獅子内工房

のどかな毎日 のんびり染色

藍の花が咲いている

2006-10-28 20:14:55 | 四季おりおり

庭のナナカマド。
紅葉が進み、
気がついたら葉を落とし始めた。
越冬の準備が進んでいる。

10月上旬に畑から抜いてきた蓼藍。
半分は生葉染めに使った。
花の煮染めもやった。
根が露出した状態で3週間経過している。



これが本日午後の状況。

枯れもせず、萎れもせず、
花が咲き続けている。
葉を指先で揉むと藍色になる。
まだ十分に染められる。

このままいけば、
採種の可能性も高くなってきた。
今年は秋が長いという。
降雪の遅いことを祈る。


ハリギリ

2006-10-27 20:05:16 | 植物


地面に霜。
高い空に巻雲。



この時期、
森は紅葉でいっぱいだ。
そんな中に鮮やかな緑色の大きな葉。

天狗のうちわのような手のひらの形。
ふちに細かいギザギザ。
互生し枝先に集まる葉。



ハリギリだ。
センノキともいう。

丸木舟を作るのに使った木だ。
臼や杵、鉢も作った。
今は家具やバイオリンの胴が作られる。

「洞爺湖のせんのき」、
「老三樹」のハリギリが有名だ。


飛行機雲

2006-10-26 21:02:14 | のどかな毎日


汽車に乗って札幌に出かけた。
街を歩くのは久しぶりだ。
デイパックのベルトを2箇所固定する。
準備OK。

横断歩道の信号が青に替わる。
エンジン全開!
快調に歩き出す。
足の裏の感触のせいか、
いつもとは違う筋肉を使っている。

行く手の信号は赤。
角を曲がってスピードに乗る。
ブロックをカクカクと曲がりながら、
目的地を目指す。

コースは直線。
地面は平坦。
耳の横で風が鳴る。
気分は飛行機だ。




ハルニレ

2006-10-25 22:43:03 | 植物

朝、霜が降りていた。空はほぼ快晴だ!
今日も森に出かけた。

道の上に倒れかかった大木がある。
ハルニレだ。

昔、火を起こすのに使われた木だ。
神話ではドロノキと対置される善玉。
この内皮から繊維を採り、布を織っていた。



森の奥へと歩く。

見上げれば一面のヤマモミジ。
地面に写る影がモミジの葉の形だ。



オオウバユリ

2006-10-24 21:56:10 | 植物

今日は少し遠出して森まで出かけてみた。
気温が低いので早足で歩き回っても汗をかかない。
お気に入りの場所をあちこち回ってみた。



燃えるような紅葉の楓があった。
森の中のほうが紅葉が遅い。




道端にいいものがあった。
オオウバユリ
「実のなるころには歯(葉)がない」
というわけで「ウバ」ユリ。

これが庭に欲しくて、種子を採取したことがある。
下川町の山から採ってきた。
あちこちに蒔いたが発芽しなかった。

最近、隣家の窓の下に、この姿を見つけた。
種子が風で飛んでいったようだ。

オオウバユリの根からデンプンが採れる。
ダンゴにして汁に入れると旨いらしい。


群青色の空

2006-10-23 21:39:44 | 四季おりおり


今朝は初霜が降りた。
手稲山も冠雪している。
車のフロントガラスが白い。

夕方になって、急に冷え込んできた。
寒暖計では5℃である。

まだ西の空がうっすら明るく、
群青色をバックに、
冷えた空気の中に立つ白樺が美しい。

それで写真を撮ってみた。

肉眼では充分明るかったのに、
カメラのレンズを通してみると、
全く違って見える。

人間の眼がいかに高性能かを実感した。



白樺

2006-10-22 23:43:34 | 植物


2本の白樺がある。
左は葉が沢山、右は葉がまばら。

左のほうが元気に見える。
枝も沢山、入り組んで伸びている。
右は枝ぶりがシンプル。
大枝から外へ、
自然なカンジで小枝が伸びている。

左はいつも沢山の葉がつき、
いつまでも落ちない。



こちらは根元が花壇になっている。
秋には枯葉をあつめて山盛りにしており、
イモの皮なども入れている。
それですくすくと育っている。

今、この根元には畑から抜いてきた藍がいる。
あれから2週間、今も元気に育っていて、
赤い花を次々と咲かせている。


茜で西陣織を染める

2006-10-21 17:07:10 | 染める

お預かりした西陣織りの反物を染めた時のもの。
茜自体は身近にある植物ではないのですが、
依頼があったものですから。

たっぷりの水から煮出して、
数回繰り返して染液を抽出した。
台所でやると水蒸気がすごい。

・・・「いいのかな」
「いいっていったよね」・・・と躊躇しながら、
反物に思い切って鋏を入れて、
数枚の布に切り分けて煮染めした。





独特の温かみのある冴えた赤い色に染まる。
通常の草木染めでは見ない色。
目に新鮮!
これがどんな作品になっていくのか楽しみ。

依頼品を染めたあと、
残った染液でシャツなどいろいろ染めてみた。
薄くなった液でも結構いい色に染まる。
着るとぽかぽか暖まる。


カバノアナタケのみつけ方

2006-10-20 23:25:01 | 四季おりおり


毎日の散歩の途中で出会う木を見ていると、
その木の冬ごもりの準備の具合がわかる。

この時期になると、
すでに葉を落とした木が出てくる。



また、一方では、
紅葉が盛りを過ぎ、
葉を落としつつあるもの。



一方では、
これからさらに、
紅葉の進んでいくものもある。

白樺などでも早いものは葉を落としはじめた。
