎ上げ、そして座礁させてしまった。

 

    厳しさや緊張感のない生ぬるい社風が、難治に対して迅速に、的確に行動し対処する能力を削いでしまっていた。それが「タカタ」を凋落させてしまう主原因になった。さらに言えば、会社上層部に対する異論や反発がまったく出てこないということは、積極的で建設的な改革・改善案もほとんど出てこなかったと考えていいだろう。“仲良し会社”の体質が、知らぬ間に会社を停滞させ、衰退へと向かわせていた。

 

    二代目時代からずっと居続ける役員や社員たちが一丸となって創業家を守っている。余計なことは一言も発せず、与えられる仕事を黙々とこなしていく。のんびりと湯に浸かっているような居心地のいい職場で・・。

    会長も含め、彼ら一人一人が悪いのではなく、そういう企業風土が問題だったのだ。つまり、三代目の経営者としての手腕云々ではなく、三代目に入った会社が持つ閉塞感が「タカタ」を傾かせてしまったと言っても過言ではないのである。

 

 
アメリカへ とどけミサイル 夢乗せて

    最後に蛇足ですが「三代目・北の大将様」についての拙句をどうぞ。

    <三代目 身上(しんしょ)を潰す ICBM>=早晩、「北の国家」も「大将様」も消えて無くなるだろうが、日本の敗戦によって「棚からボタモチ」(池上彰評)で成立した「南の国家」に、これまた「棚ボタ」で「核」と「ロケット」の技術が入ってくることになる。いつものように脳ミソを使うことなく、一流??国家の仲間入りだ・・。

 

    <三代目 破顔哄笑(こうしょう) 民は泣き>=テレビニュースに映る大将様はまさに破顔大爆笑である。たかがミサイルの打ち上げごときにこれだけ相好を崩す人も珍しい。若い証拠だ。アメリカやロシアの重厚な兵器群の実戦演習の映像は見ているだろう?ジェーン年鑑にも目を通しているだろう?他国の軍事力の実情を知っていれば、この大笑はあり得ないのだが・・。

 

    あと、もう少し・・。<空を裂き 上(あが)るロケット 民は飢え>、<ロケット弾 抱腹絶倒 飢える民>。他方、大将様から見たミサイル打上の戯句を一つ・・。<アメリカへ とどけミサイル 夢乗せて>。

 

    三代目について、もうお二人のことを書こうとしていた。大王製紙の三代目、「エリエールのおぼっちゃま」であり「カジノ狂の三代目」井川意高(いかわ もとたか)さんと安倍首相だ。別敲でまた・・。(了)

 

 
瓜、みずみずしい

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