準備の整わぬ木は遅くまで葉を茂らせている。
そんな木の幹を仔細に観察すると、
カバノアナタケに寄生されていたりする。


藍の花で染める

2006-10-19 22:03:34 | 染める

藍の花で煮染めしてみた。
ほんのお試しである。
といっても昨日今日ではない。

確か・・・、
昨年の10月下旬から11月初めころ、
だったと思う。
この後の写真が11月6日の茜染めなので、
それ以前だ。

すっかり忘れていたよ。やってたんだね。

ということは、その時期まで花が咲いていて、
種がついていなかったということではないか。
やはり、雪が積もる頃なのだろうか。うーむ。

それはさておき、藍の花の煮染めである。



染まった布は、花の色と同系統の色である。

昨年の染色記録を調べても・・・載っていない。
特に記録しなかったということは、
オーソドックスなやり方をしたんだとも推測できる。
ということは、
そのままの色を見るためにおそらく無媒染だろう。

・・・思い出してみよう。


秋晴れのナナカマド

2006-10-18 22:50:29 | 四季おりおり

今日は気持ちのいい朝だ。
朝日を浴びると元気になる。

我が家のナナカマド、
十数年前はこの半分ほどの高さだった。
ある雪の年に雪に埋まり、倒れてしまった。
ワタクシは杭を打ち、ロープを掛けて引っ張った。

その状態で数年引っ張り続けた。
根元には毎年刈った草を積んで土をつくった。
その甲斐あってスクスクと成長し、
毎年沢山の実をつけてくれている。

見上げるたびに立派になったなあと思う。
この木の目の高さに大枝が伸びていた。
植木屋さんが見たら剪定してしまうような枝だ。
染めた布や羊毛を干していた。

大分太くなり枝葉が茂って、重さでしなってきた。
その枝がとうとう雪の重みで折れた。
春になって雪の下から現れた。
その枝を削って羊毛を染めた。



天気がよいと散歩の足どりも軽い。
いつも通る雑木林も違って見える。
日々目に見えて紅葉が進み、葉が落ちていく。
この林も大分見通しが良くなってきた。
着々と木々の越冬準備が進んでいる。
その毎日の変化が見たくて歩き廻っている。


藍の煮染めはこんな色

2006-10-17 23:13:03 | 染める


今朝は曇天。朝日が射さない。
雨降るんだろうなあ、と思いつつ羊毛を干す。
野鳥たちが「雨が降るからよせ」といっている。

一昨日、藍の葉で煮染めしたサフォーク。
明礬媒染でやってみた。
一晩放冷して鍋の中に朝まで寝かせた。



ベージュ色になった。
オオイタドリの根で染めたのと似た色。
ナナカマドの枝と同系統の色である。

お試しなので、低濃度・少量・短時間でやってみた。
重量比400%くらいで腰を据えて染めれば、
また違った色になるのだろうな。

次回は生葉染めのときのように、
藍の葉をミキサーにかけて、
その絞り汁で煮染めするのだ。



藍の生葉染めの道具

2006-10-16 22:15:38 | 染める


10月の朝日の中のナナカマド

これは藍の生葉染めの道具です。
8月下旬からほぼ2ヶ月、頑張ってくれました。
いつも外にいます。



「晒し」です。

一反木綿を長めに切ったもの。

生葉をミキサーにかけたあと、
これで濾して絞っていました。
当然ながら呉汁処理はしていません。

生地は程よくこなれて、しなやかになりました。
ずっと外に干しっぱなし。
太陽の光と雨風でいいカンジに退色しています。

先日、きつく絞った拍子にビリッと裂けました。
でもまだまだ大丈夫。
長く切ってあるので二つに折って使えます。

染めが終わったら、
寒い日のマフラー代りにしよおっと。

藍の煮染めと発酵染めをやった。

2006-10-15 18:23:05 | 染める


今日は空気が冷たい。
午後遅くなって藍の葉で羊毛の煮染めをしてみた。



葉も羊毛も、ほんのひとつかみ。
お試しである。
煮染めは2ヶ月ぶり。
カセットこんろと広口鍋、
このセットを使うのは11ヶ月ぶりである。
いつも大きなタンクを、
いくつもガスにかけてやっているので新鮮だ。



染液を抽出している間、
発酵染めを試してみた。
8月下旬に仕込み、長期低温熟成させたものだ。
香りはよい。発酵している匂いがする。

数回、漬けては空気に晒してみる。
羊毛は昨年刈ったもの。
かなり油焼けして黄色味を帯びている。

そのため、水色が入って緑色に見える。
何回も洗って干し網で干した。
乾いたらどんなカンジになるかな。

煮染めのほうは、明礬媒染にした。
現在、鍋の中で放冷中である。
明朝まで寝かせよう。
どんな色に染まっているか楽しみだ。



晩秋の藍生葉染めの羊毛はこんな色

2006-10-14 20:05:09 | 染める

10月9日に根こそぎ抜いてきた藍。
花壇の土の上に根を露出した状態で置いてある。
その後の雨のお陰で、
いまだにスクスクと育っている。
花も次々と咲いていく。



10月9~11日に染めた羊毛は乾燥中。
7日から染め続けているため、
干し網が不足している。
それで多めに入れたため、乾燥に時間がかかっている。



これは10月9日に染めたサフォーク。
こんな色に染まった。
花が咲いた後でも、
生葉染めで充分な色みに染まっている。
夏の盛りの頃と比べても遜色がない。

藍がまだ元気だから、
明日も生葉染めをやろう。
煮染めに挑戦するのもいいな